ねこの日々 - ブログ版

趣味のフルートのことや愛猫のことを、たま〜に呟きます。

パリ旅行(3):エッフェル塔〜ムーランルージュ

kimuchimilk2006-05-01

 本日はメーデー。フランスでは祝日なので、一昨日、昨日と引き続きフランスでは連休となっている人が多いのではないかと思われる。休館日となっている施設も多い。寒い上に冷たい風が吹き、時折雨のぱらつく、よろしくない天候の中外出。

エッフェル塔

 Metroを使ってエッフェル塔へ。人でごった返していて、何がなにやらさっと把握出来ない状況だった。チケット売り場を探すと、どうやら塔の柱のふもとの計4箇所にあることが分かったので、適当に目に付いた北側(Nord)の売り場の列に加わる。ものすごい行列で、気付けば自分達の後ろにもずらっと列が出来ていた。あまりに暇なので、地球の歩き方を取り出してエッフェル塔について読んでいると、日本語で女性に声を掛けられた。チケットの購入場所はどこかと尋ねられ、良く分からないけれどたぶん4つの柱のふもとで売っているのではと答えると、その方達は、私達の居る列に加わったようだった。後で気付いたのだが、私達が並んでいた場所もある意味ラッキーで、階段で登るだけのチケットのみを売っている売り場もあったようだった*1ので、もしその売り場に並んでいたら・・・と考えるとぞっとする。結局チケットを入手したのは、列に並び始めておよそ90分後。並ぶのが苦手で、某ねずみーランドにも行かない私達にとっては驚異的な体験だった。

 チケットは、一階の展望台、二階の展望台、最上階の展望台で区分されており、最上階までいけるチケットは11ユーロ。ただし最上階へは人数等によって販売制限が掛かるようで、並び始めた頃は混雑のため売り切れという表示が出ていたのだが、購入する20分ぐらい前に販売が再開された。そこで、最上階までいけるチケットを購入。なお、3歳から11歳までは割引料金が適用される。

 チケットを手に、チケット売店に隣接しているエレベーター入口に入る。思いのほか大きなエレベーターで二階まで行く。二階で乗っていた人全員が降り、最上階へ行く人は、そこで最上階と往復しているエレベータに乗り換える。なお、二階で最上階行きのチケットを売っている。

 最上階へ行くエレベーターに乗るために再度行列に加わる。やっとの思いでたどり着いた最上階からの眺めは素晴らしかった。天気が良ければもっと良かっただろうなあ。街並みの色合いはどこも似ているために、私はなかなか凱旋門を見つけることができなくて、ダンナにからかわれる。しかし、その色合いこそが、フランス人が死守してきた大切なものなのだろうなあとぼんやりと考える。建物はぎっしりと詰まって建てられているけれども、上から見ても整然として美しく見えるのは、色合いと建物の様式がかなり統一されているからに違いない。エッフェル塔を造る時に強固な反対があったらしいのだけれども、その気持ちも分からなくはない。無線への実用性が無ければ、今頃エッフェル塔はこの世に無かったのだ。

 最上階を一回りしたあと、エレベーターの行列に加わって二階へ降りる。二階を一巡りしたあと、そのすぐ下にある壁のある休憩所に入る。みやげ物屋や軽食の売店があったし、何よりも風が遮られて温かかったので、しばらくそこに居ることとした。ふらふらと歩いていると、公衆電話を見つけ、フランスで午後2時前、日本は午後9時前で時間的にも丁度良いだろうという頃合だったので、ダンナと私の互いの実家に電話を掛けてみることとした。クレジットカードであっさりと繋がる。音質が大変良く、どちらの親からも「すぐそこで話しているみたいだ」との感想がやってきた。

 朝から何も食べていなかったので、軽食の売店の列に並ぶ。戦々恐々としながら掲げられているメニューを見たら、英語が併記されていたので心底ホッとする。私はクロワッサンとcoffee with milk、ダンナは2本のソーセージの入ったホットドッグとハイネケンを注文。飲み物の温かさに心地がついてクロワッサンをかじるととてもおいしくて、ものすごく嬉しくなる。外側がぱりぱりとしていて、内側は少々モチモチとした食感も嬉しい。その後、売店でお土産を購入して塔から降りた。

*1:階段では二階の展望台までしか行けない。

いったんホテルへ〜街の様子

 エッフェル塔を降りたのが午後3時ごろだったので、ピカソ美術館へ行くことを考えたのだけれど、寒さに当てられて私の体調が少々怪しくなってしまったので、そのままホテルに戻ることにした。Metroを使って戻り、いつも乗る駅から一つ横の駅で降りて、商店街を通って帰ることにした。残念ながら露店はお休みしていたし、PAULもお休みだった。しかし、PAULの前ではサックス+金管+打楽器のグループが小気味良いテンポの演奏を繰り広げていたので、しばらく足を止めて眺めていた。またあちらこちらの街角ではスズラン(?)のような花の小さな花束を売っている露店が沢山出ていて興味を引いた。ちょっと飾るのに丁度良い量と大きさで、住んでいたら買うなぁと思う可愛らしさだった。それを手に歩いている人も多く見かけた。酒屋さん(というかワイン屋さん)が開いていたので、入って赤ワインのハーフボトルを試飲用に一本購入。それからホテルへ。

ムーランルージュ

 再びホテルを出て、シティラマ(CITYRAMA)社の企画を利用してムーランルージュへ行った。ショーの前にディナーのついている企画に参加した。集合場所であるシティラマ社へ行き、10分ほどバスに乗ってムーランルージュへ。赤い・・・。建物の外側をカメラに収める。コートとカメラの入った鞄や大きめの鞄はクロークへ預けなければならない。鞄は無料だが、コートは2ユーロ必要。私のデジカメをダンナのリュックへ入れて、リュックだけを預ける。添乗員が該当するものを預けるよう一人一人に指示していて、私はデニムのハーフコートのようなものを着ていたのだけれど、それは問題ないようだった。建物内も意外に冷えることがあるので、寒さを感じたら膝にかけることにしてそのまま持ち込んだ。

 同じツアーの人たちでステージ花道傍のスペースが割り当てられていた。私のいたテーブルは、すぐ後ろに花道がある場所で、計6人が座った。私の横と斜め前には、学生か社会人になって余り時間の経っていなさそうな若い女性二人、私の前にはエキゾチックな顔立ちのフランス語を話すカップルが座った。

 ステージではバンド演奏をバックに歌手が歌っていた。色んな国の歌が繰り広げられていて「Fly Me to the Moon」の後に「川の流れのように」が流れた時は心底驚いたし、その後は中国の歌が歌われた。中国の歌の前奏が流れ始めると、客席の中国人が歓声を上げて手を叩いて喜んだのだが、ゴオッと湧いて出た声に驚かされた。そこで客席を見渡すと、思春期のような男の子や子供が座っていて、更に驚いた。

 そのような中、斜向かいの若い女性の賑やかさに少々閉口しつつ、食事を頂く。前菜、メイン、デザートをそれぞれ自分で選んで注文。私はスープ、ラタトゥイユ風のタラの入ったスープのような煮物、カスタードケーキの入ったケーキを選択。前菜もメインも美味しく、量は私にとって丁度良かったのだけれど、ケーキは想像以上の甘さと満腹感で残してしまった。食事開始の時間が遅かったので、ショーの始まる10分位にデザートが配られ始め、ショーが始まってからもしばらく皿を置いておいてくれた。ショーが始まると、思わずナイフとフォークを手から離して見入っていたのだが、フォークを下向きにしていたため、他の人の皿を下げる時に「いいよいいよ」と皿を残して行ってくれた。そこで頑張ってケーキをほおばりながら見ていたのだけれど、やっぱり食べ切れなくて、次に来た時にお礼を言って下げてもらった。ちなみにメインにMeatを頼んだ人は少々首をかしげながら食べていたので私のメインの選択は当たりだったようだ。

 ショーは、踊りだけではなくて、ところどころ大道芸的なものも挟みながら進んでいった。ステージ袖に出入りする踊り子さんの衣装が顔に当たるので緊張しながらも、踊りだけでは時折退屈してしまったので、合間の大道芸はありがたかったし面白かった。踊りのショーは、女性は上半身を隠していない装いなので目のやり場に困る。でも色んなスタイルの人が居て、思わずあれこれと比較する。いわゆる巨乳の人はいないけれども、貧のタイプはいたかなあ。殆どが白人のダンサーだけれど、一人だけカカオ色のダンサーが居て、その人はとてもスタイルが良くてきれいだった。結構目立つポジションにいるのだけれども、決してメインの場所には行かなくて、何か制限があるのかしらとかぼんやりと考えた。

 ショーが終わり、予めガイドに告げられていた集合場所へ行く。会場の外へ出ると、第二部のショーを観る人々の行列が出来ていた。ムーランルージュのある辺りは治安がよろしくないとのことで、バスで滞在しているホテル近傍まで送ってくれるとのことなのだ。確かに、雑然とした人ごみには、どことなく怖さもある緊張を感じた。私達の宿泊先は他の方々よりも随分と離れていたため最後に下車することとなり、図らずも帰路のバスが市内観光を兼ねた。

 大型バスなので細い道には入れないからと、ホテルの前に通じている道まで寄ってくれて、そこでガイドさんと運転手さんそれぞれにMerci.とBonsoir.を告げて別れる。部屋に着いたのは午前0時近く。すぐにベッドにもぐりこんだ。