青少年健全育成条例 「DNA」発言
さて、石原都知事の発言擁護シリーズ第3弾です。
DNAが狂っている発言をチェックしてみたいと思います。
で、ソースは、掲載が終わってるのでまとめサイトにあったものをコピペ。
性描写漫画「一利もない」=規制条例の成立で―石原都知事
東京都の石原慎太郎知事は17日の記者会見で、過激な性描写のある漫画などの販売を
規制する都青少年健全育成条例改正案が成立したことに関連し「世の中には変態って
やっぱりいる。気の毒な人で、DNAが狂っていて。やっぱりアブノーマル。幼い子の
強姦(ごうかん)がストーリーとして描かれているものは、何の役にも立たないし、
(百)害あって一利もない」と述べ、規制の必要性を改めて強調した。
また「何もそういうものを描いてはいけないと言っているわけではない。子どもの目に
さらさないように処置をしただけだ」とも述べ、規制に対する理解も求めた。
■ソース: 時事通信 2010年12月17日(金) 16時40分配信
ざっと読んで個人的に思ったこと。DNAが狂ってる以外は、正しいんじゃ。
それから、後段の「何もそういうものを描いてはいけないと言っているわけではない。子どもの目に さらさないように処置をしただけだ」というのは、重要なポイントだと思うんですがね。
そういうモノを嫌悪しているにも関わらず、それ自体を規制するのではなく、子供に見せるなとしか言っていません。
まあ、これだけでもいいと思うんですが、それだと余りに芸がないので、もうちょっとお付き合いを願います。
前の遺伝発言のチェックの時に、東京都の情報公開は素晴らしいと言いましたが、ここでそれを披露します。
2010/12/17 記者会見の内容 テキスト版
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2010/101217.htm
以下、一部引用
※ 質問者は、週刊朝日の記者の方です。
これは、動画の方から確認できます。
【記者】先日の本会議で可決された青少年健全育成条例について伺いたいのですけれども、知事は以前に、『真実の性教育』というご著書の中で、いかなる書物であっても、子供たちを犯罪や非行に教唆することはないと。仮に好ましくない本がこの世から消えたとしても、犯罪も逆になくならないというようなお考えを述べていらっしゃるのですが、そのお考えは今はどう変わられたのでしょうか。
【知事】それは大分違いますね。その頃、私、間違っていましたね。 今日これほど、何となく世の中が狂ってきて、変態というものを是認するみたいな著書というのは、あの頃はあまりなかったんです。あなたの雑誌で、あんなもの載せますか。
【記者】ちょっとうちの読者には受けないので、載せないと思いますけれども。
【知事】そうでしょう。あなたのところの新聞じゃなく、テレビでも、こういうものが問題になっているんですという、あの漫画そのものを、その画面に映しますか。
【記者】テレビでですか。でも、あれは出版というメディアが違いますよ、今回は。
【知事】いや、テレビで映せますかと。限られた人間が対象にするような、コンビニに売っている書棚じゃなく、一般不特定の人たちがたくさん見るテレビで、ああいうものを画面にさらせますか。
【記者】それは、その時の判断だと思います。
【知事】場合によったら載せる?網かけせずに。
【記者】その必要があると判断すれば載せるのではないでしょうか。
【知事】載せたら、本当に世間はもっと分かってくれるよ。これなら当たり前だと、規制をするのは。何も、そういうものを描いてはいけないと言っているんじゃないんだから。子供にさらさないようにということの処置をしただけで。世の中に変態はやっぱりいるから、気の毒な人で、DNAが狂っていて。そういう人たちが、そういう嗜好で、それを読んだり、描いたりすることにエクスタシーを感じるのは、それは結構です。しかし、西洋の社会では、あんなもの認められないと思うけれど。日本は開け広げになり過ぎたから。だけど、やっぱりアブノーマルでしょ。
【記者】今の続きを伺いたいのですが、このご著書を書かれた時から、それはどういうふうに変わられたのでしょうか。いつ、どのタイミングで。
【知事】物事、こんなにひどくなかったよ、あの頃は。
【記者】今は、ひどくなったからお考えが変わったと。
【知事】それが度を越していると思います。
【記者】どのあたりが度を越しているという風にお考えなのですか。
【知事】例えば、ナボコフの『ロリータ』なんて小説に、川端康成さんは非常に影響を受けて、妙な小説書いたりしたけれど、あれだって、当時、ショッキングだったけれど、あの程度だったら、叙述の美しさもあります。だけど、あんなにあからさまに、7〜8歳の女の子と男が結婚できることもないし、また、そういう幼い子供を強姦することが、あり得べきストーリーとして描かれるということを、私は、あんなものは、何の役にも立たないし、害があって一利もないと思います。
すごく真っ当な発言をしていると思います。少なくとも、東京都がどうにかしたいと思っているものを理解しているならば、この発言のどこが問題なのか私には理解できません。
「そういうのが好きな人が勝手に楽しむならいいけれど、子供には見せてくれるな。」
これが、石原都知事が言いたいことだと、私には読み取れます。
DNAが狂っているの部分は確かにちょっといただけませんが、そこをクローズアップして他の部分を打ち消さなければならないほど、この発言が真っ当だってことなんじゃないんでしょうか
そして、大事なことですが、個人的には嫌いだとは言ってますが、それ自体を大人が楽しむのは構わないという点です。反対派が石原都知事を非常に狭量に思っていますが、実際には自分が嫌いだからそれを排除するではなく、それとは別の観点で、子供には見せないでくれと言っているように私には読み取れます。
賛成派の恣意的な視点のせいですか??
しかし、記事での発言の編集具合は、かなり頂けない感じがしますね。
もう少しうまく纏められないんでしょか。
以下は、直接知事の発言に関わる話ではないですが、大事なことなので。
石原都知事が言うように、問題にしたマンガを、しっかり映して広めることが出来れば、東京都は本当に楽になるだろうと思います。
ただ、この点については、東京都は必要以上に広まることを出来る限り抑えることをしていると思います。調べれば調べるほど、そう感じるのです。
何故かこの規制に反対している人たちは、東京都が女性向けの漫画に問題があると発信しているにも関わらず、それを見ることを避けています。そのことをもっと大きな声を上げて知らせれば、反対している人たちの声を抑えていくことが出来るはずですが、なぜかしません。
また東京都は、電子コミックに問題があることも理解していますが、現状では規制する方法がないため、表立ってそれを言ってはいません。
しかし、もし仮に東京都が、携帯コミックのティーンズラブのサンプルを見てください、こんなに酷いんですと声を上げたら、きっともっと話は簡単になるはずです。
それらをしないという時点で、非常に抑制的に動いていると思います。
無関心でいる層の注意を引いて、無駄に騒ぎを大きくし、前にあった有害コミック騒動のようなことを起こす危険性を避けているようにしか見えないのです。
ただその場で反対するのではなく、もう少し広い視野と長いスパンでモノを考えても良いのではないでしょうか。