一箱キーワードその2:岡崎さん

kmfar2006-05-01



当日の朝は8時起床。
キャスターに1箱と1ボストン、
さらに手持ちの1トートバッグ
みつばちトートさんの
トラベリングトートが大活躍。
残念ながら箱を見に行くことは
できませんでした)と、
とんでもない大荷物で、
オヨヨ書林へ。
見わたすと、みなさんかなりコンパクトな荷物で、
なんだかお恥ずかしく、ボストンバッグをコインロッカーへ
預けるも、結局、昼すぎには出すはめに。


寝不足による疲労と、興奮と不安で、ぼんやりしたまま
開店をむかえる。
このころまでは曇り空もほの明るくて、これなら夕方まで
もつかも、などと思っていました。
一箱古本市初体験のキロは箱めぐりに出発し、さてわたしは
どうしよう、と箱のまわりをうろうろしていると、
角をまがってこちらへ向かってくる背の高いあのひとは。


岡崎さんだ!


均一小僧、岡崎師匠、岡崎先生、岡崎堂主人、古本マイスター、
古本道まっしぐら、数々の異名をほこるあの!岡崎武志さん、
そのひとでした。
わたしは何度か岡崎さんにお目にかかったことがあるのですが、
まだじっくりとお話したことはない。
なのに、岡崎さんの顔を見たら、妙に安心してしまい、
思わずかけよって話しかけると、箱出してるのー? どれー? 
とやさしいイントネーションで、箱の前へ。


ふと気がつくと、オクリマスルの箱から、すでにタンタンの
仏絵本をひろって、小脇にかかえているではないですか。
はやい! なぜか緊張して直視できず、ちらちらと横目で
追う。
お買い上げいただいたのを見てお礼を言うと、買ったよー、と
ふたたびやさしいイントネーション。
写真はそのスリップです。


彷書月刊5月号「岡崎武志古本劇場」をごらんになった方、
たくさんいると思いますが、岡崎さんは年を経て
どんどん、カッコヨクなっていますね。
一箱古本市当日は、ちょっと丈短の、白いジャケットが
とても似合ってらっしゃいました。
シンプルなんだけど、あれはなかなか着こなせないと
思うなあ。


個人賞では、あらゆるひとのあらゆる賞品に岡崎さんの
サインが入っているという、なんともうらやましい事態に。
古本界のアイドル。たいへんな人気ぶりでした。


というわけで、思いのほか早く雨で中止になってしまったのは
残念ですが、岡崎さんに本を買っていただいたのがなによりの
思い出。