カレッジめぐり、ケンブリッジ



 今日も、メインの競馬は午後からなので、午前中は近くの観光に行こうと大学の街Cambridgeへ。9と3/4番線ホームでおなじみKing's Cross駅より、ノンストップ直行便で45分。あきらかに客層が学生ばかりのにぎやかな列車でケンブリッジへ。大学のある市街地は少し離れているのでバスで。そこからは車進入禁止になっているのでてくてくと歩いて回る。あんまり時間はなかったので(調べものをしていたのもあって)大学の中までは入っていないのだけど、建物の美しさだけでも圧巻。これが学校なのか、という神殿やら王宮かのような壮大な構造物。もうまるでいつも仕事に行く学校と違って見ているだけでため息が。本当は1件目当てのカフェがあったのだけどまだ営業時間外、代わりにとマーケットを冷やかしているうちにあっという間に時間がたってしまいました。

 世界の競馬の聖地。NewMarket Racecourses/the July course


 17世紀、競馬をこよなく愛したイギリスの国王、チャールズ2世がサラブレットの育成をはじめたことから、英国競馬の中心といわれるようになった街、ニューマーケット。2つのコース*1とスタンドを持ち、2000mの直線のみでレースができる*2という、桁外れな規模のコースが2つもあるなんて、もうどんなとこだと。


 ケンブリッジから2両編成のディーゼルカーで20分。屋根もないホームが一つだけぽつんとあるニューマーケットの駅へ。田舎の住宅が数件あるだけで、おとといのレイタウンより何もない。競馬場行きの送迎バスが列車に合わせて走っているけど、市街地に行きたかったのでパスし、歩いて5分ほどで市街地にでると、ミルリーフを輩出したナショナルスタッドや世界最古の競馬組織ジョッキークラブ、国立競馬博物館など、いかにも競馬の街の佇まい。もちろん競馬博物館を見学。ダービーやセントレジャーなどの名門レースの歴史から、競馬に関する各種資料まで。とくに障害レースの最高峰・グランドナショナルのついての記述が面白かったです。で、その後街を彷徨いながら、観光案内所の表記を見つけ、競馬場への行き方を聞く。さすがに歩いては無理のようで、中心地のバス停から送迎バスがでているとのこと。案内表記も何もないバス停で不安になりながら待つこと15分、さっき駅で見かけたバスがやってきた。助かった! もうこれだけで勝ったような気分になりつつ、バスは列車で来た方向へ戻りつつ、右手にローリーマイルコースのスタンドを見ながら約10分ほどでジュライコースの駐車場へ。こりゃ歩けんわ。



 何の気なしに、一番近い入口に行くと、どうも雰囲気が…と思っていたらメンバーズエントランスだった。入れる?と聞くと、普通に「18£」というので、せっかくなのでメンバーズエリアに。入って直ぐがパドック、奥の方にスタンドが見え、その奥にコースが。このコースが桁外れ。結構アップダウンの激しいコースは、スタートどころか奥の方もさっぱり見えず、スタンドの上からカメラの望遠ズームでやっと点のように見えるぐらい。そりゃ2km先だもんなぁ、とは思うけど規模が尋常じゃないよ。競馬場の雰囲気も、一昨日のレイタウンと違い、ちょっとこじゃれたこーんなお帽子をかぶった(←ぜんぜんわかんねぇ)ドレスアップしたご婦人や、ステッキをもった紳士風のおじいさんなど、気合入った人がたくさん。もちろん広場で子どもと遊んでいる家族連れなどもいるのですが、これぞ紳士淑女の祭典という雰囲気。特別、重賞の日とかでもなかったんだけど、さすが格式ある英国の由緒ある競馬場だけあるな、と感心。ここからは真剣に競馬モードに。


 いろいろ迷うとすぐに時間がなくなるので、今回はtote馬券のみで勝負。1Rは間に合わず、2R外れ、3R外れ…4R、3度目の正直とプログラムとにらめっこし馬連単…やっとヨーロッパ初勝利!6£が25£に! これに調子を良くし、その後も地味に本命ながら5R、7Rと勝ち、何とかトータルで入場料以上は稼ぎ出しました。日本でも最近さっぱりなのでこんなん久しぶり。さすがに交通費までは無理でしたが、心の中では歴史的勝利(笑)。結局、列車の都合で最終8Rの1つ前で競馬場を出て、送迎バスがちょうどいなかったのでタクシーでニューマーケットの駅まで。途中、ロータリーの真ん中には、行きには気付かなかった馬の銅像が。タクシーから思わず撮影。勝つと余裕ができますねぇ、なんて分かりやすいんだか私。

*1:1000ギニー2000ギニーが行われるRowley Mile Racecourseと、夏開催用のJuly Racecourseがある。

*2:Rowley Mile Racecourseの方。July Racecourseは全長3400mの逆"く"の字型コースで、直線だけでも1800m分はある

 ロンドン、テムズ河沿い散歩。テート・モダンからロンドン・アイまで


 ニューマーケットからケンブリッジ経由で再びロンドンへ。最終レースを待たず帰ってきたのは、近代美術館/テート・モダンに行きたかったので。もともと火力発電所だったのを美術館に改装。ベタですが、ピカソウォーホール・ダリといった巨匠などの展示も心惹かれていたので。特別展は有料のうえ好みにはイマイチだったので、無料の常設展示のみ。しかし、展示の仕方が年代別でなく、見せ方がうまく感心してしまいました。特に美術に詳しい、という人でない人が肩肘張らずに見ることができるという点はよかったかな。詳しい人にはわかりづらく不満も出そうですが。結局、下の売店も含め、3時間ぐらいはいたかな。


 そこから、ふらふらとテムズ河沿いを。ここはいろいろと見ごたえのある建物が点在しているので、歩いていても飽きない。また、河沿いの遊歩道はパフォーマンス者がいたり、子どもが騒いでいたり、カップルが身を寄せ合っていたりと、市内のあちこちにある公園と同じような風景が広がっている。本当はロンドン・アイにも乗ってみようかなと思っていたけど、既に9月になっていたのをすっかり忘れてて既に営業終了。まあ、観覧車は乗るより見ているほうが絵になるようにも思うし(←負け惜しみですが)別にいいかなと。たぶん明日も来ないだろう。一人で乗るのもなんだしなぁ。機会があれば、また次回かな。結局ウォータールーの駅近くから、名物2階建てバスに乗ってホテルへ。今日もよく歩いたなぁ。