犯罪白書から読み解く犯罪事情(浜井浩一さん)-TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」(2015年1月13日)

http://www.tbsradio.jp/ss954/2015/01/20150113session.html

浜井浩一さん(龍谷大学教授)
早稲田大学教育学部認知心理学を学んだ浜井さんは、国家試験を受けて法務省へ。元官僚であり、心理技官(矯正)として少年院や少年鑑別所保護観察所などの現場も経験。さらに、国連犯罪司法研究所などへの海外派遣も含め、1996年に異動となった法務総合研究所では4年間犯罪白書を執筆、その後、学者の道を選択するまで、受刑者の人事管理を担う「首席矯正処遇官」として横浜の刑務所職員だったという異色の肩書きの持ち主。


参考サイト)
「社会的弱者が『不審者』として排除される社会」を、あぶり出す
http://www.jinken.ne.jp/other/hamai/index_b.html

2円で刑務所、5億で執行猶予 (光文社新書)

2円で刑務所、5億で執行猶予 (光文社新書)

(冒頭の要約)

犯罪白書について

一時期、治安が悪化したという言説に乗っかるような犯罪白書が作られた。
それは、統計の読み方とか現場で起きていることのリアリティとの間に乖離があったと思うことがあった。

(増えていないのに増えていると言ったり)
そこまで犯罪白書は言わないが、その方向性で作られていた。

最近は、きちっと何が本当の問題で、問題に対してどのような対策をとっているか、何が欠けているのか、できるだけ明らかにしようとする方向性で(犯罪白書が)作られているので、そういう意味では好感がもてる。


警察白書について

(ここ一年で、これが増えた、あれが増えた、だけの報道をメディアがしなくなった)
認知件数が減り始めて10年以上経ちます。一般刑法犯で交通事故を除く、刑法犯罪で見ると、10年間で半分になっています。犯罪の数が半分になったとしたら画期的なことです。そういう中で何かが悪化しているというものを作り出すのは難しい。

(大阪府警で統計データが誤魔化されていた)
政府統計は2種類あることを知ってもらいたい。ひとつは業務統計です。これはあくまで担当している機関が業務を集計していくものです。

実際の公式統計の基本的なあるべき姿は調査統計です。例えば、失業率がそうですよね。ハローワークに来ている人の数をかぞえて算出すれば、業務統計です。そうではなくて、全国四万世帯、毎月11万人に対して、ランダムサンプリングをした調査を行って、そこから失業率を推計していく、統計学的に誤差の範囲を推定した上で科学的にアプローチをして統計値を出していく。

犯罪に対してもできるわけです。全国四万世帯、11万人に対して同様の調査ができるわけです。被害率も推定できるわけです。これを数値目標のターゲットとして犯罪を減らそうとするのであれば、望ましいことです。警察とは違う総務省が統計を作りますから。

それに対して、認知件数とか検挙件数というのは、警察の活動を積み上げたものです。業務統計は警察の活動を記録したもので、それを数値目標化してしまうと、自分が評価される状況を作ってしまう。それは、現場の人を追い詰めることになる。上司からガンバレというプレッシャーから犯罪を計上していくことになる。

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東京の空襲 1400枚の記録 戦後70年機に写真集 20日刊行-東京新聞(2015年1月14日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/20150114/CK2015011402000171.html
http://megalodon.jp/2015-0114-0928-02/www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/20150114/CK2015011402000171.html

太平洋戦争末期、東京が焦土と化した米軍による空襲の記録を後世に伝えようと、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)が編集した大型写真集が今月、刊行される。戦時中に警察や軍関係者が撮影した写真のうち、初公開を含む約千四百点を掲載。センターの主任研究員、山辺(やまべ)昌彦さん(69)は「戦後七十年を機に、遺族の協力でほぼ網羅的に収録できた。体験者の高齢化が進む中、写真が担う役割は大きい」と話す。 (奥野斐)

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「決定版 東京空襲写真集−アメリカ軍の無差別爆撃による被害記録」(早乙女勝元監修、東京大空襲・戦災資料センター編、勉誠出版刊)は今月二十日刊行。A4判約五百ページ、一万二千円(税別)。センターは二月二十五日〜四月十二日に記念写真展、二月二十八日に講演会を開く。問い合わせは、東京大空襲・戦災資料センター=電03(5857)5631=へ。

繰り返すな 学童疎開 体験者団体 足立区役所で特別展:東京-東京新聞(2015年1月14日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150114/CK2015011402000140.html
http://megalodon.jp/2015-0114-0927-26/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150114/CK2015011402000140.html

太平洋戦争の激化に伴う学童疎開の歴史を風化させまいと、足立区の体験者の団体が十三日、当時の様子を写真などで紹介する特別展を区役所一階で始めた。区内にあった国民学校ごとに百点以上の資料を展示。十七日まで。 (奥野斐)

さまざまな「平和」4253句 2月分選考会-東京新聞(2015年1月14日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015011402000138.html
http://megalodon.jp/2015-0114-0925-23/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015011402000138.html

「全体的にバラエティーに富んでいて面白い。前回に比べてレベルも大きく上がってきている」と金子さん。初回の選考会には三千句を超える応募があったが、今回はそれを大幅に上回った。戦争体験を詠んだ句だけでなく、子どもたちが学校の授業で作った句も。ネットを通じた投稿も数多く寄せられた。

選句後、金子さんは「自然体の句が一番です」とアドバイス。「特別にこしらえた言葉だと、つくりものめいてしまう。普段の生活からふっとわき上がってくる平和への思いこそ説得力がある。無理に『戦争反対』を強調しなくていい。理屈ではなく、生の言葉を句にしてほしい」と語った。