Android5年分の記憶

この記事は2012年のAndroid Advent Calender(裏) 31日の参加エントリです。

超ギリギリになってしまいましたが、今年最後の記事でトリを努めさせていただきたいと思います。

Androidがやってきた

忘れもしない5年前の2007年11月12日、AndroidSDKが発表されました。
「うわあ、Googleすごいもんつくったな」と思いながら、
こんな記事を書いていました。
Androidは携帯電話のみならず、どんどん広がって、今までの組み込み業界が終わるな、とこの時に感じていました。
最先端で情報を仕入れ続け、乗り遅れないようにしないとこの業界ではこの先生きていけないと思い、
夜中になっても興奮が覚めず、そのままAndroidの情報のまとめwikiを作りました

wikiには翻訳情報を載せたり、ニュースを人力でピックアップして載せていました。
当初はまだニュースがほとんどなく、1週間に1件あるかも?みたいな状態でしたが、G1が出始めた頃から毎日のように何らかのニュースが出てくるようになっていきました。
ニュースがあるたびにすぐに人力ピックアップニュースを更新していたので、Androidの最新情報を知るにはかなり有益なサイトになっていたのではないかと思います。
確か2010年の2月辺りに、あまりに多すぎるAndroid情報についていけず、ついに人力ピックアップを編集するのを止めてしまいました。

Android1年目(2007/11〜2008/10)

11月

AndroidSDKが出てから、ほどなくしてCrazyWorksの村上さんがAndroidのエミュレータ上でファミコンのエミュレータを動かしていました
組み込み業界のこの先の激動を予感させる衝撃を受けたのを今でも覚えています。

それからさらにほどなくして、組み込みの評価ボードでAndroidを動かして通話まで成功させたという記事が出てくる。
WILLCOMコアモジュールフォーラム、AndroidでW-SIMの通話デモ
※後の頓智ドットのCTOの近藤純司氏の偉業
すごい!、SDKリリースから1ヶ月も立たないうちに次々とすごいニュースが続き、このままでは完全に置いて行かれると感じ、
何らかの評価ボードでAndroidを動かすことを決める。

12月

評価ボードはArmadillo-500を使うことに決定したものの、linuxに関してはカーネルビルドもしたこともなく、toolchainってなに?の完全な素人でした。
実機でGoogle Androidの偉大な記事や、今まで趣味でやっていた知識とGoogle様を総動員してビルドが通るところまではできました。

2月

Androidを動かすことに成功し、会社のAndroid情報ブログを立ち上げ、youtubeAndroidが動作した動画を公開。

3月

村上さんと会う

4月

Android デベロッパー交流会に参加
この後の飲み会で集まったメンバーでAndroid勉強会をやっていくことが決まる
Google Android SDK Hackathonに参加
Androidポーティング勉強会をやる

5月

Armadillo-500のメーカーのアットマークテクノさんにESECに呼ばれ、アットマークテクノさんのブースで講師としてAndroidの紹介

9月

日本Androidの会組み込みWGリーダー就任

11月

Androidの初の実機のG1が発売される

2年目(2008/11〜2009/10)

日経Linux2009年1月号にAndroidの記事執筆
「はじめてのAndroid」の監訳
Google Developer Dayのオフィシャルサポーターに選出
Google Developer Dayのライトニングトークスでしゃべる
Google Android HackathonにTutorとして参加
ADC2に請負で開発したアプリ「スポットメッセージ」が入賞

3年目(2009/11〜2010/10)

各地でセミナー講師をやる
Androidなんとか部をいっぱい作る

4年目(2010/11〜2011/10)

Androidのお仕事が忙しくなって、あまり表にでなくなる
kojiraさん最近見ないね、と言われる。

5年目(2011/11〜)

Androidに関してはほとんど何もしていない日々。
Androidは完全にコモディティ化しました。
ぼくのなかではAndroidは追いかけるものではなくなった。

最後に

Androidのお陰で相当めまぐるしく人生が変わりました。
様々な人との出会いがありました。
ありがとうAndroid
そしてありがとう!
そしてさようならAndroid
ぼくはAndroidを踏み台(?)に、その先をいきます。