K's Station

「ご当地萌えキャラマスター」Komaの、愛と笑いのドタバタブログ

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若気の至りは終わらない。(アニメを見た大人の大人げないボヤキ)

「花咲くいろは」の映画を見てきました。

アニメ本編はほとんど見てなかった僕でも楽しめましたし、ストーリーも感動的で良かったと思います。ただ…何でしょうね。「TARI TARI」を最後まで見た時にも感じたのですが、


この歳になると、P.A.WORKSのこの手のアニメ見るの、いろんな意味で辛いね


花咲くいろは」「TARI TARI」も、ヒロインって本当ひたむきじゃないですか。自分のやりたいことを見つけては、まわりの大人たちの視線など顧みず、ひたすら猪突猛進する。「若気の至り」をこれでもかと見せつけられるんですよ。話自体はいい話なんですが、あまりにも危なっかしげな熱の入れようを見せられると、すでにアラサーも通り過ぎアラフォーが差し迫ってきた僕としては、

ガラスを爪できいーーーーっ!ってされてるように感じるんですね



会社でもそれ以外でも、チャレンジすることが大事だと皆は口を揃えて言うけど、若さゆえの勢いや無茶をする覚悟は今の僕にはない。こんなの美談であって夢物語だよと、冷めた目で見る自分もいるんですが。

でも、そんな夢物語を心のどこかでちょっと憧れてたり。
何もしてないことを歳のせいにしてる自分に気づかされたり。

そんな自分が少し嫌になることだってあるんです。

いたずらをして怒られても、
ごめんなさいの一言を
誰かに言えばそれでよかった
あの頃にはもう戻れない   (槇原敬之 「PENGUIN」より)

大人の条件はただひとつ。自分の行動に責任をもつことだと思っています。だからこそ、いろんなしがらみや抱えるものもあって、考えられる選択肢の中で、最良のものを選ばないといけないんです。若い頃にはもう戻れない。それでも「昔はよかった」なんて言いたくない。夢をもて、挑戦しろといくつになっても誰もが言う。でも見合った責任は負わないといけない。そんな矛盾の中で大人だってそれなりに頑張ってんだよと、ヒロインに言い返してみたくもなるんです。


話は少しそれますが、「年相応」「身の程を知る」なんて言葉も今は死語になりつつありますよね。男性はいつまでも少年漫画に夢中になり、女性はアンチエイジングに一生懸命。親子関係はまるで友達のような間柄になり、親も子と一緒にカワイイを追い求めてる。アニメでは学生が世界の主権を握り、学園都市という幻想に酔いしれ、戻れない過去を残念に思う。それは決して悪いことではないし、批判する気もありませんが、いつまでも若いことが素晴らしいというメッセージだとすると、それにはちょっと反論したくなります。


若い子のように無茶はできないけど、
何か違うことがしたいと思いながら、たまにちょっと思いつきで何かを始めてみる。
若くなくても、それだけで充分素敵じゃないですか。



最後に、僕がすごく印象に残ってる漫画のワンシーンを紹介したいと思います。「お父さんは心配症」という、父親が一人娘を心配するあまりに巻き起こすドタバタ劇を怒涛のギャグ連発で描き切った漫画なんですが、その中で、チャラチャラした若者が「♪大人たちは夢を見ることを忘れた悲しい人種〜」と、歌うシーンがあるんですね。それを見て怒った父親が、ボコボコにしながらこう言い放つんですよ。

大人たちが夢を見るのを忘れた人種とはどういうことだっ!
お前らみたいなクソガキ育てるのに必死で、そんなもん見てるヒマがあるかっ!!

素晴らしい! これが世の大人の本音ですよ。重い荷物をいろいろ背負わされて、現実的な選択をせざるを得ない中で、大人も地味に生きてるんです。戻らない過去や保守的な自分をたまに悔やみながらも頑張ってんです。大人はわかってないだの、夢がないだのなんて、若い子には言わせませんよ!



…うん、やっぱり大人ってダメな人間かも