Ship In The Sky (My Daddy)


Words & Music by Woody Guthrie.
(1951年発表)




(原題直訳 「空の船」(うちの父ちゃん))




From Woddy Guthrie album, "Hard Travelin': The Asch Recordings, Vol. 3"*1
推奨アルバム度 ☆☆☆☆☆


ウディ・ガスリー




Also you can listen to Cisco Houston album,
"Cisco Houston Sings the Songs of Woody Guthrie".
名作アルバム度 ☆☆☆☆☆

(シスコ・ヒューストン)





歌詞は、次のURLから
http://www.woodyguthrie.org/Lyrics/My_Daddy_Flies.htm




名曲度 ☆




邦題 「シップ・イン・ザ・スカイ」 (ウディ・ガスリー






Well, a curly-headed girl with a bright shining smile
縮れ毛の小さな女の子が、明るい輝くような笑顔で
Heard the roar of a plane as it sailed through the sky
空を行く飛行機の轟音を耳にして
To her playmates she said, with a bright twinkling eye
遊び仲間の子たちに言った
明るい瞳をキラキラさせて
My Daddy flies that ship in the sky
あのお空のお船、あたしのパパが飛ばしてるのよ




My Daddy flies that ship in the sky
あたしのパパがあのお空のお船を飛ばしているの
My Daddy flies that ship in the sky
あたしのパパが飛ばしてるあのお空のお船
My Mama's not afraid and neither am I
うちのママも、あたしも
どっちも、ちっとも心配なんかしてないわ
'Cause my Daddy flies that ship in the sky
だって、うちのパパがあのお空のお船を飛ばしているんだもの




Then a button-nosed kid, as he kicked up his heels
すると団子っ鼻の坊やが、足を鳴らして
He said, My Daddy works in the iron and the steel
こう言った
ぼくのパパは鉄とか金属のお仕事をしてるんだ
My Dad builds the planes and they fly through the sky
あの飛行機はうちのパパが作ったんだぜ
それで飛行機は空を飛んでるんだ
And that's what keeps your daddy up there so high
うん、だから、おまえの父ちゃん、あんなに高いところにいられるんだ




That's what keeps your daddy up there so high
だから、おまえの父ちゃん、あんなに高いところにいられるんだ
That's what keeps your daddy up there so high
だから、おまえの父ちゃん、あんなに高いところにいられるんだ
My Dad builds the planes and they fly through the sky
うちのパパがあの飛行機を作って、それで空を飛んでるんだぜ
And that's what keeps your daddy up there so high
うん、だから、おまえの父ちゃん、あんなに高く飛んでられんだぜ




Then a freckle-faced kid pinched his toe in the sand
すると、そばかすだらけの顔した坊やがつま先で砂をなぞって
He says, My Daddy works at that place where they land
こう言った
ぼくのパパはな、あの飛行機が着陸するとこでお仕事してんだぞ
You tell your mama, don't be afraid
おまえのママに言ってやんなよ、心配しなくていいからなって
My Dad'll bring your daddy back home again
うちのパパが
おまえの父ちゃんをまたおうちまで帰らせてくれるだろう




My Dad'll bring your daddy back home again
うちのパパが
おまえの父ちゃんをまたおうちまで帰らせてくれるのさ
My Dad'll bring your daddy back home again
うちのパパが
おまえの父ちゃんをまたおうちまで帰らせてくれるのさ
Don't be afraid when it gets dark and rains
暗くなっても、雨が降っても、心配しなくていいんだよ
My Dad'll bring your daddy back home again
ぼくのパパが
おまえのパパをまたおうちまで帰らせてくれるのさ








Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞

*1:本来はCD4枚セットのボックス・セットとして発売されたものだが、バラ売りも出ているのが嬉しい。「The Asch Recordings」の「Asch」とは、ウディ・ガスリーのよき後援者であり、協力者であり、レコーディング・プロデューサーでもあったモーゼス・アッシュという個人の名前で、ニューヨーク時代のガスリーと親交を深め、1940年の「アメリ国会図書館」による(人類学者で民謡研究家のアラン・ロマックスが担当した)レコーディングまで音源を残さなかった民衆レベルの放浪のフォーク・シンガー、ガスリーの作品の多くを精力的に録音し、貴重な音源として残す仕事をした人物だ。第3巻にあたるこのCDアルバムには(フォーク・ソングの用語で「トピカル・ソング」と分類される)実際に起きた事件や実在の人物にまつわる歌が多く収録されている。

Song To Woody


Words & Music by Bob Dylan.
(1962年発表)


(原題直訳 ウディへの歌」)




From Bob Dylan album, "Bob Dylan".
名作アルバム度 ☆☆☆☆

ボブ・ディラン」 (ボブ・ディラン




歌詞は、次のURLから
http://bobdylan.com/songs/woody.html




名曲度 ☆





邦題 「ウディに捧げる歌」 (ボブ・ディラン







I'm out here
ぼくはやって来た、ここに
A thousand miles from my home,
故郷から一千マイルも
Walkin' a road other men have gone down.
他の人間たちが通ってきた道を歩いて来た
I'm seein' your world of people and things,
ぼくは見ました
あなたの歌の世界の人間たちやいろんな物事を
Your paupers and peasants
あなたの歌の浮浪者たち農民たち
And princes and kings.
そしてお姫様たちに王様たち*1




Hey, hey Woody Guthrie, I wrote you a song
ヘイ、ヘイ、ウディ・ガスリー
あなたにぼくは歌を書いたんです
'Bout a funny ol' world that's a-comin' along.
普段のこのおかしな、おいぼれた世界のことを
Seems sick an' it's hungry,
見た目、病んでいて、そして飢えてる世界
It's tired an' it's torn,
くたびれてるし、引き裂かれてるこの世界
It looks like it's a-dyin'
まるで死にかけてる様子の
An' it's hardly been born.
そして、とても生まれ変わりそうにない世界




Hey, Woody Guthrie,
ヘイ、ウディ・ガスリー
But I know that you know
でも、ぼくにはわかります
All the things that I'm a-sayin' an' a-many times more.
あなたは
ぼくがいま言いつつあることすべてを
しかも、その何倍も何倍もよくわかっているのだということを
I'm a-singin' you the song,
ぼくはあなたに歌を歌っています
But I can't sing enough,
だけど、ぼくには十分に歌えません
'Cause there's not many men that done the things that you've done.
だって、あなたがしてきたことをやってきたような人間は
そんなめったにいないのですから




Here's to Cisco an' Sonny an' Leadbelly too,
この歌はまたシスコ*2やサニー*3やレッドベリー*4へのものでもあるんです
An' to all the good people that traveled with you.
そして、あなたと旅をしてきたすべての素晴らしい人たちにも
Here's to the hearts and the hands of the men
That come with the dust and are gone with the wind.
この歌は
埃とともに出で来たり(ルビ:いできたり)、そして風とともに去りゆくという人たちの
ハートと手に捧げるものなのです




I'm a-leaving' tomorrow,
明日、ぼくは発とうとしています
But I could leave today,
でも、きょう発つこともできるんです
Somewhere down the road someday.
いつの日にか旅先のどこかで
The very last thing that I'd want to do
ぼくがやってみたいことのそのいちばんのことは
Is to say I've been hittin' some hard travelin' too.
「おれだってけっこうきつい旅をしてきてるんだぜ」なんて言ってみることなんです。*5







Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞







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まだ、20歳かそこらのディランの作品。
(彼にとって)凄い人! であるウディ・ガスリーへの畏れと憧れがとてもよく滲み出いる。歌のスタイルもギターの演奏も曲の構成も、もろ典型的なウディ・ガスリーのスタイルを踏襲している。






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【A Year Ago−Go!】


(1年前のエントリーを Playback♪)



・「モンタレー」(エリック・バードン&アニマルズ)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050207

*1:ガスリーは子供向けの歌もたくさん作っている。

*2:シスコ・ヒューストン、ガスリー同様、大恐慌時代のアメリカを放浪したフォーク・シンガー。ガスリーやレッドベリーとの親交も有名、とくにガスリーとは26年に及ぶよき協力者としてともに旅をしともに歌うという相棒としての役割を果たしていた。

*3:サニー・テリー、ブラウニー・マクギーとのコンビで知られるブルース・シンガー、ハーモニカ・プレイヤー。ガスリーの仲間のひとりである。

*4:「グッド・ナイト・アイリーン」などで知られる黒人のフォーク・シンガー、ブルース・シンガー。ウディとはアメリカの国会図書館に自作フォークソングをはじめ数時間に及ぶ録音を残している。

*5:ガスリーの代表作「Hard Travelin'」(「つらい旅路」)の歌詞の一節をなぞったもの。とにかくディランは子供の頃にガスリーの自伝「Bound For Glory」を読んで以来、すっかりガスリーを偶像視して「放浪の吟遊詩人の民衆歌手」たるフォーク・シンガーのイメージに自分を重ねようとしてきたという。