The First Time We Fall In Love

Words & Music by Raymond Douglas Davies.
(1976年発表)





(原題直訳 「ぼくたちが初めて恋に落ちるとき」)






From The Kinks album, "The Kinks Present Schoolboys In Disgrace".
名作アルバム度 ☆☆

「不良少年のメロディ〜愛の鞭への傾向と対策」 (キンクス




歌詞は、次のURLから
http://kinks.it.rit.edu/discography/showsong.php?song=111







名曲度 ☆








邦題 「初恋の頃」 (キンクス








How well I remember my very first love affair.
ぼくのごくごく最初の恋の出来事のことなら
ぼくはとってもよく憶えているよ
Those juvenile fantasies and innocent dreams we shared.
ぼくらが分かち合ったあの十代の夢想や汚れのない夢
But we're too blind to realize
だけど、ぼくらはあまりに盲目すぎてわからなかったんだ
That we are totally unprepared
For the first time we fall in love.
自分たちが初めて恋に落ちるということに対して
全然ぼくらは何の準備もできていなかったんだということが




We think it's forever,
The first time we fall in love.
自分たちが初めて恋に落ちるとき
ぼくらはそれが永遠につづくものだと考える
We always treasure the first time we fall in love.
ぼくらが落ちた最初の恋を、ぼくらはずっと大事に思う
Those other romances come and go,
いろんな恋がほかにもやって来ては去っていく
But we cherish the memory of the first time we fall in love.
だけど、ぼくたちが慈しむのは
ぼくらが初めて落ちる恋の思い出




First love can be such a strain.
初恋というのは、かくも強く力のあるもの
It can rule your head,
それは人の頭の中を支配してしまう
It can bring you pain,
人に苦しみをもたらしもする
And when it ends it seems such a shame.
そして、それが終わってしまうと
ひどくつらく残念に思えてくるのだ
The first time we fall in love,
初めてぼくらが恋に落ちると
Can make you sad, it can keep you awake,
人は切なくなり、眠れなくなり
It can drive you mad.
気も狂わんばかりになってしまう
People say you're too young
人は
おまえはまだ若すぎるんだと言うだろう
And it's only a fad
そして、そんなのは
すぐに忘れてしまうさと
The first time we fall in love.
初めてぼくらが恋に落ちるとき
The first time we fall in love.
ぼくらが初めて恋に落ちるとき




The first time I fell out of love,
初めてぼくが恋に破れたとき
It knocked me through the floor.
ぼくは床にブッ倒れてしまったぜ
My world came crashing down,
自分の世界が崩れ落ちてしまったんだ
it shook me to the core.
ぼくは心の芯まで震撼させられた
I was unprepared 'cos I was only a kid
ぼくは
ほんの子供でしかなかったものだから
備えができていなかったのだ
And I was much too young
そう、ぼくは
とんでもなくあまりにも若かった
And I wasn't equipped
For the emotional pressures and stresses of it.
そして、ぼくには
その心のプレッシャーとストレスに
備える術がなかったのだ




But oh, I'll never forget
だけど、あゝ
ぼくはけっして忘れやしない
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
The way that she looked the first time we met.
ぼくらが初めて出会ったときの
彼女のあの姿を
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
Time goes by but we never forget
時は過ぎ行くものだけど
ぼくらはけっして忘れない
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
The first time we fall in love.
ぼくらが恋に落ちるその初めてのときを





Love can be exciting,
恋はわくわくするものだ
It can be a bloody bore.
それは
ヘドが出るほどうんざりするようなものにもなる
Love can be a pleasure or nothing but a chore.
恋は歓びか、じゃなかったら苦行以外の何ものでもない
Love can be like a dull routine,
恋はつまらない習慣みたいなものにもなる
It can run you around until you're out of steam.
さんざん駆けずり回って、やがてはヘトヘトにさせられる
It can treat you well,
いい思いもさせてくれる
It can treat you mean,
ひどい目にも遭わされる




Love can mess you around,
恋のおかげでグッシャグシャにもさせられる
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
Love can pick you up,
恋は
きみを持ち上げ元気にする
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
it can bring you down.
それはきみを突き落として消沈させる
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
But they'll never know
しかし、人はけっして知ることはないのだ
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
The feelings we show
ぼくらが表すあの感情を
(Love,love,love,falling love
(恋、恋、恋に落ちる
The first time we fall in love.
ぼくらが初めて恋におちるあのときの
The first time we fall in love.
ぼくらが恋におちる初めてのとき




Love, love, love
恋、恋、恋







Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞








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アルバムの4曲目になってもいっこうに物語がはじまる気配がない。
この曲もまた、いかにもパロディめいた唱法で歌われる。
いわゆるロッカ・バラードではあるが、1950年代のロックンロール・シンガーというよりも、むしろ、さらに時代を遡った1930年代、40年代のナイトクラブを思わせるトーチ・シンガー風のをボーカル、いわゆるクルーナーによるものだ。
そのヴォーカルが、第3連になってビーチボーイズ風のファルセット唱法に引き継がれる。
そして、ようやく、このアルバムで初めてキンクスの生の声とサウンドが唐突に聴こえてくる。
この物語の主人公らしき人物の生の声が歌っているのは、



The first time I fell out of love,
It knocked me through the floor.
My world came crashing down,
it shook me to the core.
I was unprepared 'cos I was only a kid
And I was much too young
And I wasn't equipped
For the emotional pressures and stresses of it.


初めてぼくが恋に破れたとき
ぼくは床にブッ倒れてしまったぜ
自分の世界が崩れ落ちてしまったんだ
ぼくは心の芯まで震撼させられた
ぼくは
ほんの子供でしかなかったものだから
備えができていなかったのだ
そう、ぼくは
とんでもなくあまりにも若かった
そして、ぼくには
その心のプレッシャーとストレスに
備える術がなかったのだ




あいかわらず未定の現在からの回顧、追憶というかたちをとっているが、当時のキンクスの等身大のサウンドで提示されたこの思いは、何やら物語りの始動を予感させはするものの、すぐにコーラスは再びビーチボーイズ風のファルセットに今度はドウゥワップの味付けがミックスされたものへと受け継がれ、アルバム冒頭の歌で歌われたように「楽しかったことだけを思い出すのですよ」というメッセージに従うかのように甘酸っぱい初恋の胸のときめきが強調され、それが主人公と思しき人物の生の感情と交錯する。



Love can be exciting,
It can be a bloody bore.
Love can be a pleasure or nothing but a chore.
Love can be like a dull routine,
It can run you around until you're out of steam.
It can treat you well,
It can treat you mean,


恋はわくわくするものだ
それは
ヘドが出るほどうんざりするようなものにもなる
恋は歓びか、じゃなかったら苦行以外の何ものでもない
恋はつまらない習慣みたいなものにもなる
さんざん駆けずり回って、やがてはヘトヘトにさせられる
いい思いもさせてくれる
ひどい目にも遭わされる




こうして初めて(当時のキンクスによるシリアスなサウンドとともに)登場した主人公と思しき人物とともに、いよいよ物語の始動を予感させて、このアルバム(レコード盤の)A面が幕を閉じる。
さあ、B面は・・・・・・?


というところで実に2年2ヶ月近いブランクをつくってしまいましたが、なんとかようやく再開にこぎつけることができました。、









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【Years Ago−Go!】





(1年前のエントリーを Playback♪)



・「サムホエア」 (ミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」より)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060201







(2年前のエントリーも Playback♪)





「子供」をめぐる歌といったら、まず、この曲というほどのロックが生んだ名曲のひとつです。



・「ティーチ・ユア・チルドレン」 (クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング)
・「ティーチ・ミー・トゥナイト」 (サリナ・ジョーンズ

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050201