繋がってる

 南條竹則さんの小説が好きです。昨年たまたま読んだ『酒仙』が、酒、仙人、ファンタジー、三拍子揃って、ストライクだった。
『酒仙』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、中華料理を愛して止まない著者は仲間を募り賞金で念願の満漢全席ツアーを決行。その顛末を小説にしたのが『満漢全席』。その本は知ってはいたが未読だった。賞金をこんな風に腹に納めてしまう人は、目が離せないぞと、立て続けに読みたい気持ちを押し殺しながらお愉しみを後回しにしてたのだけど、この正月、ついに禁断の蜜を舐めたのだった。

「僕、あの本に登場しているんです」
 昨晩の加藤千晶さんのライブでご一緒したご夫妻とたまたま南條さんの話題になったところ、ニコニコしながらそう仰るではありませんか。久しぶりに椅子から落っこちそうなくらいたまげました。まさに満漢全席ツアーのメンバーだったそうで。なんとまぁ、こんなに身近に!

 以前うちのライブで千晶さんに披露していただいた、かこさとしさんの『宝くじドリームジャンボ絵本』(縦1mもありそうな超大型絵本)の『満漢全席』版がいきなり目の前でパックリ口を開いて飲み込まれちゃったみたいでした。(わかる人にもわかりづらい喩え?)
 一歩に仙界に近づいた気分です。酌めども尽きぬ徳利が現れる日も近いかも!

(ミカコ)

加藤千晶「アップップリケショー2」

 アップテンポな千晶さんが好きなのでめいっぱい楽しんだ。
 けれど実は前からうすうす気付いてはいたんだけど、口外したことがなかったことを、改めて実感したのだった。

 それは千晶さんのライブって、男たちのリズムとって聴いてるノリが異常にかわいいってこと。

 お客さんが特に男ばっかりというわけじゃなく、割合は若干男性が多いくらいだろうか。年齢層は、30、40が最多で50代ちらほらか。

 なんていうか、言葉ではうまく云えなく、女の私もとーっても楽しんでるのだけど、彼らは何か違う波をキャッチしている気がしてならないのだ。私だって、頭ん中はかーなーりー、おっさんよりだと自信あるが、その波はたぶん届いてないと思われ。

 悔しいので、気付かないふりをしてたんだが。

(ミカコ)

いろいろ

 新刊の委託、続々入荷してます。
 それと昨年の「秋も一箱古本市」で、駒込大観音でのパフォーマンス「ヤギのメリーさん」が大好評だった中村 正さんの展覧会が今月末浅草橋で開かれます。
 それからそれから、こちらも「秋も一箱古本市」に参加してくれたはとちゃんの、年をまたいだ全国ツアー「鳩ノ間ツアー」が最終地点、谷中の間間間で始まっています。2/6、7、8 と 2/13、14、15。2つの週末、金、土、日開催です。お間違いのないよう。
 どちらもお薦めです。お出掛けくださいねー。

 ほうろうも3月、4月に店内イベントが決まりました。どちらもほうろう未踏ジャンルです。詳細は近々発表いたしますので乞うご期待。

  • 彷書月刊』2月号 特集:天勝 735円(税込)
  • 『ベスト・オブ・谷根千 町のアーカイブス』谷根千工房編著 亜紀書房 2,520円(税込)
  • 『ぐるり』2月号 特集:佐藤GWAN博 300円(税込)
  • 『雲のうえ』10号 特集:銘店巡礼 無料配布 牧野伊三夫さんの表紙絵がすてきです。

中村 正 展『Selfish garden』

2009.2.27(金)〜3.4(水)会期中無休
11:00〜19:00(最終日17:00)
マキイマサルファインアーツ http://www.makiimasaru.com/
東京都台東区浅草橋1-7-7

「秋も一箱古本市」での様子は谷根千ウロウロさんのブログで紹介されています。
http://yanesen-urouro.bakyung.com/2008/10/post08101202.html