薔薇十字叢書 桟敷童の誕(★★★★☆)

唐突に関口に弟子入りを志願してきた青年・天城。天城の一族が経営する映画館にある桟敷童の噂を聞いた榎木津は調査すると言い出し…というお話。京極先生公認のシェアード・ワールドということで気になって購入。「面白ければ何でもありなんです」という京極先生のコメントに納得、心が広いな〜。
いきなりの弟子入り志願に右往左往して結局困った末に京極堂のところに行く関口が可愛い。随所で関口なりに行動を起こそうとするけどそれが結果に繋がらない、悶々と悩み続ける関口の精神が心配です。京極堂からは友人ではなく知り合い扱いされ、榎木津からは猿扱いされてる上に罵倒の連続で相変わらず関口の扱いが酷い。でも愛ある罵倒だと信じてます。
榎木津のやりたい放題に苦笑しつつ、事件的には収まるところに収まって一安心。たとえ血は繋がらなくても親子としての絆はつくれる、天城親子には幸せになってほしいものです。