一法律学徒の英語と読書な日々 このページをアンテナに追加

2008-12-03

知らないと損する英語の速読方法(1)

TOEICは簡単な勉強で800点取れる」みたいなエントリがしばしばホッテントリ入りしますが、本当に「英語が使えること」の真価が発揮されるのは、英語で情報を仕入れられるようになってからです。そして、英語で情報を仕入れるには、英語をある程度早く読むことができないといけない

あの無教養なアメリカ人でさえ、平均して毎分200単語程度読むのに対し、日本人で毎分200単語読める人は稀です。ちなみに私は、この方法の実践によって、400〜900単語/分*1程度で読めるようになりました。理解の程度は、ゆっくり読んでいた頃と変わりありません。むしろ、英文になれたおかげでよくなったと言えるかもしれません。

本エントリで紹介する方法を実践すれば、1ヶ月で毎分300〜600単語の英文読解が可能になります*2日本の大学生のトップ1パーセントでさえ、この速度で読めないのではないでしょうか。なお、本エントリは、TOEICで650点以上、基礎的な文法がそれなりにできている人を対象としております。

始める前に

英語読解の速度を決める要因としては、知識的要因技能的要因があり、本エントリでは後者の技能的要因の改善方法について扱います。

「知識的要因」とは、単語をどれだけ知っているか、文法がどれだけ分かるか等、すぐれて知識によって決定される要因を言います。本エントリではこちらは扱いませんので、各自単語帳を読むなり文法を勉強するなりして鍛えてください。

一方、本エントリで扱う「技能的要因」とは、すぐれてテクニカルなものであり、たゆまぬ反復練習によって鍛えられます*3


速読を阻む3つの「壁」

ここでは、英文の速読を阻む3つの「壁」を紹介します。乗り越えるべき「壁」を知ることは、目的を達成する際に欠くべからざる過程であります。

まず1つ目は、「読み返し」。パラグラフリーディングという言葉からも分かるように、英文はパラグラフごとに大きな意味があります。しばしば読んでいる英文の意味が分からないからといって前に戻って読む人がいますが、これはあまり意味がありません。むしろ、分からないことがあれば先に進み、パラグラフを読み終えるべきなのです。また、人は無意識的に読み返しをしており、無意識の読み返しを排除すれば、最低でも10%読む速度が上がるといわれています。

2つ目の壁は、「subvocalizing」。日本語に訳すのは難しいのですが、小さな声を出したり口を動かしながら読んだり、あるいは頭の中で音として再生しながら読むのがこれに当たります。この場合、目で見たデータを音声変換して、それからその意味を脳味噌で処理するので、目で見たものを直接脳味噌で処理するのに比べて、無駄な工程が一つ増えます。言い換えれば、「文字(視覚)→音→理解」と進むより、「文字(視覚)→理解」と進んだ方が効率的だ、ということです。

3つ目は、「きちんと読みすぎること」。赤文字でないのは、1つ目と微妙に被っおり、それほど重要でないからです。とりあえず、「理解したのにも関わらずもう1度読んだりする」のは非効率だということを覚えておいてもらえれば良いです。

用意するもの

  1. タイマー(時間を計るのに使います。)
  2. 自分のレベルにあった英語の本

使用する英語の本としては、TOEIC500点からはラダーシリーズLEVEL4あるいはLEVEL5あたり、750点以上でナビつき洋書シリーズがオススメです。(まずは易しいテキストからはじめることをお勧めします。)

また、買いに行くのが面倒だ、今すぐやりたい!という人のために、ウィキソースで手に入るテキストを上げておきます。コピーしてワード等で編集して印刷してください。(ただ、印刷した紙より本の方が読みやすいとは思いますが。)

The Time Machineタイムマシン

The Adventures of Tom Sawyer(トム・ソーヤー)

The Adventures of Huckleberry Finnハックルベリーフィン

KWAIDAN怪談

上記2点が揃ったら、いよいよ速読訓練スタートです!

まずはここで、普通に3分間読んでみて、1分間に何単語読めるか測ってみてください。単語数は、1行あたりの単語数に行数とページ数をかけて算出してください。速くなっていく過程が実感できればいいので、それほど厳密にする必要はありません。ちなみに、ナビつき洋書シリーズだと、1ページが大体250単語ほどです。

指を使って読む

右手*4で握りこぶしを作り、人差し指をまっすぐ伸ばします。m9(^Д^)

次に、その人差し指で読んでいる行の下をなぞりながら読んでいきます。最初はそれほど早くなくてよいので(一行3〜6秒程度)、止まったり戻ったりせずに、同じペースで読み進めてみてください。こうすることで、先に挙げた「読み返し」を防ぐことができるのです。

ここで重要なのは、止まったり戻ったりしないこと、そして、一定の速さを保つことです。一定の速さを保てるよう、2〜3ページ練習してみましょう。分からない単語はいちいち調べずに、後で調べるなり無視するなりしてください。ラダーシリーズやナビつき洋書シリーズは、単語や全体の解説が日本語で載っているので、結構役に立つと思います。

ここでもう一度、3分でどれだけ読めるか測ってみてください。読み返しがなくなっていれば、先ほどよりも速く読めているはずです。そして、読んだ単語数を3で割り、1分間にどれだけ読めたか確認してみてください。

指を使うのに慣れたら、次のステップへ行きましょう。

2-2-2-2法

まずは、2-2-2-2法という練習方法を行います。2分間のリーディングを4回連続で行うのでこの名がつきました。以下の手順に従って練習してください。

  1. 読み始めの場所にマーク(1)をつける。
  2. (1)から読み始める。制限時間は2分間。2分で読めたところにマーク(2)をつける。
  3. 再び(1)から読み始める。制限時間は2分間。2分で読めたところにマーク(3)をつける。マーク(2)を超えられるようにする。
  4. 三度(1)から読み始める。制限時間は2分間。2分で読めたところにマーク(4)をつける。マーク(3)を超えられるようにする。
  5. マーク(4)から2分間読む。読み終えたら、読めたところにマーク(5)をつける。(4)と(5)の間の単語数をはかり、2で割って1分あたりの単語数を出す。

どうでしょうか。速くなりましたか?理解を深めるために、手順2のあとに、日本語の解説を読んでも構いません。この練習を成功させるコツは、内容が分かっている2回目のリーディングからは、先に挙げた「Subvocalizing」をしないことです。内容をツブやいはいけません。頭の中で音声データに変換するのも、速読の最大の敵なので、できるだけ抑えるようにしましょう。どれだけ頭の中で音読しないようにするかというのが速読の最重要キーなのです。

速度が上がっていたら、次のステップへ進みましょう。

3-2-1-1法

もう名前からお分かりだと思いますが、3分、2分、1分、1分と読んでいく方法です。このエントリのキモです。

  1. 読み始めの場所にマーク(1)をつける。
  2. (1)から読み始める。制限時間は3分間。3分で読めたところにマーク(2)をつける。
  3. 再び(1)から読み始める。制限時間は2分間。2分で読めたところにマーク(3)をつける。マーク(2)を超えられるようにする。
  4. 三度(1)から読み始める。制限時間は1分間。1分で読めたところにマーク(4)をつける。マーク(3)を超えられるようにする。
  5. マーク(4)から1分間読む。読み終えたら、読めたところにマーク(5)をつける。(4)と(5)の間の単語数をはかり、1分あたりの単語数を出す。

ええ、本気です。三度目のリーディングでは、最初のリーディングの3倍以上の速さで詠むことになります。理解度は問いませんので、すべての単語をパッパと見ていく感じで進めてみて下さい。もちろんSubvocalizingしているヒマはありません。

まとめ

唐突にまとめです。

本エントリで紹介したのは、英語の速読の基礎の基礎テクニックではありますが、とても重要です。これを1ヶ月続ければ、簡単な文章ならば平均的アメリカ人よりも圧倒的に早く、日本人と比べれば神がかり的な速度で英文を読みこなすことができるようになります

上に挙げた2-2-2-2法を1日1回以上、3-2-1-1法を1日2回以上続けてください。1回+2回で、30分にしかなりません。しかし、これで速度を2倍にできれば、これから先、30分英語で読書をするたびに、速読の練習をしなかった場合に比べて、30分の得ができます。実際、速読によって英語に慣れることができれば、もっと得です。

電車の中ではタイマーは使えないかもしれませんが、指で読んだりSubvocalizingを少なくしたりする練習はできます。また、学校や会社で洋書を読んでいたら、みんなの熱い視線を集めること間違いなしです。洋書で気になる彼(彼女)の気をひいちゃえ(笑)というやつですな。

 

なお、このエントリは、より発展的なテクニックを紹介する「知らないと損する英語の速読方法(2)」に続くと思われますので、よろしくお願いします。

  

ちなみに、このエントリはBreak-Through Rapid Readingのテクニックを、日本人向けにアレンジしたものです。

 

1月6日・ブクマで指摘があったので文字→単語に修正しました。

関連エントリ

知らないと損する英語の速読方法(1)

知らないと損する英語の速読方法(2)

知らないと損する英語の速読方法(3)

『Break-Through Rapid Reading』〜読書、この未知なるもの

知らないと損する英語の速読方法暫定まとめ

*1:難易度によって変わります。

*2:もちろん、必ずここまで読めるようになるわけではありませんが。

*3:「要因」を「鍛える」というのも変な日本語ですね。もっと考えて書けばよかった。

*4左利きの人は使いやすい方

higehige 2009/01/04 14:56 参考文献とか情報ソースとか書いてほしいです。
kousuke-iさんがすべて考案された方法ではないんですよね?

kousuke-ikousuke-i 2009/01/04 21:23 最終行のBreak-Through Rapid Readingというのが一応の参考文献でありまして、あとはTony BuzanのSpeed Readingなんかも参考にしております。本自体の情報はトラバ先でも。

trshugutrshugu 2009/01/09 11:26 とえいcは200点もいかない気がしますができそうな気がするぉ!

kousuke-ikousuke-i 2009/01/09 17:27 「日本語でおk」という話も聞きます。

oooooo 2009/06/02 23:18 >あの無教養なアメリカ人でさえ、

なにさまだよ、お前。
お前が無教養って言ってるそのアメリカ人がいたからこそ、英語を勉強してきたんだろ? 
もちろん崇拝しろなんて言わないけど、わざわざバカにすることないだろ。

>簡単な文章ならば平均的アメリカ人よりも圧倒的に早く、
>日本人と比べれば神がかり的な速度で英文を読みこなすことができるようになり
>ます。

平均的って言葉で濁らしてるけど、平均的なアメリカ人っていったいどんなんだよ。自分は米国に10年住んだ後に日本に帰国し、現在は都内の外資で働いていますが、アメリカ人も速読という意味で文章を読んだらかなうわけない。
平均なんてどうでもいいんだよ、ビジネスの世界で言ってくれ。

最後に「知らないと損する英語の速読方法(1)」ですが、知りませんでしたが何も損したとは思いません。
というか、知っていてもこんなつまらん方法ないでしょう・・・。ロボットじゃあるまいし。

あー、久しぶりにカッとなったよ。

masaakimasaaki 2009/06/03 02:23 気に入らなければスルーすれば良いのです。スルーしてください。
おそらく、はてなブックマークの人気エントリーからお越しになったのでしょう。
他の人気エントリー「追悼id:kousuke-i(http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20090601/p4)」も是非ご覧ください。

inausinaus 2009/06/03 11:10 カッとしたときこそ、冷静に対処しないと。
例えば、「『知らないと損する英語の速読方法』というタイトルに期待したのですが、少なくとも、米国に10年済んだ経験があり都内の外資で働いている私には、この情報は無益でした。ビジネスの世界で通用するような話も聞きたいです。」と書けば、他の人の神経を逆なでするようなことをせずに、有益なコメントになったかもしれません。

ところで、「私は、この方法の実践によって、400〜900単語/分程度で読めるようになりました。」書かれていますが、[この方法を始めた頃のTOEICの点数] や、[速く読めるようになったと実感するのにかかった期間] を教えていただけるとありがたいです。

だからだから 2009/06/03 12:35 http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20090601/p4
コメント前に↑こっちを読みましょう。
故人のブログに「教えていただけるとありがたいです。」とか書いても答えは返ってこないですよ。

inausinaus 2009/06/04 02:43 大変失礼しました。

moonmoon 2009/08/09 00:19 こんばんは。高3の者です。
試させて頂いたところすぐに飛躍的な効果が現れました。(読むスピードが上がりました)

頭の中で呟かずに読むのは大変ですがもっと練習していきます。

ありがとうございました。

しんすけしんすけ 2009/10/02 01:05 試してまだ4日目ですが音声化しないと内容が全く理解できません……

つぐつぐつぐつぐ 2010/12/05 12:05 今日はじめて訪れました。内容を読ませてもらったのですが、けっこう興味があるので試してみたいと思います。頑張ります。

みしまみしま 2011/02/20 17:33 なんか文体が面白い感じね
顔はどうか分かんないけどこの人モテそう

今年受験生だし、これを手に入れて一橋うかるぞー!!!

匿名希望匿名希望 2011/08/07 21:58 このページに出会ったおかげで今年早大の国際教養に合格しました。本当に感謝しています。

   2011/09/22 11:52 おまえ気持ち悪すぎ頭おかしすぎ悪い意味で悪すぎ。
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おれは良い意味で良い。

trshugutrshugu 2011/10/13 10:51 なんと!この方は亡くなられたのか・・・
ご冥福をお祈りします・・・
今更な感じですが・・・

takanori110takanori110 2011/12/29 18:14 参考になりました。
早速実践してみます

takanori110takanori110 2011/12/29 18:14 参考になりました。
早速実践してみます

もう、ばかなんだからもう、ばかなんだから 2012/01/27 19:00 >ooo
イギリスって知ってる?
実は英語はイギリスで生まれたんだよ^^

シロノワール竹内シロノワール竹内 2012/04/22 20:50 参考になりました。
細かい解説有難うございます。

tyamatyama 2013/02/28 03:48 2つ目の壁って、「音読」でいいのでは?

pennywiselikepennywiselike 2013/05/09 05:04 はてなブックマークからきました

とても参考になりました

ありがとうございます

celladorsaikoucelladorsaikou 2013/05/09 19:22 なるほど

参考になりました

他の記事も拝見させていただきます

ありがとうございます

tetsu坊tetsu坊 2014/02/04 12:01 参考にさせていただきます。すべてが正しい訳ではないかもしれませんが役に立ちそうw

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