Developers[Test]Summit2008

http://codezine.jp/devsumi/2008/test/ に参加してきました。

印象的だったのは、1コマ目と5コマ目

■チームで実現!ソフトウェア品質向上への挑戦〜お客様視点のものづくりと現場の改善意識の向上〜(河本耕治氏)

テストだと思ったらAgile!スーツだらけの会場で、Agileの話とは、岩切さんカッコいいです。XPJUGももっと堅いところに出て行った方が良いですな。

内容としては、河本氏が2001年にAgileと出会って以降6年に渡ってAgileを実践されている体験談。Agile本の教科書のような素晴らしい遷移に感激+嫉妬しました。特に3年目に入ったあたりでマンネリ化してきてチームのモチベーションが低下した時のカイゼンがすごい。

  • チームウォームアップ:年度初めに1週間かけてビジョンの共有を行う
  • ナイトスクール:1週間に1度1hほど講師持ち回りで勉強会。内容も技術からプロセスから日常のやる気についてなど多岐
  • SprintReview:リリース毎にステークホルダ参加の報告会/デモ/意見交換会を全員で行う
  • リサーチワーク:毎週金曜日は独自の研究を行い(作った商品が売れるには?/社内の事例調査など)、1回のSplintごとに発表してディベート
  • ふりかえり:ペアボードでDailyでチームふりかえりボードに気がついた時に追加。金曜日に全員で検討。日々の朝会でTryをチェック

Agileチームを目指していたのに、AgilePracticeをやってますチームになっていた」というのが印象的でした。それを自分たちで気がついて治していけるって、なんて成熟していて素晴らしいチームなのだろうと。

終わった後の飲み会で河本さんにお聞きしたら、やっぱり苦労の連続だったとおっしゃってました。最初の頃の問題としては、短スプリントで緊張感とリカバリのしにくさに、Sprintの単位を2W⇒4W/PGを8D⇒3W/ITを2D⇒1W/でバッファを増やしたり、ペアを1Weekで交代になどの工夫をされていたようです。
あと「名前付け」がチーム毎に違って面白いねーって話もしました。NightSchoolが気に入ったので使わせてもらおう。大阪は熱いなー、やっぱり。


■徹底討論:テストなんていらない?テストをどこまでやるべきか?(ひがやすを氏/和田卓人氏/太田健一郎氏)

主にひがさんの提案する新しい手法「ProgramingFirstDevelopment」を中心に議論を展開されていました。ひがさんは結論からずばっと冷静に熱く。という感じ。太田さんは(リハの3倍しゃべっていたとt-wada情報)熱く熱く、ソルジャーぶりを発揮されていてとても良かったし、t-wadaさんの流れを読む力と誘導の仕方は本当に上手でした。t-wadaさんの日記もクールでステキ


▽ひがさん
テスト=コストだから、如何にテストを書かないか。というアプローチはスゴイです。かなりインパクトがありました。だから会場からも質問の嵐。#空気読めない方がいらして議論を完全に止めてしまっていたけど、そこは見事なt-wadaさんの仕切りで回避。本当に素晴らしかった。

  • コードからドキュメント作れますか?⇒人の言葉から勘で起こしたものより、正確ではないか?
  • 作業分担のイメージは?⇒ユースケース単位で小チーム
  • 業務SEがあぶれませんか?⇒PGとペアで作業すればよい。本当に業務を知っているのは客
  • 要件定義は?⇒従来どおりで設計部分をPFD
  • オフショアにはできない⇒オフショアや分散開発はいらない。全部自社で
  • レベル高いPGが必要⇒だから日本のSI屋はダメ。単価あげて客もペイできる仕組み/上流、下流みたいなわけ方よくないよね
  • レベル高い客が必要。整合性がとれなくなる

▽t-wadaさん
考える3本柱(=PGの能力を補いボトムアップしてくれる)

  1. Version管理
  2. Testing
  3. 自動化

▽太田さん
少コストで効率を上げる数々の手法。勉強すべし
ex1)RiskBasedTesting
ex2)直行法/オールペア法
ロゼッタストーンドキュメント(角谷さん)。何故の部分(約2割)でCodeからは分からない部分をドキュメント化すればいいのでは、に対しCommitLogにはWhyを書くから足りる。Whatは差分。ドキュメントにつなげるにはTracなどの意見が出ていました。

ひがさん自体は、まだPFDは提案中だとのことですが、Test=Costへの回答であり、人月に対するchallengeだとおっしゃっていました。そんなの無理だしありえない。という意見も聞きましたが、そういう問題じゃないと思う。何かを変えるにはやっぱり大きいインパクトが必要で、その発想と体力と背景と技術と情熱を持っているからこその、業界への提案じゃないのかと。なんも考えないで「無理、無理」というのは簡単だけど。
とりあえずあたしには、業界を変えるような要素がないので、身近なチームとプロジェクトを良くするために、勉強して取り入れていこう。地道に。そしていつか皆に還元できるといいな。ひがさんのTryをとても楽しみにしている。形を多少変えてでも、このアプローチがうまくいったら楽しいなー。まだまだ、ワクワクすることがいっぱい転がっているなーと、仕事がまた、楽しみになってきた。

次回もあるらしいので(笑、その時に是非、続きの討論が聞きたいです。

あとは個人的ふりかえり

  • 翔泳社の雨宮さんを勝手に女性だと思っていたらイケメンだった
  • 山之内さんが可愛い!!是非絡んでいきたい(笑
  • 太田さんとエビちゃん話が盛り上がった。テストの話・・・してない
  • 岩切さんが導入したというシステム、うちらが絡んだやつだった。近っっ!
  • ひがさんの会社にお邪魔しているので、よくお見かけします!とミーハーな挨拶をしてしまった