『エコノミスト』株50%売却先が遂に決定。

 今日の読売朝刊8面(経済)、日経朝刊6面(国際1)に、英ピアソンが出資する経済誌エコノミスト』50%の売却先が遂に決まったと出ていた。イタリアの投資会社エクソール等といい、売却金は延べ4億6900万ポンド(約910億円)。その内訳が普通株の27.8%を2億2750万ポンド、特殊株を5950万ポンド、残りの普通株1億8200万ポンドをエコノミスト・グループが買い戻す。

 エクソールは欧米自動車大手ファイアット・クライスラー・オートモービルズの主要株主でもあり、近年は伊のメディアへの投資に積極的だという。

 エコノミスト・グループの15年3月期の売上高が前期比1%減の3億2800万ポンド、営業利益が2%増の6000万ポンドで、読者数がここ数年の頭打ち約160万人だ。

 7月26日に「これはやはりメディア事業は片手間ではできない証左だろう」と言ったが、投資会社なら確かに片手間も何もない……メーカー大手の大株主がメディアにも、なら何ら不思議ではない。

 いっそエコノミストも日経が買収すれば……とも思った(?)。こちらの『日経ビジネス』に対し向こうの『エコノミスト』、というわけでフィナンシャル・タイムズ買収時、同じ1600億を払うならいっそエコノミストもまとめて(!)と言えば良かったように思える。ただ、そんな業績なのでどうも日経はエコノミストまではお呼びでなかったようだ。

日本証券新聞もオーナーチェンジ……!?

 今日の日経朝刊12面(企業)左端にベタ同然で、僕が今月一日から四半世紀ぶりくらいに購読再開したばかりの日本証券新聞を、9月にも金融サービスのジャパンインベストメントアドバイザーが買収すると出ていた。もともと日経グループだった日本証券が、既に金融会社のウェルス・マネジメントの100%傘下にあったとは僕的に知らなかったが(?)、今回そこから更にジャパンインベストメントが100%引き継ぎ、関連の日本証券新聞リサーチもまとめてということで、買収金額は数千万円になろうという。

 ということは、これで2度目の身売りになるのか(?)……株式新聞も何年前か、自主独立を断念しモーニングスターの傘下に入ったが、確かにここ20年ばかりで主だった株式専門紙がバタバタ潰れるくらい、今でこそアベノミクス相場で日経平均が2万に乗せたにもかかわらず、依然周囲の環境が厳しいようだ。あまり読まなかった株式市場新聞や証券日刊、故松本亨が率いた日刊投資新聞は然ることながら、僕的には関西が地盤だった證券新報が消えたのが今もって一番残念である。
 
 先月までの日刊工業に代え、四半世紀ぶりに読み始めた日本証券はなかなか面白いので、株式新聞との2本立てならぬ「2紙立て」と思っていて、当面ストップするつもりはない。今回のことはまだ自身には一切、紙面はもちろんホームページやFacebookにも出ていないので、できれば後々事の顛末を載せてほしいものである。