★『新書マップ』

新書のガイドブック『新書マップ』(日経BP社)が出版されましたね。今年六月末までに発売されたライナップで、小説は対象外で、ノンフィクション、教養系が対象。32分野を1003のテーマに分類し、基礎データを掲載。重要な300テーマ・2000冊については内容や評価も紹介されている。ネットの「新書マップ」と連動したものなのでしょう。
旧ブログ(7/3)に新書についてカキコしていたので、転載します。

WAVE出版から出ている『使える新書』バカの壁新潮新書の名をフィバーさせた新潮社の『新書百冊』とか、どんどん増え続ける新書はリアル書店では棚確保のバトルになっているみたいですが、そのような混乱に目利きの評者で交通整理したのが、この二冊です。

養老さんの『バカの壁』は版元の担当者がテープを起こして編集したものであるし、その手軽さが、養老さんの書き言葉では表現出来ないものを引き出し、大フィーバーの吉と出た。但し、同じ方式でやったところで、上首尾になるやどうかは、保証の限りではない。今、手元に信頼できるデーターはないが、「バカの壁」は、情報を仕入れての目的買いであろうが、僕自身を振り返ってみれば、衝動買いが多いのではないか…。

ぶらりと、リアル書店にヒヤカシで入って、立ち読み、棚を縫っての散策を楽しむが、入店する前に買うときはネットにしようと、自分に言いなしても、退店すると時に衝動で買った新書を手にしているのが多い。まず、タイトルに惹かれる。ざ〜と立ち読みしても、簡単に梗概を知ることが出来る。ただ、版元別に棚構成されているので、見落とさなければ手に取ったであろう新書が目に触れないまま売れる機会を逸するだろうとは想像出来た。だからと言って、内容別に分類棚構成するのは変に中途半端、生半可な知識でやられると、逆効果であろう。実際問題、版元別の方が、ベストでないが、ベターなマニュアル化出来る棚陳列であろう。ネット書店も似たような分類である。ならば、内容別分類は効率が悪く、実現不可能なのであろう。

特に『使える新書』は通常ならば、中々目に留まらない新書を斎藤哲也の目利きで「使える」をキーワードに編んだ目録と言っても良いが、何せあまりに情報量が少なし過ぎる。かような欲求不満を持ち続け、半ば諦めてはいましたが、今日、偶々、「猫の夜会ライブラリー」をロムしていたら、ぶらりさんが、そんなぼくの要望に答えるピッタリのサイトを紹介していました。
『新書マップ』です。さっそくクリックして覗いたら、そのデザインと仕掛けに驚きました。ダイアルのチューニングで検索して「新書の森」を探求するのです。楽しくて、ネットの可能性の拡がりと深さを再認識しました。遊び感覚で本を捜せる。問題はデーター量と更新頻度でしょう。しばらく、追跡、経過観察をします。

極め付きのガイドブックが発刊されたのです。ただ、本書を参考に内容別の棚陳列を本屋さんでしようとするならば、色々な問題が出てくるでしょうね。
新書マップ~知の窓口~新書百冊 (新潮新書)ISBN:4872901746:imag