フランスだより 〜アングレーム国際漫画祭に行ってきました!!
ボンジュール!Bonjour!
今回のブログは<特別編>ということで、フランス南西部にあるアングレーム(Angouleme)の街で毎年開催されているマンガの祭典「Festival international de la bande dessinee d'Angouleme」(アングレーム国際漫画祭)を見てきましたので、そのレポートです!
この祭典は街中の至る所に全21箇所もの特設会場が設けられ、マンガ作品の展示や作家の紹介、ワークショップ、出版社や作家本人との商談エリアなど、マンガの総合博覧会のようなものです。「マンガ」と言っても、フランスでは「バンド・デシネ」(BD)と呼ばれる日本のマンガとは形式の異なるタイプのものが主流を占めていますが、この祭典では日本式のマンガも多数出展されており、とても人気を集めています。
パリからTGV(高速鉄道)で約2時間半ほど揺られるとアングレームに到着。SNCF(フランス国鉄)がスポンサーとなっているので、SNCFロゴが付いてるのはそのためです。
駅を出ると、祭典に訪れた団体客で溢れかえっていました!
会場の多くは高台にあり、河が流れる街中を見下ろすことができます。
各会場は歩いて回れる距離にありますが、中心部までのシャトル便もあります。バスもイラストでラッピングされていますね。
なんと消防車まで!
街中全体がイベント会場のようになっていて、ショップのショーウィンドゥなどにもマンガやイラストを使ったアレンジがされていたりします。街を歩くだけで楽しくなりますよ。
さて、各会場の共通チケットを腕に付けて、さっそく会場を回ってみましょう!
まずは各出版社などが軒を並べる見本市エリア。多数の商品が並べられています。日本のキャラクターグッズもたくさん見かけました。
バンド・デシネはひとつひとつコマ(ページ)が独立して芸術作品のように描かれていることもあってか、会場内ではページから抜き出したイラストなどのポスターがあちこちで販売されていました。お客さんも熱心に買いたい作品をセレクトしています。
別の会場では、作家毎にブースが設けられ、作家本人が作品を描いているところを直に見られるようになっていました。まるで えむえむ の<マンガ工房>がずらーっと並んでいる感じですね!
さて、会場を移して。こちらは国立のバンド・デシネ博物館!1990年に「国立バンドデシネセンター(CNBDI)」としてオープンしましたが、昨年6月に再整備されました。こちらの中にある漫画図書館を訪ねました。
壁にはぎっしりのバンド・デシネが!!
これほどバンド・デシネがそろっている図書館も、他にはないでしょうね!
日本マンガの翻訳本をはじめ、世界中の漫画本が集められています。
こちらは児童書コーナー。
たくさんの子どもたちが、本を読んで楽しんでいました。
国別に特集が組まれていたり、ガラスケースの中に置かれているのは貴重書でしょうか。
配架されている本は、タイトルのABC順位並べられています。イクスリブリス(蔵書票)が貼られているものもありました。
同じ建物内では、ワークショップも開催されていました。パソコンを使ってお絵描き教室もやっていますね。
となりの部屋では、たくさんのソファーが並べられていて、みんな思い思いにマンガを読んでいました。まるで えむえむ のグラウンドのようですね!!
他にはBD作家の講演会など、同時多発的にイベントが催されています。各会場とも大盛況!
建物のエントランスには、「マンガの壁」ではなく「イラストの壁(?)」や日本マンガ史の紹介なども。
また、別会場では、一風変わった方法で展示がなされていました。壁の上で人が寝ていたり、檻の中で人が踊っていたり・・・、斬新っ。原画展示もあれば、読書スペースもあったり。
最後に訪れたのは、「マンガビル」と呼ばれる日本マンガを紹介している会場です。今年は、皆さんご存じ「ONEPEACE」(尾田栄一郎氏・週刊少年ジャンプ連載・集英社)と2009年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞されたばかりの幸村誠氏がピックアップされていました。
「ONEPEACE」会場では、原画・ポスター展示やゲームコーナー、巨大トニートニー・チョッパーまで。
みんな楽しそうに写真撮影していました。
丸一日、各会場を足繁く廻って見学しましたが、帰路では買い物の荷物で両手がふさがってました・・・。
写真中心に紹介しました今回のアングレーム祭のレポートは如何でしたでしょうか。
フランスでは日本マンガがどんどん広がってきており、パリの地下鉄駅構内では、次週にパリ市内で開催されるマンガショーの看板も見かけました。ホテルで見たテレビでは、早朝から日本アニメも複数のチャンネルでやっていました。
えむえむでは、逆に海外のマンガ本をたくさん揃えて皆様にご紹介しております。近日中には、海外マンガ本の拡充を予定しております。どうぞ、ご期待ください!!
(CHI@Merci!)