踊る星降るレネシクル 3

著/裕時悠示 イラスト/たかやKi レーベル/GA文庫

レネシクルと呼ばれる特殊能力を具現化させる宝石を持ったランカーによる能力バトルもの第3巻。今度の敵は補足した相手を幼女に戻すロリコンの能力者。9歳の幼女に戻されてしまったナンバー1ランカーにしてダブルヒロインの一人沙良瑞貴を守るため、主人公レンレンがメインヒロインにして弟子の舞波すまるとともにバトルロイヤルを戦い抜くお話。
たかやKi先生のイラスト、特に幼女、さらに言うなら裸がとても素晴らしかったです。

H+P -ひめぱら- 3

著/風見周 イラスト/ひなた睦月 レーベル/富士見ファンタジア文庫

寸止めエロがメインのライトノベルの第3巻。半分近く物語とは全く関係ない寸止めエロで水増しされてます。なんて言うか、二次元ドリーム文庫でやれ(^ω^)
お姫様たちと子作りしないと国家の安寧が守れないと知りながら、相変わらず姉が怖いだの好き合っていないと駄目だとかウダウダ言い訳して何もしない主人公が非常にウザイ。相手の気持ちが大事だとか言いながら、その実、自分の考えを絶対正義として相手の気持ち・想いを全く考えようとしない姿は、典型的なハーレム主人公。国家の存亡が掛かっているのに全く危機感があるわけでも無く、今回もかなり大変なことになってるのに全く前に進もうとしません。
でもお姫様はエロイ。表紙の子は第4王女なんだけど、この子が主人公の名前を叫びながらひとりえっちして絶頂を迎えたり、裸エプロンしたり、昔の制服着てピチピチになったり、裸で密着してきたりします。それでも主人公はヘタレたまま。さすがにちょっと無理がある('ω'`)

迷い猫オーバーラン! 2

著/松智洋 イラスト/ぺこ レーベル/集英社スーパーダッシュ文庫

都築乙女のキチガイっぷりについて行けない人は、精神衛生上読まない方が良いと思いました。真面目な話をしても話を逸らしたあげく全く聞く気無しで聞き流す、自分の考えこそが絶対的に正しいと盲信してやりたい放題して周囲に迷惑をかけ尻ぬぐいをさせる、そんな真性自己中ヒロイン。芹沢文乃のプライドの高さとDQNっぷりも大概なんだけど、そんなのが気にならないくらいに酷い。
例えば赤字を垂れ流すストレイキャッツの経営が少しでも改善するようにと主人公が日々心労を重ねているのに、ごめんね〜とか言いながら任せられた仕事を放り出して遊び歩きます。しかも事あるごとに面倒ごとに首を突っ込んでは事後処理は他人任せ。社会性と責任感の欠如したその様はまさにアダルトチルドレン
迷惑かけられるのは信頼があるからと主人公が作者の価値観を代弁しますが、さすがにそう言うのを逸脱してるというか物には限度があるというか親しき仲にも礼儀ありと言うか、この物語の根底にかいま見える、自分の牧歌的な我が儘を押し通しそれを相手が正論をねじ曲げてまで受け入れることが家族であるという家族観は、世間一般的なそれと比べて歪んでいると思わざるをえません。
さらに主人公がそれこそが家族であると教育されているのがまた悲劇で、都築乙女教と言っても過言ではないやや異様な家族観を持った人間に育てられてしまっています。その弊害として自身の家族観こそが最良のそれであるとし、2巻では梅ノ森千世の歩んできた孤高の人生を徹底的に批判・蹂躙します。そしてその主人公サイドの考え方が一方的に肯定される所に、なんとなく物語の矮小性や排他主義的な物の見方を感じてしまいました。
こういった主人公=正義ものを見る度に、ガンダムSEEDの最終回でクルーゼに戦いを止めるために戦うという自己矛盾を突かれたキラ・ヤマトが「それでも僕は、守りたい世界があるんだ!」って言うシーンを思い出します。人間がそれぞれ人生を歩んできた以上互いに譲れないモノってのがあると思うわけで、キラ君は最後に世界やらなんやらお題目ではなく自分の持つ(実際はラクスの持つと言った方が正しかったりしますが)価値観のために相手をねじ伏せる力を振るう事を宣言したわけです。
結局のところ互いの意見がぶつかった時に相手をねじ伏せないといけない場面はままあるわけで、そこで最終的に自らの価値観を押しつけた主人公がマンセーされ一義的に肯定されてしまうのは物語としてどうかと思うし、そう言った話の作りはあまりに狭量で排他的で独善的なんじゃないかと思います。
あとストレイキャッツってハコモノにやたらと拘ってる事にも引っかかりを覚えました。大切なのはストレイキャッツそのものじゃなくて、そこに居る人間じゃないのかなって。
という感じで梅ノ森が非常に可哀想な2巻でした。最後は都築乙女教に入信して一応物語的にはハッピーエンドだったんですが、そのためにプライドも今までの人生も金も権力も何もかもをそれこそ全否定される姿は読んでて辛かったです。
最後に一言。
千世は優しい。