IE7を自動更新で誤配信

 Windowsの自動更新機能は、なんだか気持ちが悪いと思っていたが、誤って勝手にIE7に更新するような事態が起きたようだ。

マイクロソフト,IE7を日本のユーザーに誤って自動更新で配布(ITpro)
IE7日本語版が自動更新で誤配信、マイクロソフトが明らかに(PConline)
お詫び:自動更新機能によるInternet Explorer 7の予定外配信に関して(Microsoft)

IE7は昨秋バージョンアップされたとき、さっそく自分のPCに入れてみたのだが、非力のマシンのこともあり、動作が悪くなり、とうとうWindowsもセーフモードの画面になってしまった。結局、正しく起動していたときの状態に戻すの機能で、IE6に戻した経験がある。以後、少なくともXPの環境では使っていない。これを自動更新でやられたら、またWindowsが正常に起動しなくなってしまう。怪しげなフリーソフトでも入れて起動しなくなるのなら自業自得といえるが、Microsoftの中核になるソフトを入れて、まともに動作しなくなるとは開いた口がふさがらない。


 自動更新も怪しいが、更新直後にWindowsの再起動を時限爆弾的に求めてくるのも困る。後で再起動にしても、またいつのまにか再起動のタイマーが働き出すようだ。今時、何かするたびにOSから再起動しなければならないなんて、欠陥と言ってもいいくらいだ。ネットで通信をやっている最中に再起動しろなどと、強制的に迫ってくる。少なくとも現在のPCはマルチにウィンドウを開いて、複数の作業を同時に行っているのに、勝手な都合で再起動したがる。


 誤配信という以前に、根本的なポリシーが間違っているような気がしてならない。ユーザにとって重要なことは、PCでの作業が滞りなく進むことが最低条件なのに、ユーザの作業を中断させてまでアップグレードしなければならない必要性は何なのか。セキュリティの緊急対策パッチならともかく、ただMicrosoftが早く新バージョンに移行させて、商売に繋げたいだけの話である。


 来年には正式にIE7を自動更新で配布するそうだが、やはりそれでも困る。それまでにマシンを新しくするか、Vistaを導入しておけと言うのだろうか。やはりこれからは、自動更新をやめて、手動でときどきアップデートサイトを訪れるようにした方がよいのだろうか。