チドリソウ、ニゲラ、矢車草の種をまく

 晴れて蒸し暑い一日となる。夕方は風が出てきて家の中より外にいるほうが気持ちよくなった。
 昨日はお腹をこわして体調が悪く、朝方と夕方の3〜4時間は起きていたがそれ以外はずっと自室で横になっていた。老犬ももこが腎臓病の闘病生活をしているときも同じように体調を崩したことがあり、あのときはももこも同じ部屋に寝かせていっしょに横になっていたことをなつかしく思い出した。ももこがいたときは体調が悪くてもトイレや食事の世話があったが、昨日はそれがなく楽と言えば楽だがそばに居ない寂しさのほうが強かった。
 今朝はだいぶ体調が回復し、朝5時過ぎにふつうに起きていつものように一日を始めることができた。まず外に出て、駐車場の横に置いた朝顔の花を見て咲き終わった花柄を摘み取り、乾いている鉢やプランターには水やりをした。その後は近くのお寺まで歩き、お墓の花立の水を変え、その足でコンビニに行き朝ごはんのパンとヨーグルトを買った。ももこがいない生活に慣れないし、いない寂しさはつのるばかり。ももこがいる時は外で人に会ってもももこが家で待っているから急いで帰らないと、と言っていたような気がする。そう言えるももこがいないという現実は受け入れるしかない。受け入れようとしながらも時々寂しさと喪失感に気が変になりそうなことがある。心のバランスが崩れそうになり、気がつくと拳を握っていたりする。何とか踏ん張ろうとする気持ちから手に力が入るのだろう。
 何かした方がいいと思い、友だちに電話をしたが寂しさをまぎらわすことはできなかった。こんな時は庭に出て庭仕事すると気がまぎれるかも、と思った。そろそろ春に咲く草花の種を蒔く時期である。夏の間に採取した種を仕舞ってあるところから取り出すと、8種類の種があった。どれも、ももこがいた時咲いた花で花後ももこがいた時に採取した種だ。ももこの命は来春につながらないが花たちの命はつなぐことができる。
 色とりどりのポット鉢を使い、花ごとに色分けして蒔くことにした。ピンク色のポット鉢にはチドリソウ、紫色のポット鉢には矢車草、青色のポット鉢にはニゲラを蒔いた。残りの5種類は別の日にまくことにした。アグロステンマネモフィラ、ポピー、カワラナデシコ、名前のわからない草花がひとつ。
 種をまいてもあまり気持ちが落ち着くことはなかった。(ももこはこの家に来たときから年老いていて腎臓も悪く、脳の変調が原因で足も不自由だったのだからしかたないと)いくら自分に言い聞かせてみても、ももこにもっと長くこの家にいてほしかったという思いは消えることがない。もっとできることがあったのではないかという思いもある。

採取した種たち
手前のティッシュペーパーに広げてあるのが名前不明の種

花の名を記した名札をポット鉢につきさして使う

これは昨日の早朝の空
晴れた日は朝夕の空がきれいで毎日見るのが楽しみ