午後は花見の散歩をした

 朝から晴れたが雲が多く、天気の変わり目にあることを思わせた。風がないので花見に最高の日和である。
 午前中はちょこっと戸袋のペンキ塗りをした。お昼前に終え、続きは数日てからすることに。
 昼食後、誕生日祝いのメールを送った友だちから電話があり、長電話をした。腕に痛みがあり、なかなか治らないという。少し前にも腕が痛くなったがその時は何もしないで治ったそうだ。わたしも上腕部の痛みに悩まされたことがあった。重たいものを無理して運んだことが原因ではいかとと思っているが友だちの場合はわからない。痛みというのは言葉で説明を聞いてもどこがどういうふうにということがわかりにくい。認知症になった母親の介護をしているのでそのストレスもあると友だちは言っているが・・・・・・。
 同年代の友だちとの会話は自分の健康問題や親の介護が話題になりがちだ。わたしは血糖値がとコレステロールが基準値にもどったことを話し、共通の友だちのことを話した。
 電話を終えて散歩に出かける用意をして外に出た。友だちもこれからお花見に行くと言っていたがわたしも花見の散歩に出た。
 黄色の菜花,白っぽいハナダイコンの花、ソメイヨシノなどの桜が咲き競う多摩川の河原を歩いた。この季節、柴犬レオとどのくらいの回数この道を歩いたか。毎年毎年桜の季節を迎え、元気なレオと散歩を楽しんだ。あのときはこれがずっと続くような幸せな錯覚にひたっていた。いまおもうとなんでそう思えたのか不思議だが。
 老犬ももことは数回ほど桜の季節の河原を歩いた。ただ、ももこは年老いていて多摩川の河原は広すぎるように思えた。いっしょうけんめい歩いていたがすぐ足が遠のいたのはももこにとって負担なのかあまり河原を歩くのが好きでないなと気づいたからだ。
 レオとももこ、二匹の愛犬のことを考えながら花を眺めながらの散歩。多摩川の河原は夢のなかのようにきれいだった。中州は菜花でいちめんの黄色に染まっている。淡いピンクのソメイヨシノの花の下にはハナダイコンの白い花が群れ咲き、光を放っているかのようだ。
 多摩川台公園まで歩き、古墳の山を登り公園内の桜を楽しんだ。この公園はレオとよく散歩したがももことは一度も来たことがない。アップダウンの多い地形を若い頃のレオは軽々と歩いていた。あの頃を思い出しながら歩いた。
 携帯で近くに住む友だちに電話し、少しなら時間があるとのことで公園で落ち合い歩きながら話した。こちらの友だちも義理の父親の葬儀をすませたばかり。義理の母親は老人ホームに入っていてこれから訪ねるとのこと。
 友だちを駅で別れ、レオとよく歩いた違う散歩コースを歩いて帰ってきた。

 柴犬を供にもとい柴犬の供として桜の河原を歩きし
 愛犬と数限りなく歩きける桜咲く道ひとりで歩く
 多摩川べりに横たわる古墳のやま樹々のあわひに桜咲きをり