庭の木から収穫した柿の実。生で食べてもじゅうぶんおいしいが、試しに作った柿のムースがおいしかったので欲が出たのか、柿のパウンドケーキを作りたくなった。
パウンドケーキの型がないので買わないといけないかと思ったが、台所の戸棚に紙製のケーキ型を見つけ、これで作ってみた。このケーキ型は腎臓を患った老犬ももこに少しでも食べてもらうために甘味も油脂も控えめの犬用ケーキを作った残りである。
インターネットで検索し、いちばんおいしそうなレシピを見ながら作った。家になかった無塩バターだけ買った。
バターと砂糖(三温糖)の量を3割ほど少なくした。柿は3割をハンドミキサーでピュレにし、7割を小さく切って入れた。
レシピ通りに作ったつもりだが、まったくふくらまないパウンドケーキが焼きあがった。味はいいが甘味が少ない。ふくらまないパウンドケーキはやはりおいしくない。
どこがいけなかったのかネットで調べた。バターを室温でやわらかくしなかったり、バターを白っぽくなるまで泡だて器で練らなかったり、卵も冷たいままバターと混ぜ、混ぜ方も不十分だったようだ。さらに砂糖の量が少ないとふくらまないという意見もあった。薄力粉と同量か少し多いくらいの量の砂糖が必要だという。
4つも5つも膨らまない理由を実践してしまったようだ。
何切れかを老犬ももこの写真の前に供えた。ももこはふくらまないケーキでも文句を言わず食べてくれそうだから。
わたしも3切ほど食べ、残りを冷凍にした。バターや砂糖は控えめにしてもやはり多いのでカロリーは高そうだし、体重は増えてもかまわないが血糖値を高くなるのは困るので。
枯死したる桃の木にとまる鵯よ花咲かせしかの春を思ふか
赤屋根の駅舎を背にしひるがえる日の丸を見て祝日と知る
少女のポニーテールが母親のやさしき手つきに直されてゆく