- 作者: 羽生善治,柳瀬尚紀
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05
- メディア: 単行本
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BOOK〜決断とリスクはワンセット!…『決断力』(羽生善治)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090128
COLUMN〜天才勝負師の心構えとは?…『19歳の挑戦』(羽生善治)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/2007120
160名ほどいるプロ棋士は、勝ち負けだけで地位や収入が決まる単純で厳しい世界だ。こういう「天才集団」の中で頂点に立って勝ち続けるというのは、いったい、どれほどのことなのか?人間の頭脳の可能性はどこまで?スランプ克服法は?大勝負を制する秘訣とは何か?どうやって無限の変化に対応するのか?翻訳家柳瀬尚紀氏との対談集。そのツボとコツを紹介しよう。
・羽生自身は携帯電話も所持していないし、パソコンを使う意味として、欲しい棋譜を選ぶ際に、時間が節約できるとか、たくさんの情報を分類できて便利というだけでしかない、と断言している。
・「将棋を指していて、ずっと考えているときに、大海原を見たときのように〜別に海でなくても山の頂上でもどこでもいいんですが〜人間の存在の小ささを感じる」
・「勝負のことなんか気にしていられない、気にしていたら正確に読めないということはたしかにあります」
・「将棋の駒って、『当たり』になっている瞬間が最高に働いているんです。次にとられる状態、つまり泥棒がきて次にとられそうだという状態が最高に働いているんです」
・「どんな世界でもそうでしょうけれどお、ほんとうに真剣に打ち込んでその道を究めようとかその道一筋でやってゆこうという人っていうのは、一種の狂気の世界っていうか(何を正気で何を狂気というのかわからないですけれども)、何かそういう線を越えないとその先が見えないということになるような気がします」
・「プロゴルファーに話を聞くと、あの競技はグリーン周りのところがすごくむずかしく、厳しいそうですね。グリーンといえば、ピンまであと少しだけれども、あと少しだから逆にプレッシャーがかかるわけです。将棋の寄せも同じで、寄せが一番間違いやすいですし、たった一手で逆転ということも、よく起こります」
・「私は将棋を指す上で、闘争心は基本的には不要だと思っています。将棋は、日本的なものとすごく関係していて、武道とちょっと似ていると思います。どんな武道でも、突き詰めていけば、相手を打ち負かすことと勝つことはだんだん関係なくなってゆくでしょう。将棋も、同じような面があると思います」
・「将棋での勝利は、にじみ出るような喜びという感じですね。私、対局終わって勝った時、ものすごくうれしいとか楽しいとか感じたことはほとんどありません」
・「新しく覚えなければいけないことがすごくたくさんあるので、忘れないと覚えられないんです」
・「記憶する努力よりも忘れる努力が必要ですね。努力しなくても忘れますけど、それでも、忘れていった方がいいという方に、私は重きを置いているんです」
・「盤の前に座って考え始めると、なんというんですかね、番に向って潜っていくというか、のめり込んで考えていくというか、ほんとうになにか海の中に潜っていくというような感じになり、ます。その潜っていくような感じが深ければ深いほど、時間の流れもあっという間に流れていくというか、意識というものがなくなっていく」
・「ほんとうにいい形とか、きれいな手を指せたときというのは、駒が笑うんですよ。全部うまくいっているときには、全部の駒がきれいに働くわけですから、それはほんとににっこり笑ってくれるような感じです。逆なこともあって、笑われちゃうこともあるんですけど(笑)」
すごいね〜、深いね〜、研ぎ澄まされているね〜。(>_<) 哲学者や宗教家の領域に達しているような気がする。おススメよ。(^−^)
超ビジネス書レビュー 「勝ち続ける力」〜飽和点でひらめくヒケツ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090817/202625/?bvr
羽生無双流 羽生善治応援ページ
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