ドリンクと呼ぶ声が聞こえ

世界初オタク系SNSオタバなのだが、とりあえず登録したものの全然利用することはなかった。当時は退会するのにわざわざメールを送らなければならない仕様だったため、面倒くさくて適当な名前に変更後放置することにしたのが何ヶ月前のことだったか。
そしてotabaの存在が記憶から消えて暫くたったある日、メールチェックをしているとotabaからのインフォメーションメールが届いていた。普段なら気にとめないところをなんとなく開いてみると「ドリンク飲夫さん、こんにちは!」という挨拶が。
もちろんこれは放置前に自分が変更した名前なのだが、そんなことがとっくに忘却の彼方である俺は、突然飛び出した滑稽な名前に困惑し、でありながら「この名前、どこかで見たことがある」というデジャブにも似た感覚に混乱し、更に更にその奇怪な呼び名がどうやら自分を指しているであろうことに言い知れぬ不安を抱きながら、目を丸くしたまま3秒ほどモニターを凝視したのだった。
ようやく記憶の糸が繋がり自分がドリンク飲夫だあったことに気づいた俺は、思いもよらぬ過去からの攻撃者に戦慄し慌てふためいた自分が恥ずかしくなり、口の端を歪めながら「俺め…」と呟いた。敵はどこにいるかわからない。時として自分の中にいることすらあるのだ。

ポケットモンスター慟哭・激昂

ポケットモンスターのトレーナー戦って、あれ賭け試合だよな。そんなものが全世界的にまかりとおってるのは凄いなと思ったが、ポケモン世界は小学生がカジノでスロットを楽しめる世界なので問題ないのかもしれん。にしても、普通は1対1で金を賭けて勝負してるのに、お互いの賞金が同じじゃないのが不思議といえば不思議だ。相手に勝ったら数百円貰えて、負けたら数千円支払わなくてはならないという勝負のどこに公平があるのか知りたい。そしてお互いは一切戦わないくせに主人公を見つけたときだけ腐肉にむらがるハゲタカのような勢いで突進してくるトレーナーども。まあ、あれは色々と省略されてると思った方がよかろうな。もちろん勝負の前に、省略された主人公の勝負への合意シーンがあるのは間違いなかろう。戦力がガタガタのときにも勝負を受けてしまう主人公には困りものだが、これは勝負を挑まれたらあとに引けないヒーロー特性なのでしかたあるまい。小学生に襲い掛かる貪欲な中年を返り討ちにして賞金を毟り取っているところを見るとアカギを思い出してしまう。「まだだよ…まだ終っていない…まだまだ終わらせない…!限度いっぱいまでいく…!(バトルサーチャーを使いながら)」
白黒のドット絵だったころは気にならなかったことがあれこれ気になりだしてしまうのは、ポケモン世界がシリーズを重ね、更にアニメなどの他のメディアでの展開などで厚みをましてしまったからだろうなあ。特に生態系関連。
どうやら過去においてなのか現在も続いているのかわからんが、あの世界の人もポケモンを食うらしい。たしかにテッポウオだとかの体長数十センチぐらいの魚ポケモンなんて食わない理由がわからないものな。しかしゲーム中でキャラクターの台詞として語られるのはパートナーとしてのポケモンのみ。犬を食う国と食わない国があるって話とも違いそうだしなー。だいたい、あれだけ多様なものをポケモンとひとくくりにしてるのって面倒そうだ。人型だっているのに。そういえばそんな中でポケモンヌは性の匂いだけは頑なに排除してきたんだよねえ。タマゴは産むけど、これはどこからともなく出現したものです、と。小学生もやるもんだとはいえ動物なのに。タマゴぐらいだったら小学校で飼育してる鶏や兎だって産むよ。いや、兎は産まないけどさ。
しかしあの世界でのポケモンの主な利用方法は「戦わせる」なのかなあ。序盤の街で「トレーナーのやることは要するにポケモンを戦わせること」みたいな台詞があったけど、あれは彼個人の思想なのか世界全体の認識なのか。でもまあ、少なくともゲーム内では共通認識っぽいよね。なんか無茶な世界だなあ。老若男女が賭け試合用にペットを何匹も飼う世界か。アニメ版を見てるともっと幅広い付き合いがあるように見えもするけど。