こじんてきな今年のまとめ

なんか結局、今年も終わりまで OS/2 を使ってしまったなあ。この期に及んでまだやってるのが自分でもちょっと予想外でした。というか VirtualBox やら mplayer のセルフビルドなんかやっちまったせいで起動時間だけなら過去最長な気もする。
あと OS/2 系のトピックで今年最大のものは、とりあえず目に見える形で eComStaion の日本語版に進展があったということかもしれないですね。eCS の将来に対する個人的な考えはさておき、うまいこと製品版がリリースされるといいな、とは思っております。買うか?といわれたらぶっちゃけ買いそうにない、いや(金がないので)買えませんが。

owcc: OpenWatcom の(POSIX 風)コンパイルドライバ

書き忘れていたのでいまさら書き足してみる。
OpenWatcom にはけっこう前から gcc っぽい感じでオプション指定できるコンパイルドライバ(owcc)がおまけでついてます。おおざっぱな使い方と指定できるオプションは tools.hlp のあたりに書いてありますが、ヘルプに載っているオプション説明はぜんぜん足りないので素直に owcc -? して確認したほうがよろしいかと。

たとえば nkf の 16bit DOS 版を作りたい場合、ふつうの 16bit 向けコンパイラ(wcl)だとこんな感じになります(例が特殊すぎる?)。

wcl -bt=dos -0 -ml -s -dINT_IS_SHORT -zt164 -os -fo=nkf.exe nkf.c utf8tbl.c

owcc だとこんな感じ。

owcc -b dos -mtune=i086 -mcmodel=l -fno-stack-check -DINT_IS_SHORT -Wc,-zt164 -Os -o nkf.exe nkf.c utf8tbl.c

-zt(特定サイズ以上のデータを複数セグメントに分割。16bit ビルド時には必須)オプションは owcc 側で面倒みてくれないので、-Wc を使って wcc にそのまま渡します。

ここでは使いませんでしたが、owcc にはもっと重要な利点があります。それはディレクトリセパレータに / を使える点です。なんとも困ったことに通常の Watcom コンパイラはバックスラッシュしか使えないんだこれが。うかつにスラッシュを使うとオプション指定とみなされてひどい目にあうLinux 版だとどうなってんですかね)。Watcom 以外のビルドツールと相乗りするときとかためしに autoconf に食わせてみるときなどには有用かとおもわれます。