マイクロソフトのWindowsでシステムを制御しているイランの原子力発電所でエラーが発生

マイクロソフトWindowsでシステムを制御しているイランの原子力発電所でエラーが発生
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20090325_wincc_nuclear/

ロシア国営原子力企業「ロスアトム」が建設を請け負っているのが、イランのブシェール・ポートにあるブシェール原子力発電所

もともとはドイツのシーメンスが1970年代に建設を開始したわけですが、イラン革命やイラン・イラク戦争で中断し、1995年にロシアが建設を引き継いだカタチになっており、いわゆる「核疑惑施設」ではなく、商業施設扱いの原子力発電所となっています。本来は昨秋に稼働する予定だったのですが、延長に延長を重ね、2009年2月25日にはようやく完成した1号原子炉を報道陣に公開、ついに稼働開始寸前までこぎ着けたのですが、なんと「エラー」が発生してしまい、本稼働は2009年末にさらに延期されてしまいました。


Gigazineの記事に、こんな記事があったのだが本当かどうか検証してみる。
まず

これ。どう見てもWindowsです

というエラーダイアログの画像。
はい、どう見てもOSはWindowsです。


でも、よく見るとアプリケーションが出しているダイアログにもみえます。
そこで、この画像を拡大してみると
画質は粗いのですが、
Windowのタイトルは、「WinCC Software License」となっているように見えます。
そして、メッセージの内容は、「Your software license has expired! Please obtain a valid license」となっているようです。

ようするに、「ライセンス買え!」っていうことじゃないですか!
それって

なんと「エラー」が発生してしまい、本稼働は2009年末にさらに延期されてしまいました

そんなに大変なことか?


というわけで、Gigazineの記事の元ネタを見てみると、写真に添えられている記事は、
Iran's Bushehr nuclear power plant in Bushehr Port
http://www.upi.com/News_Photos/Features/Nuclear_Power_Plant_in_Iran/1581/2/

An error is seen on a computer screen of Bushehr nuclear power plant's map in the Bushehr Port on the Persian Gulf, 1,000 kms south of Tehran, Iran on February 25, 2009. Iranian officials said the long-awaited power plant was expected to become operational last fall but its construction was plagued by several setbacks, including difficulties in procuring its remaining equipment and the necessary uranium fuel. (UPI Photo/Mohammad Kheirkhah)

ブシェール原子力発電所ペルシャ湾岸のブシェール港、テヘランから南に300km。2009年2月25日。イラン)のコンピュータスクリーン上のマップに表示されたエラーメッセージ。
イランの役人によると、長らく待ちわびていた発電所の稼働は昨秋に予定されていたが、その建設は、残りの設備の調達や必要となるウラン燃料の調達などのいくつかの要因によって遅れている

というわけで、本稼働が延期されたのはエラーが発生したせいではないようです。


なんでもかんでもMicrosoftのせいにするのはどうかと思う。

あわせてよみたい
Microsoftのバグ」との戦い
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080819/312956/