再度挑戦

久しぶりに
長ーいブログを書いたのですが

更新しようと思ったとたん、
ネットの接続が悪くなって
ああ
保存不能になって全部消えてしまいました。

残念。

ちょっと辛辣なことなど
久しぶりに指がすべって饒舌になったこおろぎでしたが、
まあ
そんな事は書くな、ということだったのかも。


さて
改めて書き直します。


本日なでしこ倶楽部開催でした。



いつでも手に入る材料で
簡単に家族やお友達と食事ができる・・・

そんなご提案。


テーブルコーディネート・・・・ではありません。
暮らしのデザインです。


コロコロに切ったソーセージ
ちょっと厚切りのベーコン
などを今日は入れましたが


冷蔵庫にあるなんでもいい。


スパイスもお好みで。



何とも香り高い炊き込みピラフと


簡単バーニャカウダ風ディップと緑の野菜。
お魚料理にもぴったり。



長芋をどっさり入れたつみれ揚げとカボチャの素揚げ。



デザートは
ミオスイートの新作パウンドケーキ。
盛り付けは
こおろぎ流。



紅茶はバレンタインデーを意識して
オレンジショコラ風味。




お花は緑を集めてみました。

羽衣ジャスミン
レザーファン
ヒペリカム
キバデマリ
椿
丸葉南天
ブプレリウム
それに白い薔薇たち。


でも
お花、講義と講評に力がはいって
写真撮り忘れ。
残念。

でもみなさん合格の作品でした。


慌ただしい一週間でしたが
今週もなかなかハードです。
大学、後期の試験が続き、採点やらなにやら緊張の連続。


でも
春近し。


背中を伸ばして
大人らしい人生の歩き方をしたいと思います。



今日の炊き込みピラフの炊きたての写真。
なんともおいしそう。
これにバターを加えてざっくり混ぜました。
おこげも出来るおいしいピラフのできあがり。



今日のブログは
書き直しなので長く書けませんが、
今日、生徒さんから一冊の文庫本をいただきました。

以前、このブログに森瑶子さんの事を書いたのですが
こおろぎが森ファンであることを知って、
お手持ちの古い文庫をくださったのです。

全部読んだはずでしたが
最後の最後の文庫は読んでいませんでした。


「人生の贈り物」


最後の最後に書いた「文章たち」集。


久しぶりに見る森さんの笑顔。
ふわふわの鳥の巣のようなヘアスタイル。
藤野真紀子さんという政治家にもなった料理家は
その美しさが話題でしたが
その原型は森瑶子さんだったような気がしていました。

独特なヘアスタイルや美意識に
共通点を感じていました。

ただし、
藤野さんは主婦である「強み」を時々武器になさる。

でも
森瑶子さんは、イギリス人の妻であることを
居心地のよいものだとは感じていらっしゃらないご様子だった。


女には2通りあります。


どうであっても
居心地の悪さを引きずるタイプと
安住志向。

でも居心地の悪さを引きずるタイプは
けして不幸などではないのです。
その不安定さがエネルギーになって
フワフワと
ドキドキと生きるからです。

森さんはそんな作家でした。
そんな女性でした。



ちょっと片付けたアトリエのストーブの前で
解説(のような文章)を読みました。

執筆者は亀海昌次さん。彼女の本のほとんどの装丁を手がけるデザイナーです。
そして
彼女の元婚約者でもあります。


彼女の作品で
時々結婚観など書かれていますが
また
亀海さんとのことも丁寧に書かれていますが


今、最後のエッセイ集の、その最後の数ページに綴られた
亀海さんの文章を読んで
こおろぎは久しぶりに泣きました。


命を削って書き続け、52歳で他界した美しいものが大好きだった
「幸せな」一人の女性と
彼女を見送った元婚約者の
歴史と時間。


「「カメが来たら、私もカメも大声でなくだろうから、その間は
みんな外にいてね」と、ぼくが病院に到着する前に周りの人に頼んでいたというのだ」



森瑶子がいない夏があっという間にすぎた」



「彼女とぼくが一個500円のステンレスの指輪をそれぞれの指にはめて
ひと夏をすごし、その夏の終わりに二人して指輪を海に投げ捨てた・・」



芸大の若い時代だろうか、
まぶしいほどの二人が見えて


そして
別の人生をあるきながら
付かず離れず 生きてきた
その道がせつなくて


彼女の短編のどれもが
きわめて視覚的であり
聴覚的であったことを

あらためて思い出して


そして森瑶子さえ
もういないことを思って


残った元婚約者の冷静な文章が美しすぎて

こおろぎは
久しぶりに文章を読んで泣きました。



こういう文章を
美しい文章というのです。



力のある文章というのです。


森瑶子が愛した美しい一流品が並んだ
エッセイ集の中で
一番美しいのがこの亀海さんの文章でした。


人間
こんな恋愛をしなければなりません。
結婚など急いではいけません。
離婚も再婚も
あわててはなりません。




短い人生、
大勢に愛される必要などなく


丁寧に
大切なものを大切にするだけでいい、

そう思う日曜の夜です。



さっき消えたブログに
こおろぎは相当辛辣なことを書きました。
全部消えてよかったのかもしれない。


書かなくてもいいことは書かなくてもいいですからね。


亡くなった森瑶子さんより遥かに長く生きることになったこおろぎです。

いつのまにか
あこがれた森瑶子さんを年齢的に追い越したのに
写真の森さんのなんとエレガントで素敵なことでしょう。
大人らしい大人です。


こおろぎは森瑶子さんと
安井かずみさんを
すてきだと思ってきました。
二人とももういません。


大人らしい大人・・・


大きな課題をかかえて
春を迎えようと思います。