放送もコンテンツの時代

○ 図解 ケーブルテレビのすべて


ケーブルテレビの設備機器を知りたくて、図書館から借りた。


残念ながら、この本はケーブルテレビ全般の解説で、
設備機器に関しては、さらった表面的な解説のみ。
ヘッドエンドが重要な機器と判った程度。


10年前の出版なので、状況は少々古いが
後半の米国の状況の説明から面白くなる。


AOLとタイム・ワーナーの合併。
AOLはインターネット初期の影響が大きかったが、
その後の変遷が激しかった。


アメリカではシンジケーションという
映画、TV番組などの流通機能がある。
ハリウッドの強さも、こういう流通があるためとのこと。
この辺の詳細が面白そうだが、
この本では、そこまでの突っ込みはない。


アメリカのコンテンツ市場には
ネットワークとシンジケーションという2つの流通市場。
ネットワークで放送された番組が100本ほどになると、
それぞれの市場で売り出される。


評判の番組だと一話あたり300万ドルから400万ドル。
その後の再々放送では一話あたり500万ドルも稼ぐ。
番組制作会社にとっては、
ネットワークのプライムタイムは利益を生み出す場ではなく、
作品を視聴者やローカル局へPRの場。


現金での購入では独立局やケーブル局の財政を圧迫するので、
放映権と引き換えに広告枠をバーターとして取引する
バーター・シンジケーションも盛ん。


HITSとはHeadend in the skyで衛星を使って
各地のケーブルテレビ局へ番組を配信するシステム。



やはり放送系も機器ではなく、ソフトが重要。