美味しいものだらけの家

そら豆

リヴォルノを出て、ジェノバに向かった。電車代をケチってICを避けたら4時間かかった。ICだと2時間だけど値段が倍。今日は特に急ぐ必要が無いし、チンクエテッレの海を車窓からじっくり眺めたかったのだ。…とってもきれいだった♪
ジェノバに着くと、前に出会ったおじちゃんが待ってくれていた。一昨日と違い、かなりのお洒落。真っ白な麻のスーツ。さすがイタリア人おじちゃんだ。
町を案内してくれてから、何を食べたい?って聞かれたから、美味しいジェノベーゼと答えたら、それならうちが一番だと言われ、近くにあったおじちゃんの家へ。
かなり食通のこのおじちゃん、まずは知り合いの畑で採れたばかりの新鮮なそら豆を出してくれた。前に男の子が料理してくれたときはスーパーのものだったけど、これは見た目からして違う。日本のそら豆よりかなり小さい状態で、少し苦味と渋みがあるけど、生で食べられる。旨い。イタリア人は生のそら豆とペコリーノチーズを合わせて食べるのだけれど、このとき出してくれたペコリーノもまた手作り。これも貰ったばかりらしく、手がついていないホールの状態だったのを切ってくれた。お酒はヴェネトの農家手作りのプロセッコ。こんなに贅沢な前菜は、どんなレストランに行っても食べられないと思う。とにかくこのペコリーノが旨すぎる。自分で食べるために作ったものだから、塩も少なめ、添加物も一切なくてまろやかなのです。

ジェノベーゼは近所のお気に入りのお店のもの。ペンネを茹でてあえたら出来上がり。2年前、妹と食べたジェノベーゼとは…かなり違う、バジルの香りが強く、チーズたっぷりのペーストで塩味薄め、かなり美味しい。出てくるもの全部に感動してしまう家だ。

おじちゃん手作りのオリーブもあった。サルディーニャの自分の畑で採ったものを水と塩に漬けただけのもの。手作りで余分なものが入っていないこのオリーブがまた旨い。オリーブの香りが強いのだ。隠し味に野性のフィノッキの枝を入れるらしい。フィノッキってエライ。同じくサルディーニャの畑で採れたっていうアーモンドも美味しかった♪自然のものって美味しいのだ。
プロセッコのあとは、サルディーニャのワイン。ヌオーロという町の赤ワインで、これまた飲みやすくて、旨い。サラリとした赤。お気に入りでサルディーニャに行く度に数本買ってくるらしい。このおじちゃん、パンもサルディーニャの薄いパンを買い込んでいるし、ビールもサルディーニャ。先週バカンスから帰ってきたばかりらしいけど、いいときに出会えたものだ。
どうもごちそうさまでした♪

わすれもの…

電車でジェノバからミラノまで1時間半ちょい、ミラノからヴァレーゼも同じくらい。でも電車がいつも遅れるから今日は4時間。ミラノの駅で夕焼けが見えたから写真を撮ろうとして…気づいた。カメラをおじちゃんの家に置いてきてしまった…。
慌てて駅から電話。場所を伝えたら見つけてくれた。いつでもいいじゃないかって言われたケド、カメラは必需品だから、明日取りに行くことにした。待ち合わせをして切符を買おうと夜9時のヴァレーゼの駅に行ったら…窓口が閉まっていた。貼り紙を見たら、7時半までだと書かれていた。この駅には近距離の券売機しかないから、遠くに出かける人は窓口が開いてる時間しか切符を買えないのに、7時半で終わりなんて…不便です。