たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

PC初心者にアフィリエイト

  • ブログ入門書を見てみたヨ。

なんか今日たまたまコンピューター本コーナーに行ったんですよ。
いやはや、驚いたですよ。「ブログ入門書」って鬼のように出てるのね。
多分ブログを1月もやった人なら「ブログに入門書なんているんかいな」と思われることでしょうけど、どうやら「マウスのクリックやwindowsのバージョンも分からない初心者でもできる」というのがウリのようです。「50歳から始める〜」なんてのも。
とりあえず面白そうなので、十数冊くらい片っ端から読んでみました。すんません立ち読みです。でも椅子がある本屋だからいいんだよ、うん。
 
まず、最初に「無料でできる」を売り文句にしている本がほとんどだということ。
「無料って当たり前だろう?」と慣れている人は思うかもしれませんが、そこはほら、初心者向けですから。あと「無料」って書くと売れるのかもしれません。
それにしても、表紙に「無料でできる!」って書いてあるとなんか不思議ですね。大抵の本には「WindowsXP対応」とも書いてあります。そりゃまあ、そうだわな。うん。
内容は他のコンピューター入門書と同じで「ここをこうして、次にこうしてログイン」みたいな中身です。あとは「こうやってアクセス数増やそう!」「コメントやトラックバックで知り合いを増やそう!」という感じ。
うん。楽しさをそこから見つけるのはいいことですよネ。
 
次に、無料ブログをあらゆる本が紹介しているわけで、ココログSo-netブログやgooブログを推奨していましたが、「はてな」を紹介している出版社は見た中ではわずか1件。二冊だけでした。
なんで?!他のたくさんの有名ブログ会社はものすごい数紹介されているのに、「はてな」は全然紹介されないのん!?うーん、本としての宣伝料とかそのへんの関係なんでしょうか?
初心者には「はてな」は難しいのかな?と思ったんですが、そんなことない気もするんだけどなあ。なんでかなー。はてなはダメなのかなー。一番すきなんだけどなーここ。ベンリだよー?それとも「はてな」のない時代に出版されたとか・・・ないなあ。
まあそのへんは出版社の判断だから別にいいんですけどネ。
 
そして3つめ。
ネットのマナーについてまったくと言っていいほど書いておらず、逆にかなりのページをつかってアフィリエイトについて、ほとんどの書籍が述べていること。
ほんっとのドベの初心者向けの本ばかり見たのですが、個人情報の管理についてや、不特定多数の人が見ている事の危険性と自己管理について述べられている本が、ほとんどと言っていいほどありませんでした。確かにちょっと書いてあるのもありますが、「スパムってのがあるよ」「勝手な転載はだめだよ」と数行書いてあるくらい。
うーん。なんだか不安になってきたなあ、と思ったらそこにアフィリエイトのページがボーン。中にはブログ入門の本なのに半分近くアフィリエイトの話が載っていてびっくり。本としては「ブログは無料だよ!しかも稼げるよ!」という宣伝文句なわけです。表紙にずばりそう書いてあるのも多いです。
うん、まてよ、落ち着けよ自分。
初心者にブログの楽しさを教えるのはよいことだしネ。あんまり悪いこと書いても怖くてできなくなるだけだしネ。できればアフィリエイトつかって目標をもってがんばれた方が、何も目標ないよりは・・・って、ん?
 
「(アフィリエイトで)月に数十万稼いだ主婦から学ぶ」
・・・ふーむ。
マウスクリックもわからない初心者に最初からソレ?

一応先に。自分はアフィリエイトのシステム自体は賛成です。
それが個人の収入にもなるし、企業の宣伝にもなるしで一石二鳥。特に書籍や音楽のような、紹介してもらわないと分からない物に対して、経済効果はでかいと思います。個人が紹介するわけですし好きなものを理解して貼るわけで、非常によい広告方法だと思います。同じもの買うなら、好きなサイトさんから買いたいなあってのもあるし。
(あ、うちのとこがアフィ貼ってないのは、めんどくさがってるだけです。)
以前は自分も「どんなもんだべかなー」と考えていたんですが、あるサイトでこんなことが書いてあってストンと腑に落ちました。

「お金を稼げるかというと別段稼げるようなものではない。でも、自分が本当にいいと思って紹介したものを誰かが買ってくれて、それを共有できるのが、うれしいんだ。」

なるほど、いい考え方です。確かに共有したいな。自分も「サナギさん」に貼って何冊売れてるか見てこっそりほくそえみたいなあ。
ちゃんと商品を紹介してあるサイトとかだと、読んで「あ、これほしいな」と思うことも自分も多々ありますしね。出会わせてくれた代金。まさに広告料。
いい物は是非売れてほしいし、とてもいいことだと思うんですよ。販売効果として。
あ、でもトラップみたいなアフィリアエイトは好きくないです。というか反対。引っかかったことないのでウワサで聞いた程度でしかないですが。
 
しかし、初心者に本買わせるために「アフィリエイト」にやたらページを割くのは個人的には「ちょっと待て」と思っちゃいます。
ネットのマナーや、管理能力について数行で、アフィリエイト10ページとか、順番が違うんじゃないの?と。 
アフィリエイト入門」みたいな本も実に山ほどあって、「こんなのまででてるんかー」と思って読んでみました。アマゾンだとこんな感じ。多いなー。そのうち何冊かは、非常にしっかりと注意点が書かれていて好感が持てました。
たとえば。

個人情報の徹底管理。
あちこちいろんなのに飛びつくことの危険性。
信頼できないアフィリエイト企業があること。
某巨大掲示板や別のHPに(いい意味でも悪い意味でも)晒される可能性があること。
自分がアフィリエイトを使うことで信頼を失い取り返しの付かないことになる可能性もあること。
勧めるならば自分で商品を買って、冷静に評価してそれを薦める必要もありうること。
サイトに来て買ってくださる人への対応が大切だということ。
努力なくしては収入は得られないよ、ということ。

さすがアフィ専門の本となると、ただアフィリエイトを薦めるのではなくて、よく吟味されているなー、と感心したものです。おやベタほめですよ。
しかし逆に、それらについて「ブログ入門」の本はほとんど触れてませんでした。
マウスのクリックも知らない初心者が、マナーも教えられず、アフィリエイトの記事ばかり目にしたら「あー、儲かるんだー。いいねやってみるかー。」ってなるじゃないですか。
それが、たとえば、実名や住所丸出しで、顔写真なんかも貼っちゃったりして、その上あらゆる怪しいとこからアフィリエイト貼りまくっちゃったりして、気づいたらどこかに晒されて取り返しの付かないことになっていたら…と考えると背筋が寒くなりました。
ネガティブすぎですかネ。いや、そうでもないですよね最近の事件見てると。
初心者本は需要があるから出るわけですが・・・順番ってものがあるんでないかナ?

  • ネットのマナーを知っているという前提

うーん、手に取る前から予想していた結果といえば、そうなんですが。
ブログはぜひとも色々な人にやってもらいたいけど、「出会い系」や「儲け術」と勘違いして飛び込むならば、恐ろしすぎる。
最近mixiやブログの事件が色々起きてるのはみなさんもう聞き飽きるほどだと思いますが、そういうのも実際見聞きし経験しているからわかることじゃないですか。なのに初心者向けで、マナーより楽しさ優先の方向からのアプローチがされているのを見るのはちょっと滅入りマス。ちゃんとマナーや自己管理についてきっちり書かれている本も探せばあるんでしょうけど見つけれませんでした。別にそれらの本買って読んで始めて、その上で楽しく、しかも自分でネットのマナーを身に着けていければいいんですけどネ。でもそれは、mixi安全神話をうたって「楽しいとこだヨー」と言っていたのが崩壊したのと同じような流れになる可能性もあるわけです。
ブログ入門の本も、おそらく数十種類は出ているでしょうし全部を読んだわけではないので、マナーについても触れている本もいっぱいあるとは、思います。思っとく。
でも、読まないで自力で試行錯誤するほうが、いいとは思うかな。あくまで私見です。
  
蛇足ですが、mixi入門の本も数冊あって、開いたら
「本名登録するメリットは出会いが多いことです。」(本文も太字もそのまま)
と書いてあったので本を閉じました。
 
…いやあ、世界は広いゼ。
 
追記
アマゾンでの本の批評にあった一文。

「余談だが、今はアフィリエイトで儲けようとするよりも、こういう本を出した方が儲かるのかもしれない。」

納得。