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かんなぎ

かんなぎ

借りて読んだ。三巻まで。あんまびっくりするようなこともなく、わりとふつう…というか、アレなオタ風にいえば「まあこうくれば、こうなるかんじかなー」というかんじの漫画だった。そういったジャンルやパターン化の意識が、実際にそれに適合する作品を読み重ねることによって若年オタの「自分の経路がオタの大勢にのっかっているのだなあ」感につながり自己を強化していくのだと思えば、まさにジャンル細分化と統廃合の短期循環する現代にあるべき作品のひとつだと思ったけど、それはべつにこの漫画自体への感想というわけでもない。このところ意識してこのての漫画を読んでいるわけなのだが、はやくもこの状態に陥ってしまっているというのは、やはりオタ漫画感受性の磨耗について意識と反省を促さざるをえない。ようするにおれがラノベになかなか手を出せないでいる要因のひとつが、これと同じで「ジャンル作品を読み始めると、かなり早い段階でこのような心理で大概のものを処理しはじめてしまうのだろう」という感覚があるからなのだが、どうにもこうにも。根底になんらかのユニークな現代感覚(つまりこの漫画の作者がほかの誰かではなく武梨えり氏であることの意味)が備わっているようにも感じのだが、おれの現在のコンディション上でそこまでを汲み取るためには、このようにオタ漫画一式を上から順番に読む的な流れでなく、せめて単行本の刊行ペースくらいの既刊でまったり読み進める必要があるだろうと思った。

自意識の発露にもアマチュアリズム的なナイーブさが…、とかちょっと考えはじめなくもなかったが、そのへんは改めてべつの機会に。

毛づくろい&ホモソーシャル

たとえば、たぶんおれと T だけが共有している笑い話のひとつに「'NSYNC っぽいイントネーション」というのがあって、これはなにしろイントネーションに関する駄弁りなので文章化しづらいが 'NSYNC の歌い方の特徴として「ミー」が「イ」になる、という部分をいろいろなものに当てはめてみておもしろがるという他愛のないアレで、まあなんだ男は何歳までギャングエイジやってるつもりだという話になるが、病院でじいさん同士の笑い話とか聞き流していてもまあ似たようなレベルのコミュニケーションに終始しているので、おれや彼らのような様式の文化圏というのはたぶん死ぬまでそんなものだが、そのひとつひとつはどのくらいのレベルまで共有可能な笑い(←筋肉弛緩効果としての)なのかというと、たぶんだいぶ狭いよなと思える。'NSYNCアメリカのアイドルグループで、一昔前はバンバン売っていたので日本にもそれなりに入ってきていたらかおれのアンテナにも入っていたが、このところは全然聞かないし、いまなにしてるのかとか知らない。

最近のアニメ

夜半に暇を持て余したので普段見てない「School Days」というアニメを見た。録画を漁って先週分も。学校生活で恋愛がドロドロでギスギス、というかんじのアニメだった。このおもしろさと不快さにどう向き合っていくべきかを、考えるべきか考えるべきでないかをしばらく悩む。とくに新規性は感じない。ベタベタにわかりやすい(アニメなので当然でもあるが、仕草のあからさま度は韓流ドラマなみだ)。エロゲー原作ときいて大半納得した(なんかどう分岐してもひどい話になってしまう系のゲームらしい)。

  • 女子側のものすごい空気戦と、男子側の幼稚さのコントラストが生々しい。これは確かに、ある種のリアリティだ。
  • 徹底的に易き以外に流れない主人公の心理がまたどうしようもなくリアルだ。これも確かに、こういったものだ。そしてこの「なんとなくその場をやり過ごせればいいや、あとはきもちよさそうな方向へ」という選択がことごとく悪いほう悪いほうへと事態を進行させていってしまうところがドラマだ。
  • 時折発揮するエゴイスティックで場当たり的な善良さがまたじつに醜悪。罪と因業を深める以外の役に立っていない。ああもうこいつほんま死ねと思う。そして、それもまた、やはりリアルだ。

現実的に考えれば、世の中って結構それ自体場当たり的な振れ幅があるので、まあ場当たり的にやっていてもそれはそれなりにうまくいく場合やいかない場合の組み合わせで中途半端に進展しがちだよねと思う。けどこのアニメの場合、心理面ではリアリティを追求しつつ、関係性はディフォルメを加えつつ、そして行為と選択が事態をいい方向にはもってくことがない。とにかくバッドな方向へ。穏やかに暴走してゆくかんじ。どういう結末になるのか知らんけど、これで「周囲はむちゃくちゃになるけど、たまたま主人公には火の粉のひとつもかからず、なんにも反省せずに終わり」とかいうかんじに話が展開するようだったら、これはこれでアニメ黒歴史に残る作品のひとつになるのかもわからんな。