同レベルでなければケンカにならない

私たち日本人にはもうあまり理解できないお話。


ビンラディン容疑者、押収品から大量のポルノビデオ 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
http://wiredvision.jp/news/201105/2011051421.html
まぁなんというか「いつものアメリカ」という感じはありますよね。今回に限って特別にアメリカがひどいというわけでもない。だってそれこそ太平洋戦争で負けた私たちだって「天皇はただの人間だ!」的なパフォーマンスを散々やられたわけだし。
だから今回のような「ビンラディンも人間だ!」的なパフォーマンスをやったところで、アメリカさんブレてないなぁという感想しか出てこない。


つまるところ、アメリカのこうした行為(信仰対象を貶める)が逆説的に証明しているのは、『アメリカでさえもそうした信仰に頼っている』ということの証明でもあります。
やっぱりアメリカだって大統領宣誓の時などに聖書に手を置いて誓ったりするし、あるいは「第二の国歌」であるゴッドブレスアメリカなんてそのまんまですよね。故に先進国の中でも特に宗教心の高いアメリカたる所以であると。
そうした信仰が薄れた現代日本の私たちにとっては、ビンラディンさんの下世話な話題について「何故そんな本筋からは関係のない個人のことを?」と疑問に思ってしまうけれども、しかしむしろ、彼らにとってはそれこそが本題でもあるわけなんですよね。相手の信仰を否定・非難することこそが目的なのであって、遊び半分に間接的に貶めたいとか権威を否定したいわけじゃない。
彼らは本気でそれを行なっている。
自分がやられて嫌な行為こそ、効果があるのだと。悲しいことにそれは正しい。その意味で彼らは同レベルだからこそ、ケンカになっているとも言える*1。そのレベルが私たちより上なのか下なのかはさて置くとして。


ぶっちゃけ、だからこそ余計にタチが悪いとも言えるんですけど。

*1:例えば現代日本に生きる私たちの殆どは「天皇も人間である」と言われた所で何のダメージも受けないように。むしろ「○○様はオタクであられる」と喜ぶ位ですよね。