最近観た映画のDVD

 なんか体調がよくないです。アタマイタイ。肩が重い。ここんとこずっと風邪ぎみではあるので、ちと本格化しちまったかな?
 つーわけで、最近観たDVDの感想いきますー。


大巨獣 ガッパ [DVD]
大巨獣 ガッパ [DVD]
 いやー、この作品の醍醐味は、やっぱりガッパの可愛さですな(笑)。子ガッパもカワイイが、晴れて再会したときの親子の仕草がすごくイイ。空の飛び方を教えてるシーンなんか、もう何回もリピートしちゃいましたよ。あと、若かりし日の山本陽子さんにもかなり萌えました(笑)。ウエストも足もすっげー華奢(はぁと)。
 1960年代の怪獣ブームに製作された日活の怪獣映画はこの一作だけのようですが、やっぱり日活くささが出てていいな、という感じもアリ。新聞記者黒崎と生物学者殿岡はガッパを東京に連れてきた張本人で、このストーリーの流れだと明らかに悪役なのに、男の野心がなにげにロマンとして肯定されていたり。そしてその二人の間にいる山本陽子嬢との恋愛ドラマチックなくだりがあったり。80分少々の長さの作品としては、相当贅沢な作りです。
 あと、個人的にバカウケしてしまったのは、特典として付いているガッパのプロフィール。これによると、海の水が塩辛いのはガッパのせいなんだそうです(大爆笑)。いいなーこういう大ぼら。でも、これって突き詰めればガッパが地球創世の秘密を握るくらいスゴイモンスターである、ってこと(少なくとも設定上は)なので、この辺に力点を置いてリメイクしちゃうと、すげー面白くなりそうな気がします。エヴァっぽくて(笑)


サイレント・ランニング [DVD]
サイレント・ランニング [DVD]
 この映画を俺は何故か昔から知っていて、ずっと観たい観たいと思っていたのですが、DVDが安く叩き売られていたので、20年来の願いが叶いました。
 純粋であるということは、人を傷つける、純粋であるためには、罪を背負わなくてはならない。そんな言葉が脳裏に浮かんでくる作品でした。植物を愛し、自然を愛するが故に、仲間を殺さざるを得なかった男。その代償として孤独と罪を背負って宇宙をさまよう事になった男。そして最後の哀しすぎる選択。あまりに切なくて哀しくて救いがありません。あの愛らしいロボットたちが無邪気な子どものように男に従順であればあるほど、なんて空虚な、なんて哀れな、と思いはするけれど。それでも、ああせずにはいられなかった。それが純粋であるということ、何かを頑なに愛する、ということなのかなと。俺の年齢と同じくらい昔の映画なんですが、古さを感じさせない映像で、宇宙船も、それに付属した植物ドームも、全くチャチくなく美しく描かれています。それが余計に哀しい。そういやこれもエヴァっぽいな>主人公の植物学者 シンジくんと若干姿が重なります。
 最初から最後までいじらしく、箱形ロボットとは思えない愛嬌を振りまくデューイとヒューイに萌えました。

「悪魔の水槽密室」司凍季(bk1)

 今回も大規模な謎とトリック。カーを思わせる大胆不敵ぶりが素敵です。ですが、犯人はともかくトリックの真相は割とあっさり見破れました。ですがそれは、フェアプレイに徹して手がかりがちゃんと適正に配置されているからでしょう。金子みすずとの絡め方もウマイし、一尺屋の性格の悪さも素敵(笑)

「湯布院の奇妙な下宿屋」司凍季(bk1)

湯布院の奇妙な下宿屋 (光文社文庫)
 アガサ・クリスティの某作を思わせる大技トリックが二種類(作品も二作品)も炸裂していて、司先生ご本人も「自信作」と言われていますが、すみません、自分はそっち方向のトリックが苦手なので、楽しめたかどうかは少し微妙です。登場人物達のキャラクターや軽快なストーリーテリングは、好きだったんですが…ですが、謎もトリックも真相も贅沢にたくさん盛り込まれた快作なので、俺みたいに好みが偏っていない方は十分楽しめると思います。