今週の材料は?

今週も各国で経済指標の発表が目白押しです。

昨年後半にかけての株価下落を受けて、米国では利上げのペースが鈍化することが明らかになり、株式市場では株価の上昇が一服したとの読みが高まり、株価の下落は一服状態にあります。

今週発表される各国の経済指標では各国の経済動向が気掛かりですが、米国が利上げのテンポを緩めたことが株買いの安心感につながるのではないかとみています。

欧州では
【14日】
12月の独卸売物価指数(前回前月比0.2%上昇)
11月のユーロ圏鉱工業生産(予想前月比1.5%低下、前回0.2%上昇)

【15日】
12月の仏消費者物価指数改定値(予想前月比横ばい、前回横ばい)
11月の仏財政収支(前回870億ユーロの赤字)
11月のユーロ圏貿易収支(予想126億ユーロの黒字、前回125億ユーロの黒字)

【16日】
12月の独消費者物価指数(予想前月比0.1%上昇、前回0.1%上昇)
12月の英消費者物価指数(予想前月比0.2%上昇、前回0.2%上昇)
12月の英小売物価指数(予想前月比0.5%上昇、前回横ばい)
12月の英卸売物価指数コア(予想前年比2.4%上昇、前回2.4%上昇)

【17日】
11月のユーロ圏建設支出(前回前月比1.6%減)
12月のユーロ圏消費者物価指数改定値(予想前年比1.6%上昇、前回1.6%上昇)
12月のユーロ圏消費者物価指数コア指数改定値(予想前年比1.0%上昇、前回1.0%上昇)

【18日】
12月のスイス生産者輸入価格(予想前月比0.2%低下、前回0.3%低下)
11月のユーロ圏経常収支(前回230億ユーロの黒字)
12月の英小売売上高(予想前月比0.8%減、前回1.4%増)
12月の英小売売上高除自動車(予想前月比0.8%減、前回1.2%増)

日本では
【15日】
12月のマネーストックM2(予想前年比2.4%増、前回2.3%増)

【16日】
11月の機械受注(予想前月比3.0%増、前回7.6%増)
12月の国内企業物価指数(予想前月比0.3%低下、前回0.3%低下)
11月の第三次産業活動指数(予想前月比0.5%低下、前回1.9%上昇)

【18日】
12月の全国消費者物価指数(予想前年比0.3%上昇、前回0.8%上昇)
12月の全国消費者物価指数生鮮食料品除く(予想前年比0.8%上昇、前回0.9%上昇)
12月の全国消費者物価指数コア(予想前年比0.3%上昇、前回0.3%上昇)
11月の鉱工業生産確報値(前回前月比1.1%低下)

米国では
【15日】
12月の米卸売物価指数(予想前月比0.1%低下、前回0.1%上昇)
12月卸売物価指数コア(予想前月比0.3%上昇、前回0.2%上昇)
1月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想12.0、前回10.9)

【16日】
12月の米小売売上高(予想前月比0.2%増、前回0.2%増)
12月の米小売売上高除自動車(予想前月比0.1%増、前回0.2%増)
12月の米輸入物価指数(予想前月比1.3%低下、前回1.6%低下)
12月の米輸出物価指数(予想前月比0.7%低下、前回0.9%低下)
11月の米企業在庫(予想前月比0.3%増、前回0.6%増) 0.6% 0.3%
1月の米NAHB住宅市場指数(予想56、前回56)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
11月の対米証券投資(前回420億ドル)
11月の対米証券投資短期債除く(前回313億ドル)

【17日】
12月の米住宅着工件数(予想年率換算126.0万件、前回125.6万件)
12月の米建設許可件数(予想年率換算128.8万件、前回132.8万件)
最新週の米新規失業保険申請件数(予想22.0万件、前回 21.6万件)

【18日】
12月の米鉱工業生産(予想前月比0.2%上昇、前回0.6%上昇)
12月の米設備稼働率(予想78.5%、前回78.5%)
1月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値(予想96.0、前回98.3)

その他では
【16日】
トルコ中銀、政策金利発表

【17日】
南ア中銀、政策金利発表

ドル、上値の重い展開が続くか

ドル、上値の重い展開が続くか
今週の為替相場は、ドルぼ上値が重い展開が続くものとみています。

米株価の下落、世界の株価の下落を睨んで、米FRBは利上げ路線を緩やかなものに転換しました。

今年2回の利上げを予定していましたが、市場の動向を睨みながら、利上げを留意することもありうることを示しています。

これまでのように、経済が好調な中で、利上げは正当化されるとの見方を変更したものと見られます。

トランプ米大統領からは利上げについての批判が多かったのですが、これに従ったわけではないのですが、市場がFRBの利上げを睨んで株価が急落していたことに対する猶予を見せているという感じがしています。

為替市場でも、株価の不透明感が広がる中で、ドルが急落するなど、不安定な動きが出始めています。

こうした市場の動揺を抑えるのが、FRBの役目だとすると、今回の利上げに対する猶予を表明したことは、市場のコントロールにまだ意欲を見せているのではないか、そんな風にも考えています。

当初の策では、株価も落ち着きを取り戻し、為替相場も落ち着きを見せているなど、成功しているような感じがします。

しかし、今は、米国が利上げテンポを緩やかにしたことが成功につながっているような感じがしますが、米国では政府機関の閉鎖が依然として続いています。

トランプ政権との議会との対立は、解けないままです。

欧州でもマクロン仏大統領に対する反対デモが継続しています。

ドイツでは右派議員が襲われるなど、政情は不安定な動きが米国、欧州で続いています。

このような動きが続くことは、政権の危機だけではなく、これまで世界をリードしてきた国々や地域の混乱が意識される展開となっているようです。

為替市場はそうした動きを敏感にとらえる可能性があるのではないか、そんな思いもあります。

為替市場は、そうした動きを先取りする形で避難通貨に対する買いを誘発する可能性が高いことを意識する必要があるのではないかと考えます。

予想レンジは、ドル円が104.20〜110.20円、ユーロ円が120.20〜126.20円、英ポンド円が135.20〜141.20円、豪ドル円が74.20〜80.20円。