異次元騎士カズマ 黄金拍車(1)/王領寺静/角川スニーカー文庫

黄金拍車〈1〉異次元騎士カズマ (角川文庫―スニーカー文庫)


異世界から召喚された勇者が、国家の危機を救う。15年位前には大量に存在した、ありがちな異世界往還型ファンタジーの一つ……ってことでいいのかなあ?歴史上に実在した人物が登場したり、地名がまんまだったり、どうも中世ヨーロッパの世界をそのまま持ってきたんじゃないかという気が……そのためか、この手のライトファンタジーにしては文化・風俗の描写に拘っているような気がする(それが学術的に正しいのか、とかは素人なので言及せず)。作者がライトノベルを卒業した後、西洋史を扱った歴史小説に活躍の場を移した、というのも頷ける。


あとは、まあ血沸き肉踊るアクションに胸高鳴るエロスと、正しく男子のための熱血少年活劇。この時期のスニーカーではよくあるように、ちょっと過激。主人公はしょっちゅう死にかけ、性風紀は乱れまくり。『ゼロの使い魔』と共通する要素多いかも。