「大吾郎商店」@北区大淀中 2005.11.19(土)實食 by 月 旧一

夲格的なつけ麪を出す、との噂を聞いてゐたので是非行つてみたかつたのだが店主の怪我でフられたり、近くを通つたのに滿腹で斷念したり・・・と、なかなか食べる機會に惠まれて來なかつた「大吾郎商店」。此の度、機會ありてやつと試しに行く亊が出來た。
「麪面日記」ライターのしせうとともに訪問、開店と同時に乳店。

しせうは
こつてりつけめん(850圓)


私はオーソドツクスに
ひやあつつけめん(750圓)

をともに麪2玉(約300g)でちう悶。
つけ麪の麪はとしむねさんの「ひとりごと」では「細麪」と書かれてゐたが、私には「細麪」とは感ぢられなかつた。多分、ラーメンの太麪と比較して細い、といふ意味であつたのだらう。
店主は「熊五郎」チヱーン出身、といふことを聞いて私は當初、少々(大いに)不安があつた。「熊五郎」チヱーンではないが、同チヱーンで辣腕を振るつた「麺哲」店主庄司氏の後追ひをして自家製麪をしてゐる店の麪が、軒並みゴリゴリした、粘り氣の無いプラステイツキイな食感を呈してゐるので、「大吾郎商店」もその轍を踏んでゐるのではなひかと心配してゐたのだ。
しかし、麪をひと口頬張ると、その不安はまたたく間に解消された。プラステイツキイな食感は全く見られづ、意外にむつちりと粘り氣のある麪であつたのだ。情報によると此の麪は自分で作つてゐるのではなく、某所より調逹されし特製の麪だといふこと。麪に厚みのあるつけ麪「らしい」麪である。
ただ、それでも兩手離しで褒められるレヴヱルかと言ふと、さにあらづ。以前にレポートした波平氏も書いてをらるる通り、麪自體の香りや味はいいのだが、 コシが強いのを通り越してやや硬すぎる きらいがあるのだ。
今後、店主には「コシがある」といふことと「硬い」といふことは別物だ、といふことを學習して戴かねばならない。それでもまあ「麪を呑む」快感を味はへないビラビラ麪や、食感といふことを全く無視したゴリゴリ麪よりは、つけ麪の麪としてはるかに好ましい食感ではあるのだが。
さて、つけ汁であるが・・・これが 甘い!!甘過ぎる!!甘い、甘い、甘つたるい!!!!!
上記の波平氏のレポートでもその甘さについて控え目に書かれてはゐる。しかしダシ云々の問題ではなく、 ただ甘つたるいだけ 、なのだ。
私はつけ麪のつけ汁とは甘くて酸つぱいもんだと思つてゐるのでその甘さには寛大な筈なのだが、それにしても このつけ汁の甘さは尋常ではない味の記憶にダシの味や香りが全然殘らづ、 ただ甘さのみが思ひ出さるる 程なのだ。
麺座ぎん」のつけ汁も確かに甘さは感ぢられたが、それはダシの濃厚さ、タレの酸味とのバランスの上に成り立つてゐた甘さであつたので十分美味かつた。しかしこの「大吾郎商店」の甘さはそれのみが突出してしまつてをり、食べてゐる途中でそのくどさに辟易してしまふ
まあ此の甘さの虜となり、リピートする方のみを對象にした味付けなればそれは個性と言つても良かろう。しかし、少なくとも私はここまで甘つたるいつけ汁を 金輪際食べようとは思わない
同行のしせうの「こってりつけめん」を少し頂ひたが、こちらは豚頭臭がプンプン。「麺屋しゃかりき」のつけそばの「塩」もかなりの豚くささがあるが、此はそれに匹敵するほどか、或ひはそれ以上かも知れない。その臭ひさへ氣にならなければ、味のバランスとしてはこちらの方がよく出來てゐると思ふが、私はつけ汁の豚が前面に出過ぎると今ひとつ麪との相性が惡くなる樣に感ぢるので好きになれない。兩者を食べ較べて私は「どつちもどつち」であつたが、しせうは「こってりつけめん」の方が美味いとの感想であつた。

MIG氏も以前書かれてゐた(id:ross-mig:20050629#p1)が、此の立地条件でどういふ客層を相手に商賣してゆくつもりなのだらうか?
ラーヲタが感動して遠くから訪れる程のものではなし、でも一般的な味でもない。
我々が在店時、ひとりふたり客は入つてゐたが、平日はまう少し賑わつてゐるのだらうか?

少なくともつけ麪で言へば、京都からここまで足のばすなれば「東池袋大阪大勝軒」か「弥七」に行つてしまふだらうな。

月 旧一的評價;+0.5。

「大吾郎商店」@北区大淀中 2005.11.19(土)実食 by し せ う

おひさしぶりです、しせうです。某所でジムカーナ練習会のあと、冷えた体を温めるべく、月さんの爆音オゲフィンロードスターであるエロもどき号の後を必至こいてついていき、現地到着。休みの日の大阪市内は総じて走りやすくていいですね。で、こってりつけめん。僕は好きです、この味。具が少ないのはちと寂しいですが、麺にたっぷりからむスープがいいですね。熊五郎出身ということで、あの油だらけのつけめんなのか?!と危惧していたのですが、そんなことなくてよかった。素でスープ飲んだら2口目からは塩っ辛さがきつくなってくるので、素飲みは危険ですね。スープ割りしたあとは、なんだかうどんだしのようなスープになってしまい、残念です。

し せ う

無鉄砲大阪本店@大国町


あまから手帖掲載記念訪悶
今日のおまじないは『ヌキバリ』
店内ほぼマン席、バリカタをちうもんするのは久し鰤。いままで、疑問に思っていた謎が解けた( ゚д゚)ハッ! 食べ始めにたまに感じる香ばしいような焦げ臭のような香りが鼻に付く時が有るのだが、いつもスープの具合かと思っていたが、バリを食べてやっと今頃気付いた!それは、かん水の臭いがバリやカタではヌケきらずに食べ始めに少し鼻をくすぐるようだ、
多分、茹でをノーマルにしたらさほどは気付かないんだろう。スープは先日食した時より甘みを感じられ良かったです。積年の謎が解けて今日はぐっすり眠れそうだ。

禿【かむろ】波平