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merom686の日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-06-15

選手権に向けてあんまりやる気が出なかった理由

2016年の1〜4月くらいの話。

理由として大きいのは体調と天気だけど、もう一つ地味に効いていた理由がある。大規模学習(という言葉を脳内で使っていたかは覚えていないが)をしないかぎりponanzaには絶対に勝てないと思っていたから、そして自分はそれができないから、やる気が出なかった。

できないというのは金銭的な意味でもそうだが、たとえ十分なお金を持っていてもそこまではできない。時間がかかる。自分はそこまで何が何でも強くしたいという気持ちはない。

もちろん、強さ以外の方向性もある。今のコンピュータにありがちな、形にとらわれた序盤、構想力のない入玉などを改善したい。しかし、それもponanzaの得意分野だ。結局、棋譜の数には勝てないのだ。いや、ひょっとしたら勝つ方法は存在するのかもしれないが、自分がそれを発見できるほどの大天才だとまでは思えなかった。

今は、コンピュータ将棋のコードは書いてないけど、(コンピュータ将棋の)やる気は4月よりはるかに高い。それも体調と天気が大きな理由だが、6月の頭に技巧(のソース)が公開されたことも影響している。弱そうな評価関数だと思ったけど、実際には強い。真似できるような強さではないにせよ、自分の感覚の間違いを示してくれた。こんなに嬉しいことはない。

別に状況が大きく変わったわけではないけど、コンピュータ将棋に関して自分がやれることはいくらでもあると(半年ぶりくらいで)思えるようになってきた。

2016-06-10

ここたま

ここたまについてブログ書こうと思ってずっと書けなかったので、書けないなりに何か書く。

難しくて書けない。いい作品だからそれについて書けないのは自然なことではある。最近アニメ感想書いてないからってのもあるかな。一発変換の率がかなり低い。

周辺事情から書いていく。最近は子供向けアニメが減っていて、好きなタイプの作品はみんな深夜に移行してしまった。自分の視界に入るようなアニメでいうと、プリキュアとか妖怪ウォッチとかになるけど、これは合わない。部分的にはけっこう好きなところもあるけど。

他にも非深夜アニメはたくさんあるが、元から守備範囲外。とにかくおジャ魔女枠だったプリキュアが合わないのがつらく、見るアニメがない。ジュエルペット枠(今はリルリルフェアリル)はあるんだけど、マイメロをがっつり見てたのでハッピネスクラスが出てこない限り見る必然性はない。

いや記憶力がウンコなので(2010年以降くらいで)他にもいい子供向けアニメがあったかもしれない。思い出せる限りではキルミンとジュエルペットくらいだ。

で、小学生の女の子が主人公のアニメって少ないんだよね。プリキュアが合わない理由はそこで、ターゲットが小学生だからちょい年上の中学生が主役になってしまう。中学生でも、月影ちありみたいに丸いキャラデザならいいのだが、プリキュアにはスラッとしてきれいなお姉さんしか出てこない。

深夜アニメでさえそう。結局、男性視聴者の多くが好きなのは女子高生だし。数が稼げなきゃ滅びるのはアニメの宿命だ。制作費がかかるから、最初から小さいところは狙えない。まあ、深夜アニメに関してはけっこう好みの作品が多くある。日常やきんモザみたいに等身が低く年齢相応の子供っぽさを描いていれば高校生でも問題ない。

ちなみに、おジャ魔女とプリキュアの間に1作品あるからね。

さて、ここたまは小学5年生の女の子(四葉こころ)が主人公だ。2015年10月放送開始で、1,2話を録画保存しチラ見し継続視聴には至らなかった。今さら女児向けアニメで俺が楽しめるようなものが出てくるとは思えなかったし、こころちゃんのキャラデザがそれほど好みじゃなかった。んで、評判がよさそうなので7話くらいからだっけ、また保存を始めた。継続視聴するようになったのは、だいぶあとになってから。節分の話だったかな。

見てみたら、驚くほどの正統派女の子向けアニメだった。玩具もけっこう売れているらしい。まあ普通なんだけど、比べるものが近くにない。こんなに普通なのに、孤高の存在。見始めてから、ずっとトップクラスにいる。外れがほとんどない。面白くなくても世界観だけで楽しめるうえ、めっちゃ面白い話も多い。

これ、主人公が小学5年生で、服もかなり子供っぽい。ターゲットの年齢層はかなり低いのだと思うが、これで売れるのだろうか。プリキュアがあれでめちゃくちゃ売れていて、他の女児向けも中学生ばっかりだった気がしたけど。いや子供向けアニメは本当にパイが小さくなっていて、売れるところに一点集中するしかないと思ってたんだけど。知らんけど。

ここたまの話に戻る。こころちゃんが素晴らしいキャラだった。この作品ではキャラ配置的に、ここたま(神様見習い)が赤ちゃん〜小さい子供くらいの役割を果たすことがあるのだが、そのここたまに対したときのこころちゃんがマジ理想の母親。

育児アニメとして理想的だとすら思った。最近はここたまもけっこう成長してきていて、また別の側面が目立ってきている。ただ、ここたまは本当にかわいい。この見た目で俺がかわいいと感じることになるとは、全く予想できなかった。

いやまあそれ(育児)はわりと一側面でしかないとは思う。しっかり作ってあるからいいアニメになるのだろう。しかし、しっかり作っただけでこうなるとは思えないんだけど。なるのかなあ。技術は進歩しているし、はまればこのくらいは行くのか。

新キャラののぞみちゃんもいいよね。開始半年での新キャラ。少し不安もあったが、杞憂だった。変化しつつも作品のよさがぶれてないのがすごい。ビビット・ピンコ・レンジが、けっこう見た目のタイプが違うのにすぐ溶け込んでいたのもすごい。この作品のヤバさはそんな表面的なところにはないんだよ。

いやわからんけど。EDのパンツは何なんだろう。女の子にもそういうの受けるのかな。受けるからやってるんだろうな。この辺り全然知らない。旧EDはほんとに好きだった。

ここんぽいぽいここったま!とか連続ツイートしたかった。爆発的な面白さはないけど、その世界に憧れて憧れてしょうがない。Aチャンネルみたいに静かなわけでもないし、見慣れていないのでそれを表す言葉(概念)が脳内になかった。ネタ切れ。思いを乗せてぶつけるための言葉が足りない。

2016-05-22

第1期電王戦 第2局

やっぱり二日制は長いよね。放送全体に占める将棋の解説の割合が低くなってしまう。

将棋は、山崎叡王が事前に用意された作戦を使わず、変則相掛かりを目指す。その場で考えて結局矢倉にしてしまうのが実に山崎叡王らしくていい。無理にアンチコンピュータ戦略を使うわけでもなく、しかし普通の相掛かりで挑むと厳しいことは知っていてそれを避けている。電王戦として理想的な戦いだったと思う。

PONANZAのじっくりした将棋が見られたのもよかった。△63金が好手になるのは知らなかったし、終盤の距離感が独特でいい。

もう対等な条件で人間のトップとコンピュータが戦える時期は過ぎた。それでも、やるなら早いほうがいいわけだが、そんな時期に年2局だけ。トップというよりは、とにかく局数が見たいのだけど、もう半ば諦めてる。コンピュータ将棋開発とか囲碁とか、他にも面白いものはたくさんあるし。

2016-05-21

ここたまと三者三葉

放送中のアニメで、ツートップがここたまと三者三葉。

ここたまは、もうおジャ魔女以来というくらいの正統派。さすがにそれは大げさかなあ。一時の感情というのは自覚しにくい。

三者三葉も、(ここたまには子供向けアニメという希少価値があるものの)アニメとしてはここたまと同等以上のものがあると見ているのだが、まだ、自分はその面白さがわかっていない(俺は「未確認で進行形」を2話で一旦切った人間なので自信がない)。

とはいえ、現状でも三者三葉は面白い。見たら面白いだろうと思えるだけの信用があり、1話毎に新しいものを見せてくれるという期待もある。これが両立しているのはすごい。

一方、ここたまは視聴開始にエネルギーが要る。作品を神聖視しているようなところがあるので、1話が重い。緊張する。実際の展開は、深夜アニメと比べれば地味なので、見てる途中も精神の安定性が少しだけ要求される。

1話の重さと言えば「コメットさん☆」を思い出す。こんなのが毎週放送されていいの!?と思わせる力があった。ここたまの1話にそこまでの迫力は感じないが、半年以上続いているのに似たような話がなく、1粒(1話)も取りこぼせない、各話が貴重だという感覚がある。この作品にリアルタイムで出会えて本当に幸せだ。

三者三葉は、この3人が出会えた奇跡に感動する。内容の理解には自信がないが、それだけで楽しめる。それだけのアニメなのかもしれない。この漫画は以前から存在していたとしても、こうしてアニメができているのは現在のアニメ技術の素晴らしさだ。

2016-05-06

第26回世界コンピュータ将棋選手権に参加した

いちいち注釈を付けるのも煩わしいので普通に断言口調で書くけど、細かい記憶違いはたくさんあると思うので注意。

開発状況

1月〜3月は心身の調子が悪く、4月もアニメ囲碁しかやってなかった。1月の時点で申し込みをしてあるわけで、4月はずっと「出場できるようなソフトがない、どうしよう」「他の開発者に怒られるんじゃないか(んなわけないが)」と思っていた。本番2週間前から囲碁断ちしてアニメも減らし、ゆっくり開発を進めることができた。プログラミング自体はできていたのだが、もう一生コンピュータ将棋が書けるときは来ないんじゃないかという恐怖もあった。

0日目

前日準備。16時少し前に到着。ここでフィッシャー対応とテスト対局をして、夜に本番用の評価関数を学習予定だった。家を出た時点で学習ルーチンの完成度がそこそこ高くなっていたので、ある程度の安心感はあった。

きむりんさんにテスト対局どうですかと言ってもらったものの、フィッシャー対応がまだなのでそこでは対局できず。1時間くらいかけて対応して、そこで芝浦Jr.さんと対局することに。ところが、接続ができない。PCはLANケーブルが差さっていることに気づいているが、将棋所も対局サーバも接続してないと言っているし、pingも通らない。

芝浦と運営の人たちが長時間対応してくれて本当にありがたかった。僕はWindows 10アップグレードしてから有線LANを試しておらず、去年も出場した経験があるので対局テストもろくにやっていなかった。そのせいで原因の切り分けができず申し訳なく思った。(原因はしょーもないもので、LANケーブルを差す場所を間違えて、対局サーバではなくインターネットにつながっていた)

ごちうさの壁紙にしていたときに突然トラブルが起きたので、いや俺は見られてもいいんだけど、対応してくださった方には申し訳なかった。

時間が経つとだんだん人が増えてくる。芝浦将棋Jr.とのテスト対局は負け。1局にけっこう時間がかかる。去年の10分10秒のルールが短かったとも言える(自分は25分切れ負けを経験していない)。

19時頃会場を出て、コンビニに寄ってから宿泊先へ。1泊5000円の割にはいいところだった。これから開発。学習ルーチンはこれで今回は完成として、ペナルティのかけ方や評価関数の形を色々試した。

選手権前の夜は眠れない。普段は23時半くらいに寝ていたのだが、もう全く眠くならない。横になっていても疲れるだけだ。途中で布団から出て作業的に実験を続け、午前3時頃に50分くらいかけて本番用の評価バイナリを作った。

駒得やねうら王に勝っていたため、そこそこ強いと勘違いしていた。

1日目

初戦の相手はSilverBullet。相手の隙を突いていき、勝利。去年はいきなり時間切れ負けをやらかしてしまったので、こうして1局を指しきり、早くも1勝を挙げることができたのは嬉しかった。

2戦目はきふわらべ。学習した棋譜が少ないからか、大駒の狭さを評価できていない。負けるのは仕方ないにしても、こういう展開はつまらない。きふわらさんとたくさん話せたのは嬉しかった。

3戦目はCGPとの対戦。定跡で相矢倉となり、そこからshogi686が低すぎる構えで屈服する。穴角は仕方ないとしても、歩を垂らされて平気でいるのはおかしい。CGPも攻めあぐねていた(shogi686陣の評価値が悪すぎるので、対稲庭で攻めないのと同様の問題なのではないかと話した)が、さすがに形勢の差が大きく順当に負け。自玉を危険にするだけならともかく、相手陣が堅いのを何とも思ってないのが問題だ。ネタ的にはこの対局がハイライトだったと思う。

4戦目、カツ丼将棋。Noviceさんに棋譜を見せてもらっていて、駒割だけで出場することになったとはいえ、けっこう強いので警戒していた。しかし結果はshogi686の圧勝。48手目△55角打で勝ちを読み切ったのはすごかった。shogi686は玉の近くに歩を垂らされても何も感じないようだが、評価関数が駒割のカツ丼将棋もまた玉の近くに歩を垂らそうとは思わないわけで、(対SilverBulletもそうだが)相性がよかったのかなと思った。

次は白砂将棋。早い△74歩が相手の狙いを封じたらしい。白砂将棋が▲78金と引いたのも、コンピュータらしい形を気にした疑問手。ここから、白砂将棋は銀損の攻め。shogi686は、歩を2枚垂らされることになるのは読めていたと思うが、それを評価できないのでそういう局面にしてしまった。白砂将棋は銀損してから悠々と2手かけて玉を囲っていたが、結果的にこれが大変な好手で、shogi686はいいところなく負けてしまった。水平線効果が出そうな局面で歩不成をしてしまったのが残念だった。一緒に観戦していて、白砂さん(人間)の棋力を感じた。コンピュータ的にはどうやっても大差の終盤で、人間の考え方を聞けたのがよかった。

6戦目、悲劇的 with Zero。ワーセナルとは一言も言ってないですよ?▲38金〜▲29飛とした陣形はけっこういいと思ったが、相手の銀を繰り出す攻めを全く軽視している。やはり玉頭を危険な状態にしてしまい、順当に負けた。

最後の相手は隠岐。序盤から読み勝っていた印象で、そのまま押し切ったが、こちらがmate+13の手を指したところで投了され、すごみを感じた。

これで3勝4敗、一次予選24位。この成績は悔しかったが、準備期間を考えれば順当だとも思った。

夜はもんもんとしながらTwitterを楽しんでいた。

2日目

居場所があるのか不安だったが、空いてる机を使わせてもらえるようで、エスペラさんのPCでクジラちゃんのニコ生を見せてもらっていた。他の開発者と話しながら見るのは楽しい。

時間が経つと、一次予選敗退組が集まってくる。色々話をしたり、ソースを見せ合ったりして素晴らしい空間だった。ただ、どうしても同世代(年齢ではなく大会初参加の時期が同じという意味)で集まってしまう傾向があり、そこはちょっともったいないと思った。

一次予選組が強いのだが、シード組の棋力もかなり底上げされているように見えたのが印象的だった。全体の技術レベルの向上を感じた。

3日目

疲れは去年ほどではなく、夜もある程度は眠れていた。お腹の調子がよくなかったので、対局開始時には会場のトイレにいた(どうでもいい)。

空きスペースはけっこうあるけど、やはり中央は居づらいので、端っこの机でニコ生やダベり。ただ、時間が経つと人も増えて緊張感はなくなってくる。人が増えるのはいいことなんだけど、うるさくて話が聞き取りづらくなるのがつらかった。

決勝の空気をその場で感じながら、色々な人とコンピュータ将棋の話で盛り上がる。自分がなぜこんな幸せな場所にいるのかと思った。

そして川崎から電車で帰る。充実していた。時間はかかるが、乗り換え1回で帰れるのはありがたい。俺(川崎まで2時間)より遠くから選手権に参加している人のことは、無条件で尊敬している(やや大げさな表現)。CSAは来年もこの会場を考えているようだ。

その他

自分で参加すると、棋譜やニコ生を見る量が極端に減るので、もったいない感がある。

シード権放棄について。一次予選から色々な人と交流したいと思い放棄したが、実は二次予選のほうが対局数が多いという。交流という意味でも対局数は重要だからね。まあどっちもどっちという気がする。結局ね、あんまり話したことがない人には話しかけづらいんだよね。今回は特に、開発時間が少なくて持っている話題も少なかったし。

技術的なことはアピール文書(短いけど)に。ざっくり言うと、電王トーナメントバージョンのバグを直して並列化(12月)、創作評価関数を試してみた(4月)、という感じ。短時間で開発した割には形になった(弱いのが問題なんだけど)。半年前の電王トーナメントのときから少し思っていたけど、基本的なもの(Stockfish探索+ボナメソ)を自分で書いた経験があると、コードを流用するなどすれば短期間でもそこそこのものが作れてしまう。普通はサボってしまいがちになると思う。

本番での設定は、Ponderオフ、置換表1GB、スレッド数7、定跡手数は50、秒読みマージンは15秒。Ponderを切ったのは、なんか最近すぐ熱でクロックが落ちるようになったから。不本意だが、相手の手番で冷やして自分の手番で高速に回すという作戦。テストが不十分なPonderを使いたくなかったというのもある。スレッド数が7なのは、1スレッド空けておくことで指し手を返すのが遅れるリスクを減らすためで、保険のようなもの。よく考えたらフィッシャーならそんなに気にする必要なかったか。定跡は微妙なところだが、序盤でおかしくしたくなかった。色々な展開でこの評価関数の将棋を見てみたかったというのもある。