*「東ベルリンから来た女」

東ベルリンから来た女 [DVD]

東ベルリンから来た女 [DVD]

 ベルリン国際映画祭 第62回(2012年)で銀熊賞(監督賞)に輝いた作品。監督は新鋭クリスティアン・ペッツォルト。舞台は壁が崩れる9年前の東ドイツ東ドイツの秘密警察シュタージが見張っているあたりは雰囲気が「善き人のためのソナタ」を思い出す。そうこの映画はそういう雰囲気だとか、風の音、潮の香りなどが観客席に伝わってくるような作り方をしてある。だからムードは良い感じだ。
 主人公の女性は(女性医師のバルバラ・・・ニーナ・ホスが演じる)東ベルリンの大病院からバルト海沿岸の小さな町の病院に左遷される。西ドイツへの移住申請を却下され、西ドイツの恋人の手引きで亡命を図るが・・・
 上司のアンドレがとても良い人で、そして一方的に好意を寄せ何かと彼女に優しくする。その彼と、矯正収容所から逃げ出すが病気になり、捕まった少女ステラの登場で主人公の心境に変化が訪れるが・・・
 なかなかの佳作だ。ミニシアターで上映したのだろうか。そしてタイトルも良いと思う。女性向きな一本でしょう。