目ずらし記事

mezalaのブログ

投資信託の解約

めずらしきこと。

カネに縁のない人間が手を出すとバカをみるという見本。
5年前のことである。少々小金が貯まったが1%にも充たない金利の定期預金なぞしていても馬鹿馬鹿しいので,それを元手に日本より利回りの良い外国の国債を買って多少は増やそうと思い,地元の銀行に赴いた。そこで勧められたのがグローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)であった。定期預金なぞとは比較にならないほどの配当率を右肩上がりのグラフが示していた。銀行の投資助言担当はできるだけ長く続けるとよいとも言っていた。
図の赤い縦線の位置である出資日の2008年4月には,純資産総額が一時期の上昇ほどではないにしても,安定しているように見えたのである。その時点では確かにそうだった。以後,7月くらいまで上昇していたのである。
ところが,だ。9月中旬から始まる所謂リーマン・ショックにより急激な下落を示し,年明けに少しだけ回復を見せるがその後は下がり続けた。ギリシアの経済破綻に端を発する欧州経済の低迷が影響したのだという。
自分としては担当者の「長く続けて」の言葉を信じ,いつか上がってくるものと思って辛抱していたところが,結局5年経過した段階で評価額は初期投資の67%にまで下がってしまったのである。受け取った分配金を足すと,わずかに5万円弱の利益となり,手数料や税を引くと結局数千円の赤字となった。
毎月決算でいくばくかの配当を得ていたときは,これはアブク銭であるので使うに越したことはないと消費生活を続けていたわけだから,馬鹿にも程があるというものであろう。自宅に戻ってから「長く続けて」と言った当時の担当者に沸沸と怒りが湧いてきた。
サオトメ! 出て来ーい!
馬鹿を見たと言えば,こんなこともある。現在の住宅金融公庫金利は何と1%台なのだと言うが,自分がバブル期のまっただ中に借りたときは6%台だった。しかも消費税が導入された直後だった。返済方式は先に利息分を払ってゆくもので,後で生活に余裕が出た頃に繰上げ返済しようとしても,既に利息分を払い終わってほとんどが元本の返済時期になっているのだった。急いで借り換えれば多少は戻ってきたかもしれないが,自分も妻も凡そカネが絡むと面倒になってしまって尻が重くなってしまうのだ。つくづくカネに縁のない人間なのだと思うのである。
働かなければ食ってゆけない下層階級のうちの中の下くらいのクラスに当たると思われる自分たちの「分」相応というところだろう。