雲の写真

大学からの帰り道、大和川の吾彦大橋という交差点の橋の上で撮った写真。


夏の晴れた日だろうか。幾度も見かけては目を奪われた。ここから山側に向ってかかる雲の景色は凄い。ちょうど視界が開けていて180度、重なりあう雲が見られる。あの雲がかかっている山の向こうには何か尊いものがあるんじゃないかという気持ちになる。だからあの向こうに生駒山高野山があるのかなと思える。この景色を見た誰かが山の向こうにこの気持ちの素になるものを大昔に探しにいったのかなと思う。


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……思うのだが、写真に撮るとあまり面白くない。多分うまく撮れないだろうなと思いながら撮った。


何がまずいのだろう。180度広がっている感じが出ないからだろうか。しかし、そんな構図はここからではどう頑張っても撮れないだろう。大学の高いところからうまいことこの景色が出る時を狙って撮るしかないのだろうか。そうまでして撮りたくはない。こうしてここを通りすがる時にいつも心を奪われる風景がある(あった)ことを覚えておきたい。だからシャッターを押す。状況の中に埋め込まれた風景を見たいのだ。しかし、その風景はその時そのままでは写真には収められないのか。