ボキャ貧の居直り?

奇しくも、某国立大学の次期中期目標・中期計画の0次案(マイナス一次案かも)を見る機会があった。恐れていたとおり、あるいは案の定、知らない言葉がぞろぞろと出てきた。

  • アクティブラーナーを育成:??? 意味不明
  • 学生メンターへの登録:??? 知らない単語
  • ピアアドバイザー:学生が互いに助言する、というのは制度化しないとできないのか?
  • セメスター制:現状は前期・後期に分かれてるんですが、それではなく別に何か?
  • キャップ制:すいません。勉強不足です。(→どうも各年にとれる単位数に上限を設けることらしい。利点・欠点があるらしい。)
  • アセスメント可能な到達目標:これは話しが逆じゃないかなぁ? 目標を決めて、どうすればそこまでの到達度をモニターできるかを考えるのではないだろうか?
  • 卒業認定のプロセス:必要な単位を取得していること以外に、何か途中経過が問われるのか? それとも認定の手続き論?
  • コースワーク:これから大学院で蔓延り充実しそうな予感。
  • ジョイントディグリー、ダブルディグリー:?? すいません。勉強不足です。違いがわかりません。
  • エクスターンシップ:????
  • アカデミック・アドバイザー、ラーニング・アドバイザー、ピア・サポーター、メンター:よくわからない。(誰が、誰に対して、どんな役割りを担う、と想定しているのか????)
  • キャリア支援、キャリア関連科目:「キャリア」という言葉の意味が曖昧なまま、教育界で大流行な言葉だろ。
  • イノベーション人材センター:なんか恥ずかしい言葉遣い。
  • アウトリーチ活動:社会に向けた講演会など?
  • フロントランナー:TVの番組タイトルであるが、その言葉の定義は? 「第一線で活躍する研究者」じゃだめ?
  • インターナショナルユニバーシティプロジェクト:国際的に通用する教育と研究を目指すのは当然だが、なにか特別な仕組みが伴うのかな?
  • ライブラリー・サイエンティストによる研究支援:司書さんのこと?

要は「インターナショナルでアクティブなジョイント・ダブルディグリーを持つラーナーを育てるためにアドバイス・サポートできるメンターを増やし、イノベーションに貢献できるフロントランナー的人材となる。そんなキャリアをこの大学で重ねられるようにしましょう」って訳ね。(当たらずとも遠からず?)

現在の大学において、次世代の教育・研究を語るにはこういう言葉遣いが要求されるのかな。なんか変だな。自信ないな。
と落ち込み、困惑してたら、上記0次案への感想・コメントに、

特殊用語、カタカナ用語が多い。誤解防止、構成員による認識の共有を図るためにも、語句解説の付表を付けるべき。

というのがあった。さもありなん。
大学の目標・計画としては、意味の曖昧な言葉が踊りすぎ。
じゃあどうすればいいか、って? 難しいけれど、もう少し日本語の語彙を真面目に探してみるのがいいのでは? 広い意味の何かを一言で表そうとしなくても良いし。言葉を惜しまず綴った方がいいな。

ある喩え

ギニアの豚(guinea pig)という言葉がある。guinea もpigも知ってる単語なので(辞書も引かずに)人前で「ギニア豚」と訳して真っ赤な恥をかき、大きな目玉を喰らうことになった。私が大学4年生4月に免疫学の論文を読み始めた時の実話である。正しくはguinea pig=モルモットである。
よい喩えかどうかわからないが、上のトピックを書きながらこんなことを思い出していた。

これって勝訴かなぁ

植草元教授が勝訴 「セクハラ癖」は認める
 週刊誌「サンデー毎日」に「セクハラ癖は業界で有名」などと書かれ、名誉を傷付けられたとして、植草一秀元大学教授(47)が発行元の毎日新聞社に1100万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は8日、33万円の支払いを命じた。大段亨裁判長は「セクハラ癖があるというのは真実」と認定したが、「業界で有名という部分は立証されていない」と指摘した。

この判決を報じるこのニュースで彼の癖は周知となった。この人の振る舞いはどんどんコメディー化してる気がする。