[水沢]第31回シアンモア記念|優勝:タイキシェンロン|父:フライソーフリー|生産:米国・Grade I Bloodstock

 5月5日に水沢競馬場で行われた岩手競馬の春のマイル王決定戦、シアンモア記念は、単勝2番人気のタイキシェンロン(牡7歳)[小林俊彦騎手、松代眞厩舎(船橋)]が、先行策から4角で先頭に立ち、そのまま押し切って優勝。昨年に続く連覇を達成した。勝ちタイムは1:42:9。

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 レースは、2003年のテレビ埼玉杯勝ち馬で、2002年の日本テレビ盃(統一GII)3着の父クリスタルグリッターズ産駒キングリファール、1998年のクリスタルカップ(GIII)勝ち馬で、昨年早池峰賞など重賞2勝したトキオパーフェクト、さらにはタイキシェンロンの先行争いから、キングリファールがハナを奪う展開。昨年のオパールカップを制した父ホリスキー産駒エスエヌハヤテ、2002年のマーチS(GIII)などGIII3勝のマンボツイストが中団を追走。2003年のこのレースを制しており、その後も岩手のエースとして活躍してきたトニージェントは、単勝1.3倍と圧倒的な一番人気に推され、中団グループを見るような形で追走していく。

 勝負所でトニージェントが進出を開始すると、ここへきて2連勝と好調の父エブロス産駒ハセノエブロスも連れてスパート。さらに、タイキシェンロンも前の2頭に並びかけていく。直線を向くと、横一線の叩きアイからタイキシェンロントニージェントが抜け出し、最後はタイキシェンロンが競り合いを1/2馬身差制して優勝した。2着にトニージェントが入り、中団から差を詰めたハセノエブロスは前2頭から4馬身差離されての3着。

 以下、先行策から粘りこんだトキオパーフェクトが4着。昨年の名古屋グランプリ(統一GII)3着のデンゲキヒーローは、後方追走から直線追い込んだものの5着まで。道中中団にいたマンボツイストエスエヌハヤテは直線の伸び一息でそれぞれ6着、8着。昨年秋から5連勝で上のクラスまで上がってきた父ザグレブ産駒のマイネルレアールは、重賞の壁が厚かったか中団追走も勝負所で置かれて9着。直線一杯となったキングリファールは10着に沈んだ。

 勝ったタイキシェンロンは、父Fly So Free、母Princesse Niner(母父Forty Niner)という血統構成のアメリカ産馬で、馬主は甲斐利元氏。JRA高橋祥泰厩舎でデビューするも3戦して未勝利に終わり上山に転厩。しかしそこからは破竹の快進撃で、上山で3連勝し、転じた園田でも7連勝。その後、2003年秋に岩手の佐々木由則厩舎に移籍し、早池峰賞で待望の重賞初制覇。6歳となった昨年はシアンモア記念など重賞を3勝するも、統一重賞では黒船賞(統一GIII)、クラスターカップ(統一GIII)で5着が最高の成績だった。7歳となった今期は、船橋の松代眞厩舎に転厩し、浦和の条件特別を一叩きしてここに臨んでいた。