温故知新

GWで引いた風邪が、しつこく居座っている今日この頃、如何お過ごしでしょうか?


妻の実家のE30(BMW)は、肌艶だけでなく、その機能に関わる部分まで年相応にくたびれが達しつつありました。
運転席シートは乗り降りの摩擦に擦り切れ、ドアパッキンは縮んで寸足らず(運転席側のみ)、そして極め付けはエンジンフード裏の吸音断熱スポンジ・・・もはや朽ち果てようとしていました。


あらためてその乗り味を検証してみると、、やはり古典的な味わいが色濃いのだなあ、、。
甘く懐かしい、その味わい。


少し怪しい直進性から、ふらっと切れ込むがその後切れ味が甘くなるステアリングフィール。
踏み始めから若干甘めのブレーキ。
加減速、コーナリングでの、ふわりとした姿勢変化。


比較すると、traviqは極めて近代的です。
(もう、10年前のクルマですけど、、)
ビシッ!ガシッ!ギュ−!ドン!


でもね、E30はとっても丁寧に作ってあるのです。
フロントストラットタワーの溶接、ドアサッシ内側の雨樋様造作、フロントウインドウ下部の構造、、。
私に、さらなる道楽が許されるなら、このE30を引き取って、今際の際まで看取ってやりたい。


6×6フィルムカメラ、ネガフィルム、旧いメルセデス(BMWスカイライン)、traviq、機械式時計、チューブラ−タイヤ、、。
旧くても効率が悪くても、作り手使い手に思い入れがあるものには力があります。
オーラがあります。


いまの悪いことだけに捕われると、これまでの良いことが判らなくなります。
効率が良いことだけが良いことではない。
誰かが言ったことは、誰かの都合から出てきたこと。


良いこととは何だ、と自ら問い続ける習慣。
過去や他人の事例から、どん欲に問い続ける習慣。
どんなことも、勉強になりますね。