ゼロドリンクについてメモ
近年数が増えているゼロドリンク。ゼロドリンクというのは僕が勝手に思いついた括りですが、いわゆるゼロカロリーを謳う市販のドリンクのことですね。たとえばコカコーラ ゼロ/ファンタ ゼロ レモン/カナダドライ ジンジャーエール ゼロ/カルピスソーダ ジンジャー/カルピスソーダ ゼロリフレッシュなど。ペプシネックスなんかも有名ですが、サイトが flash でリンクできなかったので割愛(?)します。
で、なにが気になってこの記事を書いているかといえば、「なんでもゼロって言えばいいと思ってるのか!」ということではなく(いや、その気分もないと言えば嘘ですが)、やっぱりゼロと非ゼロとは味が違うんですよね。ゼロは概して、なんだろう、なにかボカされたような甘みがある。口のなかにドロリと広がって、残るような感じ。……この描写がどこまで精確か、に関しては大いに疑ってかかってもらいたいのですが、とにかく違いがあるわけです。そして味に関しては当然のごとく、非ゼロのほうがいい。いや、ゼロがマズいとは言わない。言わないが、どうしても追随できない線というのがあるのだろうと。料理と料理の模型、人間と人間のようなロボット、みたいな関係ですね。
では何が違うのだろうと少し調べてみました。ふつうのコカコーラと、コカコーラゼロの成分はそれぞれ、こう:
糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、カラメル色素、酸味料、香料、カフェイン
カラメル色素、酸味料、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロース)、香料、カフェイン
見ればわかる通りごちゃごちゃしている下側がゼロです。さらに違いを明確にするため、共通項を除くと:
糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)
一目瞭然。結果は調べる前からだいたいわかっていたものの、ゼロは化学甘味料を使用していたわけですね。言い換えると、カロリーの高い糖類を使わずにいかに甘みを出すか、この思考錯誤の結果がゼロである、と。
閑話。今のところゼロと非ゼロの差異はこうして話題にできるくらいには生じていますが、もしかすると近い将来、現行の非ゼロとまったく遜色ない味のゼロが現れるかもしれません。そうしたとき、非ゼロとゼロの境界はにじみ、消え去る……そして、“健康”と“味”の両者を手にしたゼロが世界を埋め尽くすことになるのでしょう。そのとき、僕はそれを認められるのか。ゼロしか存在しない世界を……! わかりません。あっさり認めちゃう気もします。味がいいならゼロでもいいじゃんかまわないじゃん! と。むしろ歓迎すべき事態なのだろうし……。ただ思うのは、健康を気にしてたらソフトドリンクなんぞ、ましてや炭酸飲料なんぞ飲んでられるか! ということで、時勢に乗ってゼロゼロ連発する飲料系企業は軟派じゃないか、ということなのです……いや硬派な飲料系企業なんてある気がしないけどさ……