天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

 八王子9条の会

 八王子憲法9条の会に行った。時々商社9条の会が主催する講演会に出かけるが、地元にも9条の会というのがあった。市民団体で構成しているらしい。日中友好協会の中国語教室の学友(?)がチケットを送ってくれた。出し物は次の通り。
1部.市民朗読劇「茶色の朝

2部.高橋哲哉氏講演「茶色の朝」が来ないように

茶色の朝」というのは、フランク・パブロフという人の書いたもので、ファシズムが横行しないように気をつけないと大変なことになるぞ、という警告劇だった。茶色というのは、ナチスを象徴する色だそうだ。
 ペットの色は茶色でなくてはいけない、という法律が出来て、大したことではないのでそれに従っていると、これが拡大解釈されて体制に邪魔な人間は次々に逮捕されてしまうようになるというお話。
 第2部の高橋東大教授の話は、自民党改憲論がいかに危険なもので、まやかしに満ちたものであるかを語ると同時に、今の自分の身に直接ふりかからないと思って黙っていると、とんでもないことになるぞ、という警告でもあったと受け取った。
 昨年、安倍内閣日本国憲法、特に戦争を放棄した第9条を変えて、戦争ができるようにしてしまおうと、陳腐な改正案を出したが、どうもこれが受けが悪い。そこで今は、解釈を変更して「集団的自衛権」を正当化しようとしている。こうした動きは、毎日の日常生活に直接影響を感じるところではない、というのをいいことにして見過ごしてしまっていると、いつの間にか日本はアメリカの為に戦う軍隊を持つ国になってしまう。
 誰が何のために人殺しをするのか。戦争の悲惨は、日本人が一番よく分かっているはずではないか。加害者と被害者の両方の立場で悲惨な経験をしている。そのことを繰り返す準備を始めようというのか。誰がそういう戦争に行きたいのか。
 高橋教授の話の途中で、靖国神社という短い映画が放映された。戦前のもので、国民に対して戦争に行って死んだらここに神格化して祭ってやるから安心してお国のために、戦地へゆけ。と言っているような映画だ。当時の日本人はこうして洗脳されて戦争に出かけた。
 今の人はそういう手にはなかなか乗らない。ではどうして戦闘要員を集めるのか。そこもアメリカ式だ。格差拡大により、どうやっても生活が成り立たない人が軍隊にはいる。それでいいのか。よい訳が無い。
 イラクに派遣された自衛官のうち25人が帰国後に自殺しているとか。現地で直接戦闘に参加したわけではなく、物資の輸送をしただけであるのに、戦争に参加した体験には変わりが無かったのだろう。そこにすむ庶民に危害を加えることをしている自分が許せなかったのだろう。
 集団的自衛権の意味することを、まやかしを見過ごしてはいけない。声をあげて行かなくては、茶色の朝が来てしまう。