古本

本を愛でる人間にとって、たとえ何十何百何千という数になろうが、個々の本が愛すべき対象である。その寵愛の度合いを支配するものとしては、内容が当然一番となろう。心通わせられぬ相手とは愛を交わすことなどできまい。ただ、どんなに内容がよくとも、人間というものは、どうしても外観に影響を受ける。それに加えて、履歴というものもまた影響を与えるものであろう。

本には四種類ある。

  • 新刊本
  • 新古本
  • 誰かが所有していた本
  • 図書館など公共の場にあった本

新古本は流通経路が異なるだけで、事実上新刊本と同じである。

誰かが所有していた本というのは、多くの人の手に触れたわけではないが、誰かに深く抱かれた経歴を持つ。いわば再婚。

さて、公共の場にあった本というのは何だろう。軽く浅い接触を、数多くの人とこなした経歴を持つ本である。同じ比喩を使うならば、いわば売笑上がりであろうか。ただ、図書館の本には時として、公の仕事についているもののオーラみたいなものを感じることもある。聖娼に近い感覚なんだろうか。

ちなみにかつては同じ程度の外観であれば、図書館の本よりも古本屋の本の方に、「穢れ」を感じていた。
今はそれが逆転している。


昔の街の古本屋と、Book Offのような本の「管理」がよい「古本」屋との違いもあるかもしれないが。


とりあえず書きかけだけど以上、昼休みの手慰み。

アマゾンで買った本が届いた

英米語の違い、英語の俗語、英国の方言などを解説した本で、小さいと聞いて、かつこの値段なのでまあいいやと買ってみたんだが、本当に小さい。文庫本よりも一回りほど。思ったよりも面白そう。
Lonely Planet British Phrasebook (Lonely Planet Phrasebook: India)

  • Penguin Readers Level 3: British Life (Penguin Readers S.) [ペーパーバック] (Anne Collins) ¥ 959

前に新宿の紀伊国屋で確かに見た記憶がある。そのときもいったん手にとって、内容は確認し、とりあえず要らないと判断した。しかし、アマゾンのお勧めにこれが現れ、その書評を見ているうちにぽちっとなをしてしまったのであった。
*BRITISH LIFE                      PGRN3 (Penguin Readers (Graded Readers))
追記:感想。現代の英国の雰囲気を伝えていないこともないかも、という感じではある。それにしても対象はどういうヒトなんだろう。漫画形式になっている話が二個あるのだが、一つは離婚に関連した漫画で旦那と息子は復縁してもらいたがっているが、妻の方は既にボーイフレンドがいて、そっちと結婚したがっているという話。もう一つは仕事関連で、勧誘電話のオペレータについたはいいけど、仕事でストレスは溜まるは、ノルマはきついは、やめるわけにも行かない事情もあるはでどうしましょという話。いずれも何の落ちもなく放り出されるように終わる。暗い。Level 3ということもあって、読みやすく、まあまあ面白いかも。アマゾンで言えば星三つ程度かな。


  • 100年前のロンドン [単行本(ソフトカバー)] (マール社編集部) ¥ 999

約100年前に、ロンドンの出版社から出た「The Descriptive Album of London」をもとに、編集復刻したものだとか。日本に比べればはるかに変化は少ないから面影はたどりつつ、変化を楽しめるかと思い買ってみた本。
100年前のロンドン (100年前シリーズ)
追記:これはつまらない。何故って100年程度じゃほとんど何も変わっていないのだもの。走っているのが二階建てバスの代わりに馬車だったり、歩いている人が山高帽の紳士だったりしているだけ。道路はすでに舗装されているし、歴史的な建物は(当たり前だが)ほとんどそのまんま。日本で1900年当時と比べればむちゃくちゃ違うだろうが、ロンドンって1900年にはもう完成してたのね。いわれてみりゃそりゃそうなんだけど。結論。素直に現代のガイドブックを買いなさい。




以上、いずれも内容は当然読んでいない段階での記述であることをお断りしておく。