新しき土


 レンタルに「原節子16歳」という文字で紹介されていた。この映画ドイツと日本の合作で、当時同盟を結んでいた両国の国策として製作されたらしい。ヒトラーが検閲をしたという。
 ともかく、日本を紹介するための映画となっており、日本を象徴する風俗や景色が次から次へと目白押し。まずは火山、富士山、京都、安岐の宮島、桜といった古典的な風景から、大都会となりつつある東京の夜景や近代化の象徴として工業製品が作られる様子等も映される。またお嬢様である原節子は、お茶、お花、お琴、槍のお稽古、そしていかにも慎ましい日本の女性を描いている。火山の火口に自殺をしに行った許嫁を男が助けに行き、最後は農家の嫁になりめでたしめでたしと、お話は会話や手紙がドイツ語の部分があり、字幕の設定がしてなかったせいか字幕がなく、ストーリーの展開もあまりわからなかった。ともかく原節子はさすがに若く初々しくお嬢様を演じていた。B
1937年 アーノルド・ファンク 伊丹万作監督