概論

私とリアルで面識のある人のうち,ごく限られた一部の人のみ知っていた話.私が勤めている会社は,オープンソース以外に,知財でバリバリに保護された,2次元バーコード関連の技術を追っていた.
過去形にするべきかどうかは微妙なところ.出願中の特許があったり,NDAが絡んでいたりはするのだけれど,ビジネス的には一旦手仕舞いにしようと一方的に思っている感じ.ロケットで言えば,私は1段目.2段目以降の活躍は海底深くで見守りたい.

見えないコードを印刷物に埋めこむ技術ってのには,いくつかのバリエーションがある.その中で,赤外光に対して特徴的に反応するインクを用いた技術っていうのが一つの潮流として,ある.テレ東のビジネスニュース辺りを眺めていると,類似技術が乱立しているように見えるのだけれど,実は片手で足りる程のバリエーションしかない.エンコーディングに関する発明を行ったと認められるのは,日本で見かけるものに関しては全世界で4社ほどしかない.私が勤めている会社は,そのうちの1社.

日本国内では,オモチャ会社から外食系POSメーカまで,複数の企業がオレサマ技術だと言って憚らない.けれど,実は台湾企業のOEMだったり,知財的にグレーだったりと,オープンソース支持/ソフトウェア特許反対論者の私から見ると目を覆わんばかりの惨状.まあ,ビジネスってそういうものなのだけれど.

現世的なドロドロはあるものの,UIとして可能性があることは間違いないと思う.オープンコミュニティ由来の代替技術が出たりすると面白いことが起こるかもしれない*1

そんなこんなで,NDAに抵触しない範囲,つまり誰もが外から観測できる範囲で,見えないドットコード技術を整理してみる.
オレサマ技術だと言って憚らない企業の実名を公表することになるかもしれないのだけれど.まあ,言うのもビジネス,暴かれるのもビジネスってことで.

*1:起こるかもしれない.起こらないかもしれない.音声フォーマットのOggも,なかなか普及しないし