WAITING FOR MY FOOD


 「飯はまだか!」と題打ったこのアルバム。

 いろいろ解釈は出来ると思います。僕の中でもまだまとまってないので、ちょっといろいろとブレのある感想になると思いますが、しばしご勘弁で見てください。

 アヒトが歌っている。ドラムではない。とにかくこのショッキングなことを、どう自分の中で処理するのかが、聞いて一番最初のテーマでした。でも、まー、アヒトの歌は声が甲高くてうまいってことは知っていた。ナンバーガールの時に向井が歌わせていたことはよくあったしね。ただ、“Concour”の最初で見せる「Hey!」とかは、初めて聞くと非常にショッキングなものだ。びっくりしました。

 曲もいい。これにもびっくり。“A Communication Resusal Desire”のサビの「コミュニケーションはな〜い コミュニケーションしな〜い」ってのは衝撃です。この言い切っているっぷりが、とても切ない。“Fatal Incident(Plese Take My Breath Away)”の「こっち向いて 僕を見て 僕を見て
その笑顔奪った僕を許して下さい」も素晴らしい。切ない。この曲をラス前に持ってくるところが凄い。こんな歌詞をサクッと書くところが凄い。

 サウンドは非常に素晴らしい。演奏もカッチリしているから、聴きやすいんですね。初期のスパルタを軽々とこえてっちゃった感はあります。細かく解析すると、イギリスでおととし、去年と大ブームになっている、ニューウェイブリバイバルに完全に呼応した、サウンドです。アヒト自身ももともとは「昔はニューウェイブを好んで聞いていた」的なことは言ってましたから、一番成り行きとしてはやりやすい音楽なんかじゃないかと思います。

 とにかく生きのいいニューウェイブサウンド。こんなバンド日本にいまだかつていたであろうか?ポリのハヤシも「とんでも無く素晴らしい出来になっている」って言っていたのはよく理解できる。とんでもないものが生まれてしまった。アヒトという人間は本当に何をしてくるかわからない。1年ちょっとで、こんな詩を、こんなサウンドを生み出すバンドを、よく作ったと思う。

 結果、まとめると、アヒトはやっぱり天然であるって事に限ると思う。こんな凄いものを、いとも簡単に産み落とすことができるなんて。


☆PS☆

 PSのCMまだ見れてません。残念だ〜。


WAITING FOR MY FOOD

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