順位戦B級2組展望

昨日行われた順位戦B級2組▲森けい二九段 対△木村一基七段の対局は森九段の勝ちでした。森九段の怪我による入院のため延期されたこの対局でしたが、無事快復したようですね。これでB級2組も残り2戦となりました。将棋順位戦データベースを参考に、今後の展開を占ってみます。

B級2組は22名のリーグ戦。上位2名がB級1組へ昇級し、下位4名に降級点が付きます。昇級争いは以下のよう。

  1. 7勝1敗(05) 行方尚史六段
  2. 6勝2敗(06) 泉正樹七段
  3. 6勝2敗(19) 堀口一史座六段
  4. 6勝2敗(22) 脇謙二八段
  5. 5勝3敗(01) 南芳一九段
  6. 5勝3敗(02) 畠山鎮六段
  7. 5勝3敗(07) 木村一基七段 他2名

行方六段が順位の良さもあり抜け出しています。残り2戦のうちあと1勝で昇級決定。しかし、その1勝が遠いのが順位戦です(前にも似たようなことを書いた気が(汗))。行方六段の次の対戦相手は木村七段。強敵相手に決めることができるでしょうか。

2番手争いは2敗の3名。堀口一史座六段は田丸昇八段に敗れて自力昇格圏から後退してしまいました。残り2戦を連勝できるかどうかが勝負です。誰も連勝できない場合には、3敗の南九段、畠山鎮六段にチャンスが巡ってきます。木村七段は昨日の敗戦が痛すぎました。順位の差で、昇級には泉七段が連敗することが必要になります。可能性はほぼなくなったと言えます。

なお、脇八段は6勝目を挙げ、昨年度の降級点を消して一気に昇級候補に躍り出ました。前期最下位から今期昇級できればすごいことです。

一方、降級点争いは次のよう(氏名の後の*は、既に降級点を保持していることを示す)。

ボーダーラインは3勝になる公算が高そうですが、4勝でも油断できません。

  1. 1勝7敗(13) 富岡英作八段
  2. 1勝7敗(08) 小野修一八段
  3. 2勝6敗(15) 石田和雄九段*
  4. 2勝6敗(09) 土佐浩司七段
  5. 3勝5敗(20) 塚田泰明九段*
  6. 3勝5敗(17) 田丸昇八段*
  7. 3勝5敗(14) 森雞二九段
  8. 3勝5敗(11) 佐藤秀司六段
  9. 4勝4敗(21) 浦野真彦七段* 他4名

リーグ表を見ていてどうでもいいことに気付きました。このリーグには関西の棋士が10名いるのですが*1、現時点での順位で中程に固まっており、7位の木村七段を除いて4位から14位までを全て関西の棋士で占めています。昨日の対局で木村七段が勝っていれば完璧に固まっていたのに……惜しいですね(笑)。

*1:正確には、杉本昌隆六段は中部。