科学者のイメージ像
▲Weekly Teinou Bee Womanで知りました.
なにを勘違いしているのかは知りませんが(僕も勘違いしていましたが),科学者って白衣にフラスコってイメージが強いですね.きっとフランケンシュタインを作ったフランケンシュタイン博士とかがそうだったりしたからではないでしょうか?博士ではなく博士課程(落ちこぼれ)の僕がいうのもなんですが,ちびっこのときにイメージしていた博士像は実際にはなく,また,「動物のお医者さん」で見られるような院生の楽しそうなこともないです.
無論,興味に向かって走り続けられるということは素敵なことです.「知る」のは好きだし「考える」のは好きですが,ぶっちゃけていうと「わかりやすいように伝えたり」「人様に知識を提供する」ことは苦手というか,義務です・・・一発アイデアを出すと2年も3年も延々と労役が待っているとは・・・orz
リアルな院生の日常を吐露しており友人には「起床・就寝時間を見るたびにこっちがブルーになる」とか言われているようですが,まぁ,それなりに楽しく,好きでやっているので大丈夫の模様です」
あ,蜂さんで知ったのは「2年生(7th grade)の夢も未来ももったちびっ子達が科学者を見る前と見た後に描いた絵」を晒すサイトです.
マリーサちゃんの
科学者ってのは,結果を決め付けたりせずに事実を探す人だとおもうわ.そして,公正で,誠実で,先入観なんか持ってはいけないの.すべての方向や記録に几帳面でなくてはならないの.だから,実験はなんどもやられるの.彼または彼女は調べたこと全部をチェックして,何回もチェックしないといけないの.科学者のヒトタチがやってることは,健康や,環境や,食事,他にも毎日の生活や未来と関係があることばかりだから,大切な人々なの(意訳ありあり)
ってのが胸にグサグサ刺さって泣ける・・・
あ,あとそんな僕ですが小学校四年生,五年生と「しゃちょうになりたい」なんていう頭の悪い子供がいいがちなかわいげのある夢を文集に書いているのですが,なにをトチ狂ったのか1年後に書いた小学校の卒業文集には「学習院(そのころは大学院のことをこういうと思っていた)に進む」って書いてあった.「夢は叶うよ」って嬉しいけど,ちょっと今の現実を見て,ドンヨリドヨドヨ・・・
岡島礼子さん
昨日の日曜も恵文社のギャラリーを見に行ってきました.日本はふらっと立ち寄る美術館とかがないといわれますが,結構あるのです.毎週のように素敵な写真や絵,造型を(無料で)みることができる場はあるのですから.
昨日は「岡島礼子さん」という京都市芸出身の作家さんで,「ドライブしよう!」という連作の切り絵でした.
行くまでは「来週になったらつみ木の造型が見られるけど,まぁ,今日も行っとくか」という軽い気分だったのですが,そんな気分は連作の表紙を見たときにすっ飛びました.「あなたはどの車?」という額の前でスクーターやダットサン,トラック,バス,ミニなどたくさんの車がカラフルな切り絵によって表現されていました.切り絵は直線でもどこか曲線的でとても優しくみえます.
車を選んだところで出発して,ユーモラスな建物や店が並んだ街を抜け,薄暗いトンネルを抜け,光溢れる花畑を抜け,雨がふったり,やんだり,そして日が落ちて,全体的に青色がかった画用紙で表現される家々に黄色で表現された夕餉の火が灯る石畳の街に帰ってきます.
文字で書くとたったのこれだけなのですが,切り絵で表現された街並みや花畑はとても細かく,面白く,「商店街の中で売られているもの」や「風車の中の人々」「トンネル内の工事」,こまごまとしたものまでもが色とりどりの画用紙で生き生きと彩られ目を惹きつけられました.
印刷物になってしまった切り絵はオリジナルの陰影や重なりが射影されず,オリジナルを思い出す手がかりとしてはありですが,残念ながら,購入までにはいたらず.また機会があれば見たいと思います.
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恵文社のあとは「trance pop」まで西岡兄妹の個展を見に行ってきました.相変わらず禍々しいというか,後ろ暗いというか,狂気に満ち満ちたイラストおよびストーリーです.
まぁ,そういうのも嫌いではないんでいいんですが,むしろ,どっちかというと好きなんでいいのですが.丸尾末広とか,東陽片岡とかあんな感じ.どこかジィットリと湿って澱んで上を向いていながらも足元はコンクリートの中のような,空を向いているけど自動販売機の下から覗いているような,そんな鬱々とした狂気.
東陽片岡*1の本が欲しいんですが高いんです.
◆西岡兄妹ホームページ
◆東陽片岡非非公式ほーむぺーじ
◆google image
畳がうまいというのはこういうことです.
◆wikipedia(東陽片岡)
*1:日本で一番畳の描写がうまい漫画家